マンション管理員の仕事ってどんなことをやるんだろう・・・~管理員の仕事内容~Part5

竹林貞治

こんにちは。ホームライフ管理の竹林です。
台風の季節に突入ですね。近年の異常気象から線状降水帯発生による集中豪雨が頻繁に起こっています。かなり危険ですので十分気をつけてくださいね。

 

今回は報告連絡業務についてお話していきます。

マンション管理員の報告連絡業務は、マンションのカルテとなる大事な業務になります。
マンション管理員は管理を行う主体ではないものの、管理組合から委託を受けてその業務を実行する者といえます。
その意味では、『自己判断で対応する』ケースと『管理会社や管理組合に報告したうえで対応する』ケースとの2つがあります。どちらの場合もその結果報告が求められ、その報告があらゆる場合の判断材料となるため、報告書の作成にあたっては次のことを励行するようにしましょう。

・業務日誌の記録を励行する
・報告事項は客観的かつ簡潔にし、居住者の個人情報は極力記載しない
・提出書類の期日は厳守する
・緊急時の対応は的確・迅速に行う

 

マンション管理員の報告連絡業務は大きく次の3つに分けられます。

①業務日誌作成・報告
日々の記録が、マンションの維持保全や組合管理業務の判断材料となるだけでなく、マンションにおける管理の歴史の記録となります。

②定期連絡
必要に応じ、種々の点検や理事会の開催予定など管理組合運営の基礎となる連絡報告

③緊急時の連絡
漏水や事故などマンションの維持修繕に影響のある事柄のみならず、居住者の安否に関わる事態もあるため、すぐに担当フロントや支店、コールセンターに報告しましょう。

業務日誌の作成・報告

マンション管理員の報告は、日々の仕事の蓄積が1年、2年と続くうちにマンションのカルテとなり、維持保全や大規模修繕などに役立つだけでなく、居住者間の問題の解決策のヒントにもなります。

マンション管理員の記録する業務日誌が充実していればそれだけ、そのマンションの維持保全も健全に行われていると言えるため、業務日誌の記録・報告は確実に行うことが重要となってきます。

業務日誌の記録は業務終了時までに記載し、管理室で保管しておき必要に応じてFAX等で担当フロントに報告します。
また、業務日誌は管理組合の役員などから閲覧を要求されることもあるため、読み易い文字で記入し、管理室で適切に保管しましょう。
(なお、業務日誌は管理組合内の公的な文書と理解し、居住者のプライベートなことや居住者等を記入しないように心掛けましょう)

因みに業務日誌は日々記入し続けることが大事なため、マンション管理員休暇時にも代勤者に記入をしてもらうよう依頼しておきましょう。

 

定期連絡

月次業務計画の通知(掲示)

マンションにおける通知事項には、通常総会など管理組合からのものと、エレベーター、消防設備、水道関連などマンションの設備の保守点検に関するお知らせが大半といえます。

そのため、各管理組合(もしくは管理会社)指定の『年間行事予定表』を基に『月間スケジュール表』に落とし込み、掲示板に掲示する必要があります。また、マンション内の保守点検の他に、近隣の建築工事、ガス工事、道路工事などもあるので、連絡・通知事項は非常に多いといえます。

しかし、管理組合の活動やマンション生活に関係のないポスター(物品販売や宗教活動など)は掲示しないなど、各組合の一定のルールを確認しておく必要があります。

年間行事予定表の作成

前年度までの実績を参考に、各種行事の実施予定月を『年間行事予定表』に記入しておきます。

〔環境整備〕
除草、芝刈、樹木剪定、消毒、建物の定期清掃および特別清掃 等

〔施設保全〕
エレベーター保守点検、消防用設備点検、受水槽点検清掃、簡易専用水道検査、雨水調整池、桝、側溝清掃、雑排水管清掃 等

〔管理組合主催行事〕
夏祭り、クリスマス会、餅つき大会 等

月間スケジュール表の作成

1)管理室内にあるホワイトボード等で月間スケジュールを記載し月間行事予定を把握に務めるようにし、必要に応じ掲示板等見やすいところにお知らせを掲示する
2)行事に伴う掲示事項・掲示期間等については、必要に応じ担当フロントに確認し指示を仰ぎます
3)原則、掲示物は事前に管理組合役員(理事長)の承認を得て掲示します
4)掲示期間の過ぎたものは速やかに取り外しましょう

管理業務月報の報告

区分所有法ではマンションの維持管理は管理者(理事長等)が義務を負っています。その業務をマンション管理会社が委託を受け、現地に駐在しているマンション管理員が一部行うこととなります。そのためマンション管理員から定期報告する場合は、的確かつ簡潔に行う必要があります。

