こんにちは!あなぶきインシュアランスの香川です。
前回は実例をもとに、入院したらいくらかかるのか?高額療養費制度ってざっくりどんなもの?といった内容についてお話しました。前回の記事はこちら→意外と知らない!入院したらどれくらいかかるの?!
健康保険を使うと現役世代であれば医療費の3割を負担すればいい、しかも高額療養費制度もあるから、まあなんとかなるでしょ!と考えているそこのあなた。本当にそれで大丈夫ですか?
1.先進医療って何?
『先進医療』という言葉を聞いたことはありますか?簡単に言うと、『厚生労働省が安全性と有効性を認めた最先端医療』です。令和2年4月1日時点では81種類が先進医療として指定されています。
最先端の高度な医療技術のためにその治療を用いた症例数が少なく、汎用性があると判断するには早すぎるため、健康保険の適用対象になりません。今は症例数を増やして有効性などを評価している段階です。その評価の結果により公的医療保険の対象に移ったり、そもそも先進医療から外れたりと変動します。
最新の医療技術はこちら→先進医療の各技術の概要
2.先進医療の費用は全額自己負担
上でもお話しましたが、先進医療は保険導入前のため、健康保険適用対象外です。
すなわち、「先進医療に係る費用」は全額負担しなければなりません。ただし、その治療を受けるためのすべての費用を自己負担しないといけないわけではありません。通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、一般の保険診療と同様に扱われます。
ではどのくらい費用が必要なのでしょうか?
先進医療技術ごとの年間実施件数・先進医療費・治療費総額について少しご紹介します。
参考:厚生労働省 令和元年12月5日先進医療会議資料
例えば、陽子線治療を受けた場合、総額で約340万円、そのうち先進医療費としては約270万円かかります。
一般治療費として70万円かかっていますが、その部分は健康保険で3割になるので21万円が自己負担額となります。さらに、21万円については高額療養費制度の対象となるので、自己負担額はもう少し軽減されます。
3.自己負担額を抑えるために
医療技術の向上により、患者さんが選択できる治療法が増えていますが、その分費用もかかってしまいます。
先進医療を選択できるのにお金がないから治療を受けることができない、そのような事態を防ぐためには、生命保険会社が提供している医療保険やがん保険に「先進医療特約」をつけるのが一番です。
商品によって限度額は異なりますが、1000万円または2000万円まで補償される商品が多いです。また、保険料も現在はまだそこまで高くなく、月々150円程度です。この特約があれば、上の陽子線治療を受けた場合、270万を保険金で受け取ることができるので、健康保険が適用される治療を受けるのと同程度の自己負担ですむということです。
注意点1:がん保険につけた先進医療特約はがんの治療のみ
その名前のとおり、「がん」になった時のための保険ですので、その保険に付帯する先進医療特約はがんの治療のみが該当します。
医療保険に付帯した先進医療特約はすべてが対象になるので、医療保険とがん保険両方加入される場合には、医療保険に付帯するのが良いでしょう。
注意点2:重複している場合
先進医療特約は『実損払い』…つまり実際に発生した費用のみ支払われます。補償が重複していても、複数の契約からは支払われません。ご自身の契約内容をきちんと把握して保険料が無駄にならないように注意しましょう。
4.まとめ
今までは全摘しないといけなかった病気が、先進医療によって部分切除が可能になるなど、身体の負担や術後の生活の負担が軽減されるようになります。しかしすべての人が選択できるわけではありません。医師が有効だと認め、また患者本人が希望して初めて受けることができるのです。金銭的な問題で受けることができないのでは非常にもったいないですよね。万が一の時の選択肢を拡げるために、医療保険を有効に使いましょう。
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