あなぶきセザールサポートの生山です。前回は空室対策を行う前に物件が空いている原因を知ること、つまり分析が必要だというお話しをしました。分析をしたうえで、「内見はあるが決まらない」という場合は、リフォームが必要かもしれません。ということで、今回は空室にリフォームを行う際の5つのポイントをご紹介します。
目次
- その①どんなリフォームを行うか
- その②リフォーム打合せは誰と行うか
- その③いつリフォームを行うか
- その④リフォームと家賃設定
- その⑤リフォーム以外の設備導入
- まとめ
その①どんなリフォームを行うか
をしないといけないのは分かるがどんなリフォームをすればよいか。もちろん築年数や今付いている設備によって、どこをどうリフォームするかは異なりますが、一番のヒントは直接内見に来たお客様の声にあります。前回お話ししたように管理会社から「決まらなかった理由」を収集しましょう。ライバル物件と設備を含めて比較することも大事ですね。
その②リフォーム打合せは誰と行うか
どんなリフォームにするか、リフォーム会社(内装業者さん)と大家さんとで決めてしまうのはお勧めできません。できればリフォーム範囲の打合せは現地(空室)で、①大家さん、②管理会社の担当者、③仲介担当者、④リフォーム会社の4者が意見交換をしながら決定するのが良いと思います。
その③いつリフォームを行うか
大家さんにリフォームの提案を行うと、たまに「じゃあ決まったらリフォームするよ。」という大家さんがいます。ところが “決まったらリフォームする”という物件に限ってなかなか決まりません。お客様に成約後にリフォームをすることを伝えてもなかなか決まりません。お部屋探しでは内見に行った時の第一印象が大事です。
どんなリフォームを行うか決めたら、お部屋探しシーズンに入る前にできるだけ早くリフォームしましょう。
その④リフォームと家賃設定
クロスを張り替えたり、エアコンを設置したりするだけでは家賃を上げることはできませんよね。しかしフルリフォーム(リノベーション)をすれば、家賃を上げることができます。(もちろん現状の家賃設定が適性であるという前提です。)
賃貸経営をする中で家賃と物件の価格から利回り計算をすると思いますが、リフォームも投資と考えることができます。例えば200万円かけてフルリフォームをして、家賃が10,000円上がったとします。(どの位家賃が上がるかはリフォーム前に管理会社に確認しておく必要があります。)この200万円のリフォームを投資と考えると、投資利回りは6%だと考えることができます。
(10,000円×12ヶ月)÷200万円
その⑤リフォーム以外の設備導入
空室対策はリフォームだけではありません。近年、単身物件・ファミリー物件ともに圧倒的に需要が高いのが“インターネット無料”です。マンション全体にインターネット無料を導入することで空室対策だけでなく、既に住んでいる方にも喜ばれますので解約防止に繋げることもできるかもしれません。毎月の費用は大家さんが負担することになりますので、あわせて家賃の見直しを行っても良いかもしれませんね。
まとめ
空室対策のリフォームは大家さんの独断だけでなく、幅広い情報収集をしたうえで行うべきです。年々空き家が増えて行く中で高い入居率を保つには常に最新の流行も捉えておくべきです。最後に、苦戦しがちな3点ユニットの1R(1K)の大家さんにはコチラの記事も参考にしてみてください。
→投資用ワンルームで苦戦中の大家さんへ。「決まらない5つの理由とその対策」
生山 亨
分譲マンションの管理担当(フロント)を経て賃貸仲介・賃貸管理・売買仲介・総務業務を経験。長年やってきた賃貸業務、中でも特に空室の改善、対策は得意分野です。現在は、あなぶきスペースシェアにおいて宿泊事業・マンスリー事業を行っています。
保有資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・管理業務主任者
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