1ヶ月におけるマンション管理員の業務内容を、『管理業務月報』にて報告する場合、月末で締めて月初5営業日(管理会社によってまちまち)までに担当フロントに報告します。

内容は、「いつ」、「どこで」、「誰が」、「何を」、「どのように」、をできる限り客観的にそして簡潔に報告しましょう。

※点検の実施日等、総会での議案書の基となるため、日誌を参考に「理事会」「各種点検」「定期清掃」など日常業務以外のイベントは特に忘れずに記載しておかなければなりません

次月の予定では理事会や消防訓練など、管理組合役員・居住者の参加を募るものについても記載しておきましょう。

<報告後の処置>
指示事項や依頼事項は速やかに処理しましょう。
・居住者等への連絡
・官公庁等への連絡
・管理組合役員(理事長)からの依頼事項を担当フロントに連絡
・会社からの依頼事項を理事会へ連絡

 

緊急時の連絡

火災・爆発

マンションの緊急事態には種々あり、その1つに火災、爆発など災害の発生があります。このような事態が生じた場合は、①消防署へ連絡し、②管理会社や管理組合の理事長、関係各所に一報する等、マンション管理員の果たす役割はかなり大きいです。俊敏な行動と冷静な判断力が要求されます。

①警報発報時に警報盤・警戒区域図で火災の発生区域を確認します
②非常ベルを停止せずに、消火器を携行し現場へ駆けつけ状況確認
③消防署へ通報後、初期消火が可能な場合は安全を確保したうえで消火を行う
④マンション管理員一人では対応が困難なので、多くの人の手助けを求める
⑤ボヤの場合でも、119番へ通報し、慌てずに次のことを伝える
(1)マンション名
(2)住所
(3)建物の目標となる物
(4)火災等の状況・発生階
⑥管理組合の自衛消防隊及び役員(理事長)へ通報し、担当フロントにも報告を行うこと
⑦鎮火した場合は、消防職員により、非常ベル停止及び鎮火確認をしてもらう
⑧消火後、放水等を行った場合には、建物・設備への被害状況等を担当フロント、組合役員に報告します。

《注意事項》
・概ね1年に1回消防訓練を実施し、火災の場合に冷静な行動ができるよう準備しておきます
・普段より消防計画書等を確認しておき、自衛消防隊の活動等を確認しておくことも大事です

■台風・集中豪雨

台風の接近や集中豪雨は、テレビ等によって事前に把握できるので、お知らせを作って掲示し、居住者に注意を促します。また、台風、集中豪雨通過後の被害状況もしっかり把握することが重要となってきます。倒木による進路妨害や、雨水による通路や庭の一部陥没なども考えられるので敷地全体を丁寧に見てまわり、被害状況を担当フロント、管理組合に速やかに報告しましょう。

<台風・集中豪雨時の事前対応>

①台風・集中豪雨で、被害を受ける恐れのある箇所をあらかじめ調べておく
②建物、敷地内を点検し、強風で吹き飛ばされそうな物を片付ける
③排水口のゴミ等の詰まりを取り除く

④事前に気象情報で予報を知っておく
⑤『台風・集中豪雨への対応のお願い』を掲示して居住者に注意を呼びかける
⑥集中豪雨時は、機械式駐車装置のピットへの浸水による車両の水没事故等が起こるので利用者には、車の安全な場所への移動等の対処を促す

<台風・集中豪雨最中の対応>
①適時気象情報を得る
②建物の周囲の状況を確認し、各操作盤や警報盤を監視する
③地下ピットのある駐車場の状況を的確に把握して対応する

<台風通過・集中豪雨上がり後の対応>
建物の周囲・館内を点検し、浸水、漏水、破損等がある場合は、その状況を、担当フロント、管理組合役員に報告し、修理する箇所の手配を依頼する

■停電

停電には、周辺の工事によるものと、突然起きるものがある。台風などによる突発的な停電は、その対応が遅れるほど、居住者の不安感を募らせることになるため、手際よい対応が求められます。電力会社に問い合わせて、原因と復旧予定時間を確認する一方で、エレベーターなどに人が閉じこめられていないかを確認することもあるでしょう。適宜停電の状況を担当フロント、組合役員に報告をし情報共有していきます。

マンション管理員は、下記事項を確認のうえ、冷静に対応します。
①エレベーターは停電時間を含め前後の時間は使用を控える
②機械式駐車場は使用中に停電になると業者でないと復旧できない場合があるので停電時間を含め前後の使用時間は使用を控える
③エントランスの自動ドアも機能しなくなるので、防犯のため各住戸の施錠を行うよう依頼しておく
④照明用タイマーは停電により現在時刻に狂いが生じるので復旧後調整する
⑤揚水ポンプも機能しなくなるので、停電前に水の汲み置きを行う
⑥停電時はエアコンも使えないので、必要に応じて暑さ、寒さ対策を事前に行う
⑦タイマー機能を用いる電化製品はタイマーに狂いが生じるので復旧後調整する
⑧原因不明で停電が長引く場合、理事長に報告し、電力会社・電気工事業者に手配をしたうえで、状況を『停電のお知らせ』の掲示で知らせる

