賃貸マンションの鳩(ハト)対策!

木村千春

こんにちは。あなぶきハウジングサービスの木村です。

4月に入りすっかりと暖かくなり日によっては暑いぐらいですね。暖かくなると賃貸マンションの管理の上で様々な問題も増えてきます。その中の一つで『ハト被害』が毎年発生いたします。

 

「気が付いたらいつの間にかハトがベランダに・・・」

「ハトの巣を撤去したいけど、中に卵が・・・」

マンションのご入居者様からそういったご相談を受けることがあります。

今回はハトが住みついてしまった場合に被る可能性のある被害とそうならないためにできる対策についてご紹介させて頂きます。

 

ハトの被害

ハトが巣を作ってしまった場合、その被害は多岐にわたります。

視覚的にも嫌な気持ちになってしまう糞害は衛生面でも気を付けなければいけません。

悪臭を放つだけでなく、「クリプトコックス」や「サルモネラ菌」などの菌が糞に含まれている場合があります。

ハトは空飛ぶネズミと言われるほど様々な病原菌をもっているという話は有名ですが、中には人間に伝染するような菌も一緒に運んできてしまいます。

ハトの糞を掃除する際には手袋とマスクを装着し、菌に触れたり吸い込んだりしないよう慎重に行わなければなりません。

1番問題視されるものは糞害ですが実は騒音もかなりのもの。

巣に出入りする際の羽ばたきは意外と大きく騒がしく聞こえます。そしてハトは夜行性の鳥ではないため羽ばたきの音は夜間になると止みますが鳴き声は昼夜問わずに発生します。

朝の目覚めは鳥のさえずり…と聞くと優雅なイメージですが実際そうはいきません。

早朝は特に鳴き声が響くため殊更うるさく聞こえ、快適な睡眠の妨げになります。

毎日掃除をするのは精神的にも体力的にも大変です。でも、そのままにしておくこともできない…。そもそもなぜハトはバルコニーに住み着いてしまうのでしょうか。

 

ハトがバルコニーにくる原因

ハトは安全な場所で快適な場所に巣を作るためにバルコニーにくるそうです。

高い位置にあるため外敵に襲われる可能性が低く、屋根があるため雨風を防ぐことができるバルコニーはハトにとって理想の場所といえるでしょう。

巣を作っても安全かどうか、徐々に滞在時間を増やしながら確認するため、長期不在にしている間に巣を作ってしまっていた!なんてことも少なくありません。

ハトは一度安全な場所であると認識してしまうとその場所からはなかなか離れません。

バルコニーで見かけたら放置せずに追い出し、安全な場所ではないというアピールを行うことが大事です。

 

鳥獣保護法とは

では実際にバルコニーに巣を作ってしまったらどうすればいいのでしょうか。

ご入居者様の多くは巣ができたことでハトが住み着いてしまったことに気づき、ご相談のご連絡をされる方が多く見受けられます。

巣をのぞくと中には卵がある…というケースも少なくありません。

早々に巣の撤去を行い対処したいところですが実はこの段階まできてしまうと一筋縄ではいかない理由があります。それが「鳥獣保護法」です。

鳥獣保護法とは文字通り鳥獣の保護を目的として制定された法律で、この鳥獣には公園でよく見かけるドバトが該当しています。(蛇足ですがキジバトは狩猟鳥獣のため対象外となります。)

キジバト

この法律では鳥獣を許可なく捕獲したり傷つけたりした場合、違法行為とみなされ、罰金や懲役を受けることとなります。違法行為の範囲は直接的に傷つけるだけではなく、間接的・結果的に対象を衰弱させてしまった場合も該当するというかなり広いもので、ハトの巣を移動させるだけでも該当してしまいます。

つまり一度巣が完成してしまうとハトが卵を産み、その卵から孵った雛が巣立つまで駆除することができなくなってしまうのです。

巣が完成する前に、ハトが住みつく前に対策をとることが大切です。

 

対策としてできること

ではハトが住み着く前にできる対策はどういったものがあるのでしょうか。

ハトは安全な場所かどうか、時間をかけて確認します。

羽休み程度の少しの時間から滞在時間を徐々に増やしていき、安全かどうか快適かどうかを確かめた後に巣作りを行うのです。

そのため、初期の段階でハトに安全ではない居心地の悪い場所であると認識をさせることが一番の対策になるといえるでしょう。

近年では様々なハト対策グッズが販売されていますが忌避剤ひとつとってもスプレータイプやジェルタイプ、吊るすタイプなど幅広い商品展開となっています。

使用する場所や持続時間がそれぞれ異なりますが基本的にはハトの嫌がる味やにおいのする薬品をハトのとまりやすい場所に設置することでハトの飛来を防ぐ効果があり、大掛かりな施工も必要がないためすぐに対策がとれます。

鳥除け剣山(バードスパイク)の施工例

他にも剣山や防鳥ワイヤーなど物理的にハトがとどまれないようにする設置型の商品も販売されていますがいずれの場合もハトがすでに巣作りの場所として執着を持ってしまった場合での撃退はかなり難しくなります。

ハトの存在に気づいたらできるだけすぐに対応をしましょう。

 

お忙しい中、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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木村千春

あなぶきハウジングサービス
木村 千春(きむら ちはる)

香川県出身。20年近く県外に出ておりましたが、
Uターンを機にあなぶきハウジングサービスに入社しました。
2002年より不動産(賃貸管理)業務を経験し、現在は賃貸物件の管理業務に従事しております。
建築営業にも携わっておりました。
今までの経験を生かして様々な事をお伝えできればと思います。

保有資格:宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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