分譲マンション共用部の電力小売自由化に伴う電力契約会社変更

松井 久弥 松井 久弥

こんにちは!

2016年4月から電力小売が全面自由化され、これまでは地域の電力会社としか契約できなかった電気が、新たに参入する小売電気事業者とも契約できるようになりました。

今回はマンション共用部の電力会社変更についてご紹介します。

※こちらは2016年6月に投稿された記事を加筆・修正しております。

分譲マンション共用部の電力小売自由化に

目次

  • 1.マンション共用部の基本的な電気契約の種類
  • 2.電力会社変更の実例ついて
  • 3.まとめ

 

1. マンション共用部の基本的な電気契約の種類

マンション共用部の電気契約はマンションの設備によって異なりますが、一般的な電気契約は2種類となります。どのような電気契約があるかご紹介します。

 

【従量電灯C】

共用部の照明(共用廊下・階段・エントランス・外灯)などの電気の契約。

 

【低圧電力】

共用部の動力(エレベーター・立体駐車場・給水ポンプ・排水ポンプ)などの電力の契約

 

2.電力会社変更の実例ついて

私が担当しているマンションで電力会社を比較検討し、契約する会社を変更する総会を開催することになりました。今回は、現行の契約会社ともう1社(A社)で比較検討を行い、A社に変更することを審議することになりました。この実例をご紹介します。

 

【検討を始めたきっかけ】

電力小売が全面自由化され、共用部分も支出削減できるのではないかとのご意見から協議を開始しました。共用部の電力を提供できる企業は専有部の契約を提供している企業数(約200社)と比べると非常に少なく、これから参入する企業が増えてくるといった段階です。そこで、4月から自由化が始まっているのであれば、現段階で共用部での契約ができる企業で比較検討し、参入する企業が増えるまでの間、費用削減の恩恵を受けようという結論に至りました。

 

【検討内容】

まずは現契約会社の契約内容を変更することで支出削減ができるかを確認しました。現契約会社との契約変更に伴う懸念材料としては、契約期間が2年ということ、途中解約をおこなった場合解約違約金が発生するということがありました。今後参入してくる企業の割引率が高いので変更しようとしても、すぐに乗り換えが出来ないということになります。
次にA社で契約した場合の検討をおこないました。その結果、契約期間に縛りが無いということと、解約違約金が発生しないということが分かりました。また、金額面においても現行の契約会社よりも削減率が高いということがわかりました。

 

【変更した場合の現行との比較】

A社に変更した場合と現行の契約会社との比較をおこないました。比較内容は、下記のとおりとなりました。

・周波数、電圧は変更なし

・契約期間の指定はなし(解約されるまで継続)

・「申し込み手数料」「解約手数料」「解約違約金」は不要

・料金の支払いは従来と同様に口座振替が可能であり、領収証に代わって同社のWebサイト上で最大24ヶ月分の使用量・料金明細が確認可能

・共用部電気メーターをスマートメーターへ交換

・A社へ契約変更後も送配電設備、スマートメーターは現契約会社の所有

・保安・定期点検、不具合発生時の対応は引き続き現契約会社が対応

・A社が倒産・電気事業から撤退した場合、自動的に現契約会社に契約が切替わる

・契約以降A社との契約における料金プランで管理組合にとって従前より有益な提案がなされた場合には、その決定は理事会に付託することとする

 

【総会の審議内容について】

以上のように電力会社の変更にメリットを感じられたことから、管理組合では電力会社変更を総会に上程することにしました。審議する内容は普通決議での決議となります。総会において上記に記載した現行との比較をお伝えすることは重要でしょう。

3.まとめ

今回はマンション共用部の電力会社変更ついてご紹介しました。まだ共用部分の電力を提供できる企業が少なく、管理組合様の選択肢が少ない状況ですが、今後は増える予定もあります。また、共用部の契約を変更しても専有部分も同じ会社で契約をしなければならないという縛りはありません。専有部分の契約についてはご自分にメリットのある企業とを選択して契約しましょう。

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松井 久弥

松井 久弥

あなぶきハウジングサービス:松井 久弥(まつい ひさや)
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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