初めてでも解りやすいマンション大規模修繕の解説～塗装工事編～

はじめまして。あなぶき建設工業の朝野です。
九州の福岡で大規模修繕工事の工事監理を行っています。
入社するときに、修繕工事のイメージが湧かず、どんな工事をしているんだろう。と感じていました。
ですので、もうすぐ大規模修繕工事が始まっちゃうけど、何を準備したらいいのかわからない！

大規模修繕工事って何のためにするの？大規模修繕工事までにする準備は？工事期間は？
などなど、入社して1年目の目線で大規模修繕工事について記事にしていきたいと思います。

今回は、大規模修繕工事の「塗装工事」について記事にしたいと思います。

私が経験した大規模修繕工事ではありがたいことに、マンションに住まわれている方からは、
「塗装の色が変わって格好良くなったね！」や、
「キレイにしてくれてありがとう！」などお褒めお言葉やご感想の声を頂きます。

今回、記事にする塗装工事とは、大規模修繕工事のなかでも、特に目に見えて変わる内容となり、仕上げ工事と呼ばれる工種です。
お住いになられている方からすると、工事の前後で一番変わったと感じる工事の1種類ですので、特に注意して施工を進めています。

マンションの大規模修繕工事が始まると、「マーキング調査」と呼ばれる調査が行われ、補修箇所をどのような補修で行うかの選定が実施されます。
そしてその後に、「下地補修工事」が実施され、仕上げ工事をする準備が完了します。

塗装工事と聞いてみなさんが思い浮かべるのは、「ペンキ塗り」だと思います。
実際その通りなのですが、ただペンキを塗っている訳ではないのです。
今回は、その塗装工事について詳しく説明していきます。

以前の記事で紹介した下地補修工事が完了すると、下地補修工事で補修したところや、これから塗装を実施する対象のところを高圧の水で洗浄します。

なぜ洗浄を実施するのかというと、ゴミやホコリなどが塗装を実施するところに残っていると、品質や美観を損なう場合があるからです。

水をかけると危ないところ(電気関係の周辺や天井など)はブロワーと呼ばれる機械を使用し、強い風を当てることや、手洗いを実施することもあります。
丁寧な洗浄することで、その後の作業や仕上がりに良い影響が出てきます。

洗浄が完了すると、次は養生を行います。

養生を実施する理由としては、窓やタイル、室外機など様々な場所に塗料が飛散し汚れてしまうことを防ぐ目的や、養生を実施することで、キレイなライン(仕上がりの線)が出すことにも繋がります。
仕上がりがキレイな塗装屋さんは養生がとても上手な印象があります。

私が担当している現場の養生状況をご紹介します。

このようにタイルなどに塗料が飛散しないように養生を行います。

窓の周囲をマスカーと呼ばれる養生材で養生を行います。
ビニル製の養生材の端部にテープがあり、ビニルが飛ぶことなくしっかりと養生することができます。

キレイな仕上がり(ライン出し)にするため、このように養生を行います。

次に、下塗り、肌合わせについてご紹介します。

下地補修を行うと、既存が塗装だった場合、表面の凹凸がなくなってしまいます。
そこに、まず凹凸をつける作業(肌合わせ)を行い、凹凸のムラを減らします。
この作業をするかしないかで、仕上がりの状況がかなり変わってしまいます。

現在、弊社で取り扱いをしている塗料は、上塗りと呼ばれる工程を2回実施します。

1度だけの塗装ですと、性能を発揮するための塗布量には足りないことや、均一な仕上がりにならない場合があります。
そういったことを避けるために、2回塗りを実施しています。

また、施工会社や設計会社によっては、中塗り(上塗りの1回目)の色を変更して、塗り漏れが無いか確認する現場もあります。

上塗り塗装が完了したら、養生を撤去し塗装工事が完了となります。

今回は塗装工事についてご紹介しました。お住いになられている方にとって、目に見えて変わるような工事内容です。
キレイな塗装で施工し、お住まいになられているみなさまに「ご満足、ご納得」いただけるよう、精一杯がんばりますのでこれからも「あなぶき建設工業」をどうかよろしくお願いいたします。

あなぶき建設工業
朝野　監　(あさの　あきら)

2021年に新築マンション工事の現場管理業務を経て入社。
現在は主にマンション大規模修繕工事の管理業務をしております。
まだまだわからないことだらけで日々学び、日々成長中です。