<停電復旧後>
①停電の復旧経過を、担当フロント、管理組合役員に報告するとともに、居住者に掲示にて報告する
②復旧後、速やかに『停電のお知らせ』を取り外す

また、事前に停電時の対応要領を確認(無ければ作成)しておくことも良いでしょう。
別途お知らせ文フォーマットを準備しておくことも望ましいですね。

■地震

水道、電気、ガスは、ライフラインであり、これらが遮断されると、普通の生活は維持できなくなる。ストップした水道、電気、ガスをマンション管理員自らが復旧することは不可能であるが、復旧への情報を提示することで、居住者をサポートすることはできる。その意味で、ライフラインの分断が何日もつづくようであれば、最新情報として、毎日、掲示を取り変える必要もあります。

<事前対応>
①管理室のロッカー、書棚等が倒れないように固定しておく
②災害マニュアルを作成しておくよう管理組合に働きかける
③広域避難場所を確認しておく

<地震時・鎮静後の対応>
①座布団等で頭を保護し、机の下に潜る等最優先で自分の命を守る
②揺れが収まってから行動する
③火を使っている場合は、火元を確認し揺れが収まって火の始末を行う
④管理室の扉を開け、出口を確保する
⑤エントランスのガラスや塀には近づかない
⑥エレベーター内に人が閉じ込められてしまっている事故が生じていないか確認する
人が閉じ込められている場合は、エレベーター会社へ至急連絡する
⑦人が閉じ込められている場合、エレベーター籠内と通話ができる場合は、落ち着いた行動をとるよう依頼する
⑧緊急車輌の通行の妨げになるので、避難に車は使用しないよう居住者に依頼する
⑨救出活動を行う場合は、複数の者で行う
⑩地震時による二次災害を防ぐためガスの元栓・水道の蛇口を閉め、玄関ドアを開け即避難できる態勢をとるよう居住者に徹底を図る
⑪建物や諸設備の破損状況を確認し、担当フロント、組合役員に報告し、修理しなければならない箇所の修復手配をする
⑫生活に密着したライフラインの供給がストップしている場合は、電力会社等関係機関に復旧時期を確認し、居住者に『水道・電気・ガスの復旧に関するお知らせ』を掲示する

 

 

如何でしたでしょうか。
今回は『報告連絡業務』について深掘りしてみました。

緊急時の対応は気が動転してしまうかもしれません。そのようなとき事こそどんと構えて落ち着いて行動することが大事ですよね。

そのためには事前準備がとても大切です。某ファストフードでは的確な店舗運営をするために準備が80%を占める、とまで言っています。連絡が必要な場合に備え、官公庁及び関係者等一覧表等を用意しておくことも重要です。

 

マンション管理員は第2の人生の始まり!!といっても過言ではありません。居住者のために働くことで感謝され、建物巡回などで歩き回ることで健康にもなれる、とても素晴らしい職場です。
少しでもマンション管理員に興味を持っていただければ幸いです。

今年度ブログ担当として1年間マンション管理員について書かせていただきました。拙い文章でしたがお読みになってくださり誠にありがとうございます。今回をもって一旦担当から離れますがもしまたの機会(??)がありましたらその時はまた読んでいただけるとありがたいです♪

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竹林貞治

ホームライフ管理
管理本部 人事総務部 総務課
竹林 貞治(たけばやし さだはる)

10数年人事総務部で過ごし、約4年ほどマンション管理員をサポートする部署へ異動。現在は人事総務部へ出戻ってきました。
支えるだけの『縁の下の力持ち』にとどまらず、自ら動くことによってチームが活発になる『潤滑油』になることをモットーにしています。

マンション管理員をサポートする部署在籍時はマンション管理員による的確な事務手続きや担当フロントとの良好なコミュニケーション、
居住者のためにより快適な空間を提供するためにマンション管理員のスキル向上をサポートしていました。
人事総務部へ異動となりましたが引き続きマンション管理員研修にも携わることとなりましたのでこれからもよろしくお願いいたします。


ちなみに人事総務部では障がい者雇用に携わり手話を覚え、現在も聴覚障がいの社員と手話で会話していることが特技かな??
週末はボーイズリーグや少年野球の審判をして体を動かし健康も気にかけていますが一向に痩せないのは何故だろう・・・。

保有資格
・マンション管理士
・管理業務主任者
・警備員指導教育責任者
・宅地建物取引士
・マンション維持修繕技術者
・賃貸不動産経営管理士
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