連結送水管や消火器などの色々な試験をご存知ですか?

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こんにちは、あなぶきクリーンサービスの福山です。

消防設備点検は半年毎に実施していますが、連結送水管耐圧試験や消火器の機能点検など一定の期間が過ぎると実施する点検もあります。
今回は一定の期間が過ぎたら実施する点検についてお話したいと思います。

 

連結送水管耐圧試験

連結送水管は消防用設備等のうち「消火活動上必要な施設」に該当し、消火活動を行う際に消火用の水を火災が発生した階まで送水するために、高層建築物、地下街等に設置される設備です。

火災の際には消防ポンプ車から送水口を通じて送水し、消防隊が放水口にホースを接続すれば消火活動ができるようにした設備になります。

 

連結送水管耐圧試験の点検の期間

平成14年(2002年)7月1日から耐圧性能試験が義務付けられました。
連結送水管の設置から10年経過したら耐圧性能試験の実施が必要となります。
10年経過後は3年毎に耐圧性能試験を実施するよう決められています。

火災発生時に連結送水管を使用する際に配管に穴が開いていて消火活動に支障が出る事を防ぐ為や配管の経年劣化の状況を把握する為にも必要な試験となります。

連結送水配管だけでなく11階以上の連結送水管などに設置してある消防用ホースも耐圧試験の対象となります。

点検内容

連結送水管送水口から動力消防ポンプなどの機器を使用して配管に3分間圧力をを掛けます。
各階放水口や露出配管部に漏れが無いかなどの確認を実施し、配管内圧力に変化が無いかを確認します。

もし圧力が低下したり、目視にて漏れが確認された場合は改修工事が必要となります。

消火器の機能点検

機能点検は消火器を分解して中身に問題が無い事を確認する点検になります。
火災発生時に使えないのでは意味がありませんので内部を確認する事で消火器に問題が無い事を確認します。

加圧式消火器は製造から4年目、蓄圧式消火器は製造から6年目から機能点検の対象となります。

点検内容

消火器を分解して、消火器内部に腐食が無いか、レバー操作などに問題が無いか、消火剤に異常は無いかなどを確認します。

加圧式消火器は消防設備点検時に分解して内部の点検が可能ですが、蓄圧式消火器は内部に圧力が掛かっている状態なので分解してしまうと再び圧力を掛ける必要があるので消防設備点検時には実施出来ません。

その為、一度持ち帰ってから機能点検をする必要があります。
蓄圧式消火器の機能点検は手間が掛かる為、どうしても機能点検の費用が発生してしまいます。

加圧式消火器と蓄圧式消火器

機能点検時に費用が発生するならば加圧式消火器の方がいいのでは?と思われるかもしれませんが、現在は蓄圧式消火器が主流となっています。

加圧式消火器はレバーを握ったら消火器の中にある加圧ボンベの封が破けて圧力が掛かる仕組みです。

消火器を長年点検していない・消火器の耐用年数を超えていた等の原因により消火器に穴が開いていたり底が腐食していたりした事が原因で消火器に圧力が掛かったと同時にそこから圧力が漏れて消火器が暴れて使用者に当たり死亡事故に繋がった例などがあります。

蓄圧式消火器ですと最初から圧力が掛かっていますので、もし穴が開いていたりしていたらそこから自然と圧が抜けますのでレバーを握っても使用出来ないだけで済みます。

圧力ゲージも付いていますので使用時や点検時も見た目ですぐに分かります。

安全面や扱い易いなどの理由で現在は蓄圧式消火器が主流となっています。

消火器の水圧点検

消火器の製造年が10年を経過すると今度は消火器容器の耐圧試験が必要となります。

理由としては消火器の耐用年数が8~10年ですので見た目で問題が無かったとしても実際に使用する際に事故が起きないようにする為です。

こちらも機能点検同様に持ち帰って点検を実施するので点検費用が発生します。
そのうえ連結送水管耐圧試験と同様に10年経過したら3年毎に水圧試験の実施が発生します。

水圧点検費用よりも新品消火器の方が安い為、10年経過したら新品消火器に取り替える事をお勧めしています。

容器弁の耐圧試験

ガス系消火設備の容器弁は設置から30年経過するまでに容器弁の安全性の点検を実施する必要があります。

皆さんが一番目に付く設備としては移動粉末消火設備の加圧ガスボンベなどが該当します。
容器弁とはガスボンベなどのバルブ部分のことです。

従来の点検方法では容器弁の経年劣化の状況が把握できませんので、経年劣化や腐食による誤放出や不作動の恐れが無いか確認する必要があります。

点検内容

容器弁とガスボンベ容器の「外観点検」「構造、形状、寸法点検」「耐圧点検」「気密点検」「安全装置等動作点検」「表示点検」などを実施します。

現場では点検が困難な為、メーカーに依頼してメーカー工場にて点検してもらいます。

こちらも消火器と同じで点検費用と比べると新品に取り替えた方がお得です。
30年経過していたら設備の劣化も進んでいますので新品の方が安全面でも安心できるかと思います。

まとめ

製造年数や設置年数が経過するとこんなにも点検項目が増えるとは思わなかったのではないでしょうか?
私も消防設備の仕事に就くまではこんな色々な点検をしてるとは思ってもいませんでした。

消防設備点検も今回紹介した点検でも皆さまが安心して生活出来るよう小さな事も見逃さずにしっかりと点検を実施して行きます!

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