さて今回は、実際に管理会社の変更を行ったあるマンションの管理組合様の事例をご紹介したいと思います。
目次
- 1 なぜ管理会社の変更を考えるようになったのか
- 2 候補管理会社を選ぶ
- 3 まとめ
1 なぜ管理会社の変更を考えるようになったのか
あるマンションの理事をなさっている方から弊社に電話をいただいたことがきっかけでした。弊社のことはインターネットでお知りになったとのことです。「現在の管理について満足していないがどう改善すればよいのかわからないんです。」まずはお会いして詳しくお話を聞かせていただくことになりました。
【マンションデータ】
・福岡市中央区 ・総戸数45戸 築14年 ・現管理会社 地場中堅管理会社 |
■現在の管理の主な不満
・担当の方に用件を頼んでも対応が遅い。
・担当の方への管理に関する質問に対する回答があいまい、また提案が少ない。
上記は多くの管理組合様でお聞きするお悩みと共通しておりますので、今回取り上げさせていただきました。このような場合、私はまず理事様にお聞きすることは「用件の期限は設けていますか?」「担当の方をフォローする体制が現在の管理会社にありますか?」ということです。
全ての管理会社では、担当者は複数のマンションを受け持っています。マンションの規模等によっても違いますので一概には言えませんが、担当10棟以内が適正です。これを大きく超える場合、担当者がオーバーワークに陥り、一つ一つの用件の対応に遅れがでてきます。特に期限を設けていない用件ほど後回しになってしまうようになります。ですから期限を設けていない用件の対応がいつも遅い場合は、担当者の処理能力の限界を超えている可能性が考えられます。
次に担当者のマンション管理に関する知識や提案力ですが、これは会社の教育体制がまず第一に関わってきます。定期的に、また担当者のスキルに合わせた適切な教育を行っているかが大切です。また、いかに教育体制が整っていたとしても人が吸収できるスピードには限界がありますので、経験が浅い担当者の場合、フォローする会社の先輩・上司、専門部署が存在しているかどうかも確認する必要があります。
こちらの管理組合様では現在の管理会社に確認を行い、理事会から改善を申し入れましたが数か月経過しても改善は見られませんでした。そこで検討のため、他の管理会社からもヒアリングを実施することになりました。
2 候補管理会社を選ぶ
何社くらいに声をかけたらいいのでしょう?そう相談をされましたが、比較対象の会社は多ければ多いほど良いものです。ある管理組合様では15社にお声がけしたというお話も過去にお聞きしたこともあります。ただし、最初からあまりにも多く選択してしまうと、いろいろな点に目移りしてしまい、結局そこから候補を絞り込めないということになることも経験上多くあります。なにより聞くほうも疲れてしまいます笑。そこで今回管理組合様が望まれているのは担当者の質とフォロー体制にありますので、その点を大切なポイントとして、ホームページなどを参考に5社程度選定されてはいかがでしょうかというアドバイスを差し上げました。
そこで理事会として5社を選定し、各社へ現状の説明会を実施することになりました。
3 まとめ
さて、みなさんのマンションでは管理のご検討をされたことはありますか?参考になれば幸いです。
今回のポイントです。
・現在の管理の不満点を整理し、改善してほしい点を明確にすること。
・管理会社の比較検討も管理の改善の選択肢の一つ。
・比較対象の管理会社は多いほどよいが、ポイントを明確にしていないと絞り込むことが困難となる。
いかがでしょうか。次回は今回の管理会社変更事例の続きを書いていきたいと考えています!
最後に、管理会社を選ぶ(チェックする)方法ですが、私どもの別のブログ記事にも詳しく書かれております。合わせてご覧ください!
マンション管理会社をチェックするための重要な8つの項目
https://anabuki-m.jp/information/1584/
仲西誠
分譲マンションデベロッパー勤務を経て、入社以来、分譲マンションの管理変更についてのご相談を専門に担当。
築年数問わず、マンションライフでの様々なご相談に対応しています。
現在は九州エリア全体の営業担当として、各地を行脚する日々。
皆様との新しい出会いに喜びを見出しています。
■入社8年目 ■福岡勤務
■所有資格:管理業務主任者、宅地建物取引士
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