マンションの資産価値を高める2つのポイント

松井 久弥

マンションに住む方々をサポートするマンション管理会社が、マンション管理において重要な役割を担っていることはもちろんですが、管理会社だけではマンションの資産価値を高めることはできない(より良いマンションづくりはできない)、と最近改めて感じています。

しかし、実際にはマンション管理のことは管理会社に任せっきりで、管理組合運営には無関心という方が多いマンションも少なくありません。

今回は、日ごろマンション管理会社と接する機会の多い理事役員の方々はもちろん、
「自分のマンション管理会社はどこだっけ?」
「マンション担当者(フロント)の名前知らないな。」
という、あまり関心を持たれていない方にも参考にしていただきたい“マンションの資産価値を高めるポイント”についてご紹介します。
資産価値

目次

  • マンション管理会社に任せっきり(丸投げ)にしない
  • 住民同士で積極的にコミュニケーションを取ること
  • まとめ

マンション管理会社に任せっきり(丸投げ)にしない

マンションの会計業務など、一部の業務だけマンション管理会社に任せている『一部委託方式』よりも、マンションの管理運営に関わる業務すべてを任せる『全部委託方式』で契約を結んでいるマンションの方が多いと思いますが、マンション管理会社に「全部お願いね。」の状態になっていませんか?

「マンション管理会社には費用を支払っているんだから全部お任せしていいじゃないか。」と、思われるかもしれませんが、マンションの管理運営は、区分所有者(管理組合員)が主体です。マンション管理会社は、あくまでもその管理運営をお手伝いするパートナーなのです。

任せっきりでは、マンション担当者(フロント)も”管理組合がマンションをどうしていきたいのか(考え方や優先順位)”が明確にならないので、そのサポート力を最大限に発揮することができなくなってしまいます。

管理会社に「全部お願いね。」の任せっきりにするのではなく、自分のマンション(建物)やマンション運営に興味を持ってみてください。

たとえば、
・マンションの清掃や植栽等の手入れは行き届いているか
・建物に不具合(ヒビ割れ、外壁タイルの浮き、鉄部のサビ等)はないか
・理事会の議事録や管理組合の予算収支、工事履歴などを読んでみる
といったことから、興味を持ってみてください。

マンション(建物)やマンションの管理運営に興味を持つことで、「もっとこの箇所の清掃に力を入れてほしいな。」や「この費用はなぜ必要なのかな。」といったマンション管理会社に対する要望や質問も自然と出てくるはずです。

区分所有者の方々とマンション管理会社が一緒にマンションのことを考えることによって、マンションの管理状況はずっと良くなると思います。

マンションに住み続ける方は、新築時と同様に綺麗なマンションに住み続けたいですよね?
いずれ住み替える方も、売る時・貸す時に高く売れる・高く貸せる方がいいですよね?

ご自身の大切な財産(マンション)を守るため、資産価値を高めるためにも、マンション管理会社に任せっきり(丸投げ)にするのではなく、マンションの管理運営に興味を持ち、一緒に取り組んでみてください。

住民同士で積極的にコミュニケーションを取ること

「マンションの資産価値を高めるのにコミュニケーションが関係あるの?」と思われるかもしれませんが、住民同士でコミュニケーションを取ることは、とても重要な役割を持っています。
住民間のトラブルが多いマンションに入居するのは、気が引けませんか?
より良いマンションづくりをしていくには、マンションにある課題(どのマンションにも必ず課題はあります。)を把握し、改善していく必要があります。

課題に対して、管理組合の意見や方向性をまとめるのは、管理組合員を代表している理事会のメンバーが中心となりますが、100世帯のマンションで
・全世帯から意見が集約できる
・2割しか意見集約できない      では、どちらがより良い改善策がとれると思いますか?

ただ、「意見を出してください。」だけでは難しいので、意見を出しやすい環境づくりが必須となります。意見が出しやすい環境をつくるには、イベントなどを通じてコミュニケーションの土台をつくっておくと良いでしょう。

コミュニケーションを取ることは難しいことではありません。
わたしたちが管理しているマンションでは、消防避難訓練など多くの住民の方が参加するイベントの後に懇親会を開催して、住民の方同士で「○○号室の○○さん」が認識しやすい環境づくりのお手伝いをしています。

住民同士で積極的にコミュニケーションを取ることは、マンションの資産価値向上につながるだけでなく、【コミュニティ形成こそ、適正なマンション管理組合運営の最大の近道!】でもご紹介しているように、災害時や緊急時に住民同士で助け合い・協力ができる絆も生まれます。

まとめ

マンションも管理によって資産価値に差がつくことを意識して、管理会社と共にいつまでも魅力溢れるマンションにしていきましょう。

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松井 久弥

あなぶきハウジングサービス:松井 久弥(まつい ひさや)
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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