リフォーム会社が教える災害対策工事~玄関ドア耐震丁番取替え編~

河野通明

いつも元気にほがらかに、現場監督の河野です。

建物は、年数の経過とともに老築化・劣化が進んでいきますので、建物の大規模修繕工事を、適切な時期に適切な方法で行うことで、躯体や仕上げの状態を健全に維持することが可能となります。

大規模修繕工事を実施しますと、美観上の機能が回復され、新築当時の出来栄えにもどり、日常生活における不具合の解消や利便性の向上などといったグレードアップに目が向いていきます。一方、グレードアップとは性質を異なるものとなりますが、災害対策の観点から、最近多い地震について、何か対策を講じていますか?といった、万が一に備えての対策として、機能向上のためのオプション工事の事例の1つである災害対策工事について、「あるとかなり安全」と感じられる製品のご提案させていただけたらと思いますので、ご紹介いたします。

 災害対策設備事例について

災害時に備えた製品・設備として次のものがあります。

非常時給水蛇口の設置・・・受水槽の水抜き用の排水管に蛇口を新設することで、停電時にマンションなどの揚水ができなくなった水を直接取水することができます。
井戸(井水利用装置・手押し水汲みポンプ)の新設・・・停電時・断水時においても手動でポンプを利用することにより水のくみ上げることができます。雑排水用に水の確保をすることができます。
玄関ドア耐震丁番の設置・・・地震時の揺れにより建物の変形によって住戸の玄関ドアが開かなくなった場合でも、扉を開くことができやすくなります。
階段手すり設置・・・昇降機が停電時等で使えなくなった場合、住戸までの階段の上り下りをする際に、また、転倒防止等の安全性の確保をすることができます。
EV内簡易トイレ・・・断水時に復旧まで48時間以上かかる場合もあります。排水ができない場合簡易トイレがあることにより衛生を保つことができます。

 玄関ドア耐震丁番取替工事について

地震時の閉じ込めから身を守る製品として「耐震丁番」を紹介いたします。

地震の影響により建物が揺れ変形した場合、扉の開閉ができなくなる場合があります。その場合、部屋から出ることができなくなってしまいます。また、火災などの2次被害が発生した場合、生命にもかかわってきます。こういった、被害に備えた製品として、美和ロックの耐震丁番といった製品があります。これは、地震による建物の変形に対してもドアが開くよう設計された丁番で、低コストで地震対策が可能となります。

現在お住まいに取り付いている扉であれば、地震時の枠のゆがみに対して追従性を持つため、扉の閉じ込めに安心が期待できます。
取付方法は普通の蝶番と同じの為、取替が簡単です。下図にて耐震丁番の構造を紹介いたします。

(※引用 美和ロック 耐震丁番カタログより)

耐震丁番の内部スプリングにあらかじめ決められた力以上の負荷がかかるとスプリングが縮みドアは下へ移動できます。そのため、ドアの上端と枠が固くせりあうことなくドアを開けることができます。また、耐震丁番は上から差し込んであるだけなのでドアは上に移動でき、ドアの下端と枠が固くせりあうことなくドアを開けることができます。扉の丁番を耐震丁番へ交換された際は、耐震ストライクも合わせて交換することをお勧めいたします。

まとめ

ということで、今回、リフォーム会社が教える災害対策工事~玄関ドア耐震丁番取替編~について、ご紹介させていただきました。
災害は、『自助』・『共助』・『公助』により延命を図るといわれておりますが、災害が起きるまえにできること、それは、備えです。大地震がくる、災害はすぐそこまで来ている、今できること、遠い未来ではなく、すぐ近い未来に、何かしら備えることができたら・・・と、いまできるリフォーム会社が教える災害対策工事として玄関ドアの耐震丁番設備の紹介をさせていただきました。

そのほか気になる災害に対する備えはありませんか?

現場監督の河野がお困りごとの原因探索と解決をお助けいたします。
お気軽にお問い合わせください。
それでは、また、お会いしましょう ご安全に!!

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河野通明

あなぶき建設工業 河野 通明(かわの みちあき)
分譲マンションの新築工事の現場監督から、管理組合運営のサポート業務を行うフロント担当を経て、現在はマンション大規模修繕工事の現場管理に携わっております。
管理組合運営業務に携わった経験を活かして、安心・安全の工事に努めます。
保有資格:1級建築士・1級建築施工・土木施工・管工事施工管理技士・マンション管理士・維持修繕技術者・管理業務主任者
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