買取再販物件とは!?~物件売却時・購入時の注意点!~

みなさん、こんにちは!

あなぶきハウジングサービス 西日本不動産事業部 西山(にしやま)と申します。

私は普段、分譲マンション一室や戸建ての売買取引をメインに業務を行っております。

その中で、売主様(不動産所有者様)より、買取再販(かいとりさいはん)についてご質問を承ります。

そこで、今回買取再販に関する内容や売主様・買主様の目線での注意点をご紹介させていただきます!

 

~目次~

① 買取再販とは? ~不動産売買の主な種類と違い~

② 買取再販での売主様メリット・デメリット

③ 買取再販での買主様メリット・デメリット

④ 本稿まとめ

 

① 買取再販とは? ~不動産売買の主な種類と違い~

買取再販とは、不動産会社などが既存住宅を買取り、そのまま転売したり、リフォーム工事を行ったうえで販売をする事業を指します。つまり、不動産業者が住宅や土地を直接買い取り、その状態で転売したり、リフォーム工事や修繕工事を行うことで不動産価値を上げ、売出しをすることです。また、不動産買取を行い再販している物件を、買取再販物件といいます。

また、不動産売買の種類は主に2種類あり、「買取サービス」と「売買仲介サービス」がございます。

 

売買仲介サービスとは、不動産会社が売主様、買主様を仲介することで売買取引を円滑かつ公正に執り行う業務です。買取再販する場合は、不動産会社が売主様より購入するため「買主」の立場になり、売買仲介ですと売主様の依頼により、物件購入いただくお客様を探す立場という違いがあります。また、売買仲介の場合、取引成功報酬として約定報酬(いわゆる仲介手数料)を不動産会社が受領するのに対し、買取の場合は「買主」となるため、仲介手数料は不要になります。

 

 

② 買取再販での売主様メリット・デメリット 

ここまで、買取サービスと売買仲介サービスの内容を説明いたしました。では、買取再販での売主様のメリット、デメリットを説明いたします。

 

売主様メリット

1.早期売却・早期現金化か実現できる

買取サービスを行うと、2週間~1か月ほどで売買契約、決済(引渡し)というスケジュールとなりますので、早期売却、早期現金化をご希望される方に最適です。

2.仲介手数料がかからない

前項①で説明したように、不動産会社が買取る場合、「買主」の立場になります。不動産会社が売買取引の仲介に入る際は成功報酬として仲介手数料を受領し、買取だと仲介手数料は不要となります。不動産売買を行う際に、仲介手数料は大きな費用となりますので、費用削減につながります。

3.残置物の処分をすることなく売却できる

売却する際、買主様へ引き渡すために残置物の処理は当然必要となりますが、長年居住していますとお荷物が増えていき処分に時間や費用を要します。特に相続案件ですと、相続人の方から故人の残置物処分が時間も費用も掛かるので面倒であると伺います。買取再販では、残置物をそのまま処分せずに引渡しとなりますので、大きなメリットであると考えます。

4.室内状況が悪くても売却できる

長年居住しておりますと、室内のクロスや床、設備等が損耗したり型が古くなり売買仲介での売却が見込めないことがございます。リフォーム工事を行い転売を目的とする買取再販業者は、現状のまま買取を行っていただけます。ただし、室内状況次第では、必ず買取ができるとは限りませんのでご留意ください。

5.契約不適合責任が免責される

契約不適合責任とは、売買契約で商品に品質不良や品物違い、数量不足などの不備があった場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。買取では、引渡し後の契約不適合責任を負わないという条件で取引が可能でございます。ただし、引渡しより前に起きた設備不良などに関しては、責任を問われますのでご留意ください。

 

売主様デメリット

1.売却価格が相場より低くなる

買取再販業者は、転売益を得る目的で買取、リフォーム、転売を行います。売買仲介で設定する市場価格より2~3割ほど安く買取価格を提案されるケースが多いです。住宅ローンの残債が消えない場合、おすすめはできないと考えます。

2.買取サービスでメリットを受けないケースがある

例えば、売買仲介でも早期売却できる物件を所有されている方が、買取サービスを使用することで売却益の低下など損をするケースがございます。売却に関して、買取が合っているのか売買仲介が合っているのか精査する必要がございます。

弊社では、売却相談を受けた際、お客様へチェックリストを記入いただき、ご自身に合った売却プランをご提案いたします。

 

 

