「管理会社なんていらない!?」~ある日、マンション管理会社が居なくなったら~

濱崎修一

こんにちは!あなぶきハウジングサービスの濱崎です。
前回のブログでは、タイトルに「ザキさん」というキーワードを記しました。
私の名前は、戸籍上「ハマザキ」なのですが、旧来の友人を含め「ハマサキさん」と呼ばれる方がいらっしゃいます。特に九州に来てから、お客様から呼ばれる際に「ハマサキさん」と濁らずに呼ばれることが多いように感じます。ずいぶん長い付き合いの同僚の中でも、未だに「ハマサキさん」と呼ぶ人がおりますが、…まぁ、気にしないように致しましょう。
さて、管理会社のお仕事について以前の私のブログにてお話ししたことがありますが、実際に管理会社との契約が終了し、「無管理会社」状態になったと仮定した場合、皆様の生活はどのように変わるか想像できますでしょうか?
ただし、「自主管理」(※)といった方式で、所有者の方々によって管理会社に頼らない組合運営を行っている管理組合様も存在しておりますが、皆様の意識がよほど高くない限り、各区分所有者のみならず居住者は想像以上に大変な負担を強いることが予想されます。
(※自主管理とは、分譲マンションの共有部分や敷地といった共有部分の管理を管理会社など外部に管理委託せず、所有者自らがおこなう管理形態)
管理会社を変更される際によくお聞きするのは、「委託費が高額である」「管理会社が何もしてくれない」等、主に管理組合からの意向で変更となることが多かったように思います。
しかしながら、昨今、管理会社の人材不足あるいは管理コストの上昇、また居住者対応に苦慮する場合など、管理会社から管理組合の契約更新の申入れを行わないケースも多くなってきました。
以前は、「管理組合に選ばれるままの管理会社」だった存在が、次第に「管理会社から選ばれる管理組合」へ徐々にシフトしてきている状況とも言えます。
今回は、皆様のマンションにおける管理会社の役割をあらためてご紹介しましょう!

 

1.総会・理事会はどうするの?

 

① 総会の進行は誰が行うの?(総会支援業務)

皆様が管理会社と出会う機会として考えられるのは、管理組合の総会等の会合ではないでしょうか。管理組合の総会は、原則議長(理事長が務めることが多いです)が議事進行を行います。ただし、多くの管理組合様では、議案内容の説明や質疑応答等、主に管理会社の担当者(フロント)が行うことが多いと言えるでしょう。
また、総会を開催するにあたっては、事前に議案書の作成、印刷、発送、出席通知・議決権行使・委任状等の集計が必要です。
管理会社が居ない場合、これらの作業を管理組合の役員各自が行うこととなります。そこで、管理会社が存在することにより、少しでも皆様(総会の場合は理事会役員様)の負担を軽減することとなります。

だから管理会社が必要です!

② 理事会の資料は誰が作成するの?(理事会支援業務)

総会だけでなく、当期の役員で構成される理事会においても、議長である理事長が取りまとめることとなります。ただし総会とは異なり、役員のみで話し合いを行う場が理事会といえます。
理事会では、定期的な報告事項だけでなく、建物の劣化状況、不具合箇所の報告、居住者からの相談事項等、様々なジャンルの審議を行います。
その中で、修繕工事の実施や管理規約の改正等、総会へ上程する議案を取りまとめることとなります。  

もし、管理会社が存在しない場合、同じマンションに住む居住者からの相談を客観的にジャッジしなければならなくなる、また不具合箇所の点検や調査を自らが行わないといけなくなってしまいます。
管理会社は、そのような意見を集約し、必要な資料を集め、また現在の収支状況をまとめて、理事会へご報告差し上げて審議をいただく機会を提供し、少しでも理事会役員の皆様の負担を軽減させていただきます。

だから管理会社が必要です!

③ 理事会や総会後、実行(実効)に至る「調整」は誰が行うの?

そのような経緯を経て、理事会や総会で承認された事案について、その後工事であれば施工に至る調整、また規約や使用細則の改正であれば、実効に伴う調整を行う必要がございます。

「総会で決まったから、あとはやるだけじゃん!」

そう思われている方も多いかも知れません。
実際のところ、例えば大規模修繕工事を実施すると総会で承認された場合、工事の日程、施工業者とのやり取り等、実は「その後」の調整作業が非常に多く存在するのです。そのような調整作業の窓口として、管理会社が存在することで、円滑に工事が進められるといえるでしょう。

だから管理会社が必要です!

