おはようございます。
あなぶきハウジングサービスの後藤です。
不動産の売買契約や賃貸借契約の際に不動産会社が行う『重要事項説明』には“宅地建物取引士”という資格が必要です。
また分譲マンションの管理組合がマンション管理会社との管理委託契約を締結する場合にも『重要事項説明』が行われますが、
その際も“管理業務主任者”という資格が必要です。
上記の資格同様に損害保険を募集および契約する際にも資格が必要です。
今回は損害保険を募集および契約する際に必要な資格“損害保険募集人資格”について紹介します。
損害保険募集人資格とは
火災保険や自動車保険をはじめとした損害保険を募集および契約をする際には、その説明は日本損害保険協会が行っている「損害保険募集人試験」と「商品専門試験」のそれぞれに合格し登録された者しか実施することができません。
保険募集に該当する行為は以下の3点です。
保険契約の締結の勧誘
対面・非対面募集を問わず、お客さまに情報提供や働きかけを行い、保険加入するようおすすめを行うこと。
保険契約の締結の勧誘を目的とした保険商品の内容説明
対面・非対面募集を問わず、保険加入をおすすめするために、商品内容の説明を行うこと。
保険加入をすすめするために、「パンフレットや契約概要、注意喚起情報の説明・交付」「保険料の説明」等を行うこと。
「保険金の支払われるケース・支払われないケース」に関する問い合わせを受け、回答すること。
保険契約の申込の受領
契約申込書の内容・記載の説明、契約者からの告知取付、契約者からの署名または押印取
付、保険料の受領、保険料領収証の交付等を行うこと。
保険募集の基本的な流れ
基本的に保険募集は以下の4つのステップで行われます。
ステップ1 募集人の権限などに関する説明
保険募集を行う際は、予め募集人の所属保険会社の商号や名称または氏名などを説明します。
ステップ2 意向把握、商品の選定、商品説明、重要事項説明
商品把握
お客様の抱えるリスクや主な意向・情報を把握し、適切な保険商品を選定・提案します。
推奨販売
複数の保険会社商品を取り扱っている代理店において、その商品から特定の保険会社の商品を選別してお客様に提案する場合にはその推奨理由などを説明します。
比較説明
複数の保険会社商品を取り扱っている代理店において、複数の商品を提案する場合は必要に応じて提案する全ての商品の比較事項を偏りなく説明します。
商品説明
主な意向・情報に基づいて提案した商品がお客様の意向とどのように対応しているかを分かりやすく説明します。
重要事項説明
重要事項説明書を用いて提案した商品の契約概要や注意喚起情報などを説明します。
ステップ3 契約締結(告知受領・意向確認)
告知受領
告知事項に関する項目の確認および告知の重要性をお客様に説明し、お客様から正しい告知を受領します。
意向確認
申込もうとする内容が、これまでに把握したお客様の意向に沿っているかを確認します。
契約締結
お客様から申込書内所定の欄に署名または記名・押印をいただきます。
ステップ4 保険料の領収および申込書写しなどの交付
保険会社の定める募集形態に応じた方法により保険料を領収し、申込書写しなどをお客様に交付します。
まとめ
今回は損害保険募集人資格について紹介しました。
当社のような、マンション管理会社の損害保険募集人は、単に火災保険の内容を説明するだけではなく、管理を委託しているマンション管理組合様にとって効果的かつ有効的な商品の提案や管理組合収支と絡めた将来を見据えた提案が求められています。
後藤隆史
北海道出身。管理組合様用火災保険の提案や管理委託契約書の作成、各種設備点検の発注業務を行っています。
フロント担当者の経験を生かし管理組合様の費用負担軽減ができるような火災保険の更新提案や各種設備点検項目の見直しなどを目指しています。少林寺拳法有段者(小学校2年生からやっていました)。火災保険や点検項目の見直しの際にはぜひとも御用命ください!
保有資格:管理業務主任者・宅地建物取引士
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