分譲マンションを買う方、売る方必見!「重要事項説明」入門編⑥

生山 亨 生山 亨

あなぶきセザールサポートの生山です。

今回も重要事項説明の中で知っておきたいポイントについてご紹介します。前回に引続き特にマンションならではの項目「一棟の建物又はその敷地に関する権利及びこれらの管理・使用に関する事項」という項目について説明していきます。

アイキャッチ⑥

 

目次

  • 計画修繕積立金等に関する事項
  • 通常の管理費用の額
  • 管理の委託先等
  • 建物維持修繕実施状況の記録
  • その他

 

計画修繕積立金等に関する事項

マンションの資産価値を長期にわたって維持していくためには一定期間(おおむね10~15年に一度)で、“大規模修繕工事”という工事を実施することが必要です。マンションで足場を掛けて工事をしているのを見かけたことがあると思いますが、アレです。主に外壁、屋上、廊下、階段などの補修工事を行いますが、そのための費用は区分所有者全員で積み立てていく修繕積立金でまかなわれています。大規模修繕工事は適性な時期で行う必要がありますが、その時期に修繕積立金が積み立てられていないと工事を行うことができません。結果、①工事事を延期する。②管理組合で借入をして工事を行う。③区分所有者から一時金を徴収する。ということになってしまいます。ここには毎月支払う修繕積立金の額と現在までに積み立てられている額が記載されています。ここでチェックしておきたいポイントが3つあります。

1つ目は、『次回の大規模修繕工事に向けて修繕積立金が計画通り積み立てているかどうか確認すること』

2つ目は、『修繕積立金の滞納者がいれば、その滞納額と回収の目途が立っているか確認すること』

「うっかり1ヶ月支払が遅れちゃった」という人が数名いる程度なら特に問題はありませんが、長期にわたって滞納している人が数名いると、計画通りに工事ができないこともあります。ちなみに「建物の区分所有等に関する法律」において管理費や修繕積立金等の滞納があるまま売買を行った場合、管理組合は新しい所有者に滞納分を請求することができます。つまり、売買対象住戸で滞納があった場合は、決済までに売主が滞納分を支払っていることを確認しておかなければ、その支払義務が承継されることになってしまいます。

3つ目は、『修繕積立金値上げの予定(計画)があるかどうか確認すること』

分譲マンションには長期修繕計画というものがあり、それに基いて修繕積立金の値上げが計画されていることがあります。修繕積立金が何年後にいくら上がるのかについて把握しておきましょう。毎月支払うお金ですから大事なポイントですよね!

 

通常の管理費用の額

修繕積立金と同様、毎月支払