こんにちは。あなぶきハウジングサービスの久米です。
マンションの管理費等は口座振替で支払っている方が多いと思います。
口座振替とは代金を支払う決済方法のひとつで、指定日になると預金口座から代金が自動的に引き落とされ、口座振替、自動振替、口座引落とも呼ばれます。収納代行会社に委託するので、別途指定の口座振替依頼書の提出による申し込みが必要となります。
引き落とし口座を変更したり、マンションの管理会社が変更になった時には新しく口座振替依頼書を提出する必要があるでしょう。口座振替依頼書に記載間違いや記入漏れがあると、口座振替依頼書不備となり、再提出が必要になってしまいます。それ以外にも別途管理費を振り込まなくてはならなくなり、余計な手間や振込手数料がかかってしまいます。なるべく不備で戻って来なくするために、口座振替依頼書の書き方および注意点についてお話します。
目次
- 口座振替依頼書の書き方
- 記載間違いや漏れの多い箇所と注意点
- まとめ
口座振替依頼書の書き方
記載する事項は管理会社が使っている収納会社によって違いますが、下記の項目は必ず記載しなければなりません。
・金融機関名
・支店名
・預金種目
・口座番号
・口座名義
・お届け印
口座振替依頼書に付いている記入例に従って、枠の中の必要事項を漏れのないように、ボールペンで力強く書きましょう。シャープペンシルや鉛筆で記入したものは、金融機関で受付してもらえません。
万が一記入を間違ってしまった時は、新しい用紙に記入するようにしましょう。
やむをえず訂正する場合は二重線で消し、線上に銀行の届出印による訂正印が必要です。訂正印が不鮮明だったり、あまりに訂正が多い場合などは金融機関で受け付けてもらえない場合もありますので、間違ってしまった時はなるべく新しい用紙に書き直しましょう。
記載間違いや漏れの多い箇所と注意点
口座振替依頼書が不備で戻ってくる理由にはいくつかありますが、よくある記載間違いや記入漏れの多い箇所を挙げてみます。記入する際の参考にしてください。
印鑑相違
不備で戻ってくる理由で一番多いのは印鑑相違ではないでしょうか。
昔に作った口座でお届けの印鑑がわからなくなってしまったというケースがほとんどだと思いますが、管理会社では印鑑が正しいのかを確認することはできません。本当にわからなくなってしまったら、本人がお持ちの口座の金融機関に行って確認していただかなくてはなりません。お届けの印鑑自体を紛失してしまった場合は改印する必要も出てきます。また、サインでの登録なのに印鑑を押印しても不備となってしまいますので注意しましょう。
印鑑不鮮明
口座振替依頼書に押印する際にブレてしまい金融機関で判別できなかった場合、印鑑不鮮明で戻ってきてしまいます。
机などの堅いところで押印すると印影がかすれたり、ブレてしまいます。口座振替依頼書に押印する際は下に捺印マットなどを引いてしっかり押印するようにしましょう。枠外に押し直すのも金融機関によっては不備となってしまう可能性があるのでおすすめしません。
記載事項等相違・記入漏れ
記載事項が間違っていたり記入漏れがあっても不備となり、引き落としはできません。
通帳やキャッシュカードをよく確認して記入するようにしましょう。
・預金種目(普通預金・当座預金)に○がない場合も不備となります。個人の方であればほとんどの方が普通預金からの引き落としだとは思いますが、忘れずに○をしましょう。
・引き落とし口座が法人の場合は代表者の役職名(代表取締役等の肩書き)、代表者の氏名の記入も必要です。『株式会社○○○○』だけではダメということです。省略せずに記入しましょう。もちろん(株)などの略字を使用してはいけません。
・意外と忘れがちなのが口座名義のフリガナです。漢字で口座名義を記入していてもフリガナの記載がないと不備で戻ってきてしまいます。忘れずに記入しましょう。
・金融機関名は正しいのに、支店名を間違って記載してしまったというケースもあります。『○○支店』だと思っていたが『○○駅前支店』だったということもあり、その場合はまったく違う支店に口座振替依頼書が送られ、当支店には『該当口座なし』という不備で戻されてしまいます。通帳の口座情報をよく確認して記入するようにしましょう。
まとめ
口座振替依頼書は管理会社に届いてから委託している収納会社へ送付→金融機関で確認、さらに不備だった場合は金融機関→収納会社→管理会社…と、管理会社に戻ってくるまでに時間がかかってしまいます。
せっかく来月から管理費を口座振替で支払えるはずだったのに不備で戻ってきて、また記入して提出して、管理費を振り込んで…では時間も手間もかかってしまいます。
管理会社でも予備の口座振替依頼書を同封したり、記載事項の漏れがあったらお客様に確認の連絡をいれたりしていますが、金融機関に正しい情報を確認することはできません。ご本人で正しい情報を記入していただくことが大切になってきますね。
久米 則子
新卒で入社してから経理一筋。ホテル業の経理、マンション販売の経理、マンション管理業の企業会計とさまざまな業種の経理業務に携わってきました。現在はマンション管理組合の会計業務に従事し、スピードと正確性を重視し、忙しい時こそ笑顔で!をモットーに仕事に取り組んでいます。管理業務主任者を取得し、資格を活かした会計業務のお役立ち情報をお届けしたいと思います。
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