こちらのチェックリストをまとめると、

買取サービスは、早期売却かつ早期現金化をご希望される方や、残置物の処理がご面倒であったりや多額の原状回復工事を要しないと売却ができない方へおすすめです。そのほかに、相続で財産処分を急いでる方や、住宅ローンや固定資産税、管理費等月額費用の支払いが困難な方も対象になります。一方、売買仲介サービスは、なるべく高値での取引を希望しており、早期売却をお求めでない方へおすすめです。

 

③ 買取再販での買主様メリット・デメリット

次に、買取再販物件を購入するメリット、デメリットを説明いたします。

 

買主様メリット

1.購入後すぐ入居できる

通常、中古マンションの売買では現状有姿(リフォームや修繕工事をしないままの状態での引渡しが多く、購入後リフォーム工事を行うためすぐの入居はできないケースが多いです。リフォーム工事を行っている買取再販物件ですと、購入後すぐに入居することができますので、リフォームの手間や費用が省けます。また、リフォーム工事のクオリティ次第では、新築マンションよりリーズナブルな物件に巡り合うことがあります。

2.契約不適合責任が付与されている

買取再販住宅では、売主が不動産会社である場合、契約不適合責任を最長2年間負わなければならない決まりがございます。中古マンションの売買仲介では、売買契約の特約で「契約不適合責任免責」を採用している取引が多く存在しておりますので、買取再販物件ですと安心して購入ができます。

3.仲介手数料がかからない場合がある

買取再販物件を直接購入すると、買取再販業者は「売主」の立場となり、仲介手数料が発生いたしません。したがって、購入費用の削減が見込めます。ただし、買取再販物件を別の不動産会社が紹介すると、売買仲介となります。その際、仲介手数料は発生いたしますのでご留意ください。

4.節税効果が期待できる

買取再販物件を購入する際の節税効果では、住宅ローン控除の期間が新築と同じ13年が適用されたり、登録免許税などの軽減特例措置の適用が期待されます。通常の中古マンション購入より節税の恩恵を受けられます。

 

買主様デメリット

1.事故物件の可能性がある

過去に事件や事故が発生した経緯のある事故物件は、買い手がつきにくく売却が困難になります。その場合、買取再販業者が事故物件を安価に仕入れ、リフォーム工事をした後に買取再販物件として販売するケースもありますので、相場よりかなり安価な物件ですと注意する必要がございます。過去の履歴を買取再販業者へ伺うことをおすすめします。

2.リフォーム工事にばらつきがある

買取再販物件の中には、リフォーム工事費を抑えるために品質の低い材料が使用されるなど、クオリティの低いリフォーム工事を行われている物件もあります。内覧の際には、工事履歴を伺ったり、可能であれば、リフォーム工事に詳しい有識者の助言をいただくのをおすすめします。

3.見えない部分の不具合を発見しにくい

リフォーム工事がされている物件ですと、主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根など)や配管設備など見えない部分の不具合が分かりにくいです。買取再販業者への事前ヒアリングはもちろんのこと、対策としては建物状況調査(インスペクション)の実施や、アフターサービス保証を準備している業者を選定することをおすすめします。

 

④ 本稿まとめ

買取再販について、いかがだったでしょうか?

今回、買取再販の仕組みや売主様、買主様のメリット、デメリットを説明させていただきました。

所有されている不動産の売却や物件購入をご検討されている方へ、こちらのブログを通じて有益な情報として皆様へお届けできますことを切に願います。

私は普段、売買仲介、買取再販、リースバック(不動産売却と同時に賃貸借契約を結ぶ)をメインに業務を行っております。ご相談がございましたら是非、ご連絡いただければと存じます。

 

あなぶきハウジングサービスは、“総合不動産会社”としてお客様のニーズに応えられるよう日々業務に励んでおります。皆様が大切にされている不動産に関するお悩みや不動産の購入、賃貸のご相談がございましたら、お気軽に弊社までご相談いただけますと幸甚です。

ご視聴、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

The following two tabs change content below.

西山仁

あなぶきハウジングサービス西日本不動産事業部山陰営業所
西山 仁(にしやま じん)
香川県観音寺市出身
2020年穴吹ハウジングサービスに新卒入社
1年間部屋ナビ高松駅前店にて賃貸仲介業務を経験し、2021年には部屋ナビ高松支店にて2年間賃貸マンション管理業務に従事。2023年7月から松江市に拠点を置く西日本不動産事業部山陰営業所にて不動産売買仲介、分譲マンション賃貸仲介、管理業務を担当しております。
【保有資格】宅地建物取引士
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

ブログの読者になる

ブログの読者になると新着記事の通知を
メールで受け取ることができます。
読者登録はコチラ

最近書いた記事

関連の記事

  • facebook
  • feedly
  • rss
backtotop