大規模修繕工事における塗装工事の重要性とは？

大規模修繕工事の中でも、廊下、バルコニー、外壁、鉄部の塗装工事は、建物の耐久性を向上させ、長期的な資産価値を守るために非常に重要です。この記事では、それぞれの部位の塗装工事の目的や工程、注意点について詳しく書いていきます！

1. 廊下の塗装工事

廊下は居住者様が毎日通行する場所であり、汚れや摩耗が発生しやすい部分です。廊下の塗装工事の目的は以下のとおりです。

(1) 美観の維持 廊下の塗装が劣化すると、見た目が悪くなり、建物全体の印象も悪くなります。塗装を定期的に施すことで、清潔感を保つことができます。

(2) 防水性の向上 塗装には防水機能も兼ね備えており、水の浸入を防ぐことで建物の躯体のコンクリートの劣化を抑えます。

廊下塗装の工程

1. 高圧洗浄による汚れ・カビの除去
2. 下地処理（ひび割れ、剥がれ等の補修）
3. 下塗り（密着性向上）
4. 塗装作業（中塗り・上塗り）
5. 乾燥と仕上げと完了検査

2. バルコニーの塗装工事

バルコニーは外部かつ南側の強い日光にさらされているため、風雨や紫外線による劣化が激しい場所です。バルコニーの塗装工事の目的は以下の通りです。

(1) 防水性能の確保 バルコニーの壁面に水が染み込むと、コンクリートのひび割れや鉄筋等の腐食を引き起こします。適切な下地補修、塗装を施すことで、建物の耐久性を向上させます。

(2) 劣化防止と耐久性の向上 紫外線や風雨によるダメージを防ぎ、長期間にわたってバルコニーを美しく保ちます。

バルコニー塗装の工程

1. 高圧洗浄による汚れ・カビの除去
2. 下地処理（ひび割れ、剥がれ等の補修）
3. 下塗り（密着性向上）
4. 塗装作業（中塗り・上塗り）
5. 乾燥と仕上げと完了検査

3. 外壁の塗装工事

外壁は建物全体の印象を左右するだけでなく、雨風や紫外線から建物を守る役割を果たします。

(1) 建物の保護 塗装にひび割れが発生したり剥がれると、外壁が直接雨風にさらされ、劣化が進行します。適切な補修や塗装を行うことで、外壁の耐久性を向上させます。

(2) 建物の美観維持 新しい塗装を施すことで、建物が新築のような外観に生まれ変わります。

外壁塗装の工程

1. 高圧洗浄による汚れ・カビの除去
2. 下地処理（ひび割れ、剥がれ等の補修）
3. 下塗り（密着性向上）
4. 塗装作業（中塗り・上塗り）
5. 乾燥と仕上げと完了検査

4. 鉄部の塗装工事

鉄部は錆びやすいため、定期的な塗装が不可欠です。鉄部塗装の主な目的は以下の通りです。

(1) 錆の防止 鉄部は雨水や空気に触れると酸化しやすく、錆が発生します。防錆塗料を使用することで、長期間にわたり鉄部を保護できます。

(2) 美観の維持 塗装が剥がれたり錆びた鉄部は、建物全体の印象を悪くします。適切な塗装を施すことで、美しい状態を維持できます。

鉄部塗装の工程

1. ケレン（やすり）作業（錆や汚れの除去）
2. 錆止め材塗布
3. 中塗り・上塗り
4. 乾燥と仕上げと完了検査

5. 工事期間中の居住者様の注意点

(1) バルコニーの使用制限 塗装工事などの影響で、一定期間バルコニーの使用が制限されることがあります。室内での洗濯物の干し場所を確保をお願いしております。

(2) 塗料の臭いへの対策 塗装工事では塗料の臭いが発生するため、工事箇所と反対側の窓での換気をお願いしております。

(3) 「塗りたて注意！」表示への注意 塗装が乾くまでの間触ったりすると簡単に塗料がつきます。衣類に付着するとなかなか落ちませんので注意をお願いしております。

まとめ

大規模修繕工事における塗装工事は、建物の寿命を延ばし、美観を保つために不可欠です。また居住者様への注意事項も多く、工事を円滑に進めるために多くのご協力をいただきながら進めています。

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稲田優哉

あなぶき建設工業 岡山支店
稲田優哉（いなだ　ゆうや）
愛媛県出身　2023年入社
愛媛県のインテリア・建築科の専門学校卒業後入社。
入社以来、大規模修繕工事担当として日々取り組んでおります。
普段知ることのない工事のあれこれを発信いたします！

保有資格：二級建築施工管理技士補

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