 

2.工事代金等の支払は誰が行うの?(出納業務)

管理会社の管理事務における業務の一つとして「出納」が挙げられます。管理会社では、管理組合の定期的な支払いや工事や調査等を実施した際の支払手続きを行うため、金融機関に赴くことがございます。 
もし管理会社が存在せず、皆様が各々の工事を実施した際に支払う、また皆様から徴収した管理費や修繕積立金を集めるといった作業を、同じマンションに住む所有者が行うとしたら…、少し不安ですよね。そのために第3者的な立場である管理会社が、管理組合から委託された内容に沿って、出納を担当しているといえるでしょう。
ちなみに、管理会社が勝手に引き出すことはなく(できず)、予め理事長にご報告し、払出証票に押印等ご確認いただいた後の対応となるのでご安心ください。

だから管理会社が必要です! 

3.日常的な書類のやり取りは、誰が対応するの?(受付業務)

日頃、管理員さんが常駐しているマンションでは、車庫証明の発行や口座引き落とし先の変更、また専有部の工事に伴う申請書のやり取りなどを行うことがございます。
管理会社から派遣されている管理員が居ない場合、このような書類作成や受け渡しは、居住者の皆様が各自で手配することとなります。
そのような負担を軽減するため、管理員の派遣を行っている管理会社が存在しているといえるでしょう。


だから管理会社が必要です!

 

4.建物の不具合や設備の劣化を、誰が確認するの?(建物設備管理業務)

管理会社の業務には、「マンションのマンション(専有部分を除く)の維持または修繕に関する企画または実施の調整の「基幹事務」を含む事務」(管理事務)がございます。また、「建物設備管理業務」として、エレベーターや給水設備、消防設備、電気設備等の定期点検を委託されております。
そのため、建物の外観目視点検や設備点検を定期的に実施することにより、事故や不具合を未然に防ぐことが可能となり、また突然の不具合発生(共用部の照明不点灯なんかイメージしやすいかと思います)においても、不具合箇所の特定が容易に行えるといったメリットが存在します。
また、共同住宅にとってバージョンアップとなる設備のご提案も、マンションを熟知している管理会社ならではの様々な情報を提供することが可能です。
このような業務を、皆様が各々で実施されることも可能ではありますが、負担が大きい事、また各業者とのリレーションを含めた協力体制が整っていないと、横断的な解決は不可能となります。


だから管理会社が必要です!

5.毎日のゴミ出しの回収後、誰が後片付けするの?(日常清掃業務)

皆様がお住いのマンション、共用部と呼ばれる箇所については、管理員にて日常的な清掃を行っているケースがあるかと思います。
もし、日常的に清掃を委託されていない場合、ごみ収集車が去ったあと、特に燃やすごみから出る「液体」等を放置しておくと、衛生上好ましくありません。また、共用廊下に、虫等が落ちていてもそのままとなっている状況も考えられるでしょう。
戸建て住宅のように、地域の皆様の自治会や町内会で持ち回りで清掃を行うように、管理会社へ日常清掃を委託されていないと、マンションにお住いの皆様で、役割分担をし、輪番制等で清掃を実施しないといけなくなるかもしれません。

だから管理会社が必要です!

最後に

いかがでしたでしょうか。日頃、特に日中お仕事をしていらっしゃる方々には、普段マンション管理会社の存在は見えにくいと思います。先に述べましたように、管理会社に頼らず、きちんと自主管理をされている管理組合様もございますが、よほど皆様の意識を高く持たないと、収支上また日常管理においても破綻してしまいかねません。
私共あなぶきハウジングサービスは、皆様のご負担を少しでも軽減できるよう、マンション管理組合様のサポートを行わさせていただきます。そして、ただ管理するだけでなく、住まわれる皆様が心地よく過ごせられるよう、「しあわせ感理」の実現に尽力してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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濱崎修一

あなぶきハウジングサービス 西神戸支店
濱崎 修一(はまざき しゅういち)

香川県高松市出身。
メーカー、人材サービス業の営業を経て、2010年入社。

入社以来、分譲管理部門に一貫して従事、四国(松山)、中国(山口)、そして2016年の熊本地震直後より九州・熊本にて赴任しました。
現在は、数十年ぶりの関西(西神戸支店)にて勤務しております。
様々なご入居者様との交流を通じて、自分自身日々成長を感じながら業務を行っています。

これからもマンションにお住いの皆様にとって、日々の住生活がより豊かになるよう、「しあわせ『感』理」の情報発信を行っていければと思います。

保有資格:管理業務主任者
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