マンション大規模修繕工事|節約できる2つのポイント

松井 久弥

今回は、マンション大規模修繕工事についてのお話です。

マンションの資産価値を保ち、なおかつ向上させるために、大規模修繕工事は欠かすことができない一大イベントです。

しかし、「マンションの管理費と修繕積立金|注意する2つのポイント」でもご紹介したように、大規模修繕工事の資金不足で頭を抱えられている管理組合様は多くいらっしゃいます。

すでに大規模修繕工事を終えられたマンション、そしてこれからはじめての大規模修繕工事を迎えるマンションにお住まいの方も、参考にしていただきたい大規模修繕工事の費用を節約できる2つのポイントをご紹介します。

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目次

  • 工事パートナーを変更する(発注方法を変更する)
  • 補助金を活用する
  • まとめ

工事パートナーを変更する(発注方法を変更する)

工事を行うパートナーは、下図のように大きく「責任施工方式」と「設計監理方式」の2つのタイプに分けることができます。

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「マンションの大規模修繕工事|パートナーはどうやって選ぶ?」でご紹介しているように、責任施工方式は、マンションの不具合の調査診断から修繕工事の設計まで一貫して任せるので、管理組合(特に理事会や修繕委員会)の方の手間や負担を大幅に軽減することができます。
しかし、「お願いね。」とできるその一方で、良くも悪くも工事業者の主導で工事が進んでしまうので、工事の費用が割高になってしまうこともあるんです。

管理組合の方々の手間は少し掛かってしまいますが、一貫して任せる責任施工方式ではなく、設計監理方式に変更することで工事費用は節約できることが多いです。

責任施工方式で工事を進める場合は、第三者の専門家に大規模修繕工事の見積書や工事内容を事前にチェックしてもらってみてください。
第三者のチェックが入ることで、事前に必要性がない工事が省けることもあります。

補助金を活用する

国や自治体の補助金を、マンションの大規模修繕工事にも活用できることをご存じですか?
大規模修繕工事に活用できる補助金は下記の通りです。
図※マンション管理&修繕ガイド2016より

上記でご紹介した以外にも、各自治体などで耐震性向上や省エネルギー対策の為の補助金制度もあります。
補助金を活用して、当初計画していた工事よりグレードアップすることに成功したマンションも事例としてあるので、大規模修繕工事を控えているマンションにお住まいの方々は、補助金の活用も検討してみてくださいね。

ただし、補助金の採択を受けるためには、条件や年度ごとに募集期限があるので、早めに準備しておくことが必要です。

まとめ

今回ご紹介した2つのポイントは、いずれにしても管理組合の方々の手間が少し増えてしまうかもしれませんが、少しでも手間を掛ければ工事費用は節約できます。
また、単純に“工事時期を見直す”だけでも費用の削減は可能です。気候等から、春の工事が一般的に多く行われますが、需要が少ない秋~冬に工事を行うことで、費用を抑えることもできるんです。大規模修繕工事の資金不足でお悩みの管理組合様は、是非今回のポイントを参考にしてみてくださいね。

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松井 久弥

あなぶきハウジングサービス:松井 久弥(まつい ひさや)
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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