新築マンションにはない”JIS認定工法の防水”とは?

福田 純行 福田 純行

こんにちは、福田です。

さて、今回はマンションの防水についてのお話です。
6eaa2669d580384eb8b4932341743c9f

”JIS認定工法防水”、と聞いても、何のことだかさっぱり分かりませんよね。
少しでも分かりやすくご説明します。まず、こちらの図を見てください。
無題
(田嶋ルーフイング(株)カタログより引用)

大規模修繕工事に行う防水工事で、一般的なバルコニー・共用廊下床の長尺塩ビシートを貼る仕様ですが、新築の時とは基本的に違う仕様になっています。

「ウレタン塗膜防水」という塗膜防水層が、約100mm塩ビシートに入り込んでいます(図のブルー部分です)。
床の周囲、すべてに100mmウレタン塗膜防水がラップしている状態です。
この施工方法ですとJIS認定工法・漏水の「5年保証」が付与されます。どの塩ビシートメーカーの施工を採用しても付与されます。
私の知る限りでは、新築時のマンションの仕様でJIS規格・漏水の「5年保証」は残念ながらほとんどお目にかかりません。

「バルコニー(階段・共用廊下)の下は同じくバルコニー(階段・共用廊下)でしょ?」
「なぜ防水する必要があるの?」

と思われるかもしれませんが、「コンクリートの中性化」の予防・抑止力になるんです。資産を守るために大切なことなのですよ。
以前お話ししましたが(「地震に強くてもダメなの?CO2に強いマンションって何?」)、大気中のCO2の影響で強アルカリのコンクリートが酸性化(中性化)していくと、内部の鉄筋がさびやすくなってしまいます。

何も保護しなかった場合は、地域環境にもよりますが60年間で約29mm表面から進行していくというデータがあります。
コンクリートの保護は建物の寿命に多大な影響力を与えます。美観上の理由だけで塗装・タイル貼仕上げをやっているのではないのです!

植物にはCO2は必要ですが、コンクリートにとっては悪玉になっています。

また、最近「100年コンクリート」という言葉を耳にされたことはありませんか?
コンクリートの水セメント比50%以下、コンクリート圧縮強度を高くして、樹脂皮膜鉄筋を採用することで、100年のコンクリートが可能になるといわれています。

また、現在一般的な外壁のコンクリート厚180mmを300mm以上(鉄筋の被り厚が十分取れますよね・・・。)にすることで、500年の耐久性のあるコンクリート建物にできるのも夢ではありません。すでに、そういう時代になりつつあります。

マンションの中で、バルコニー、外階段、共用廊下は特に風雨にさらされる箇所ですので積極的にCO2から保護してあげることが必要ですね。

 

 

The following two tabs change content below.
福田 純行

福田 純行

あなぶきセザールサポート 匠事業部:福田 純行(ふくだ よしゆき)
前職の設計事務所時代に手掛けた設計・監理物件は北海道は北見市から南は長崎の佐世保市まで。今となってはとても懐かしい。現在は主にマンションの大規模修繕工事に関するコンサルティング(大規模修繕工事の改修設計・長期修繕計画(案)の作成等)を担当。人が住むマンションのストーリーを一つずつ守るのが役目です。
目指せ、「チェンジ・ザ・ワールド」・E.クリプトン・・・・グルーブな仕事を
皆さんのために。
有資格:一級建築士
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

ブログの読者になる

ブログの読者になると新着記事の通知を
メールで受け取ることができます。
読者登録はコチラ

最近書いた記事

関連の記事

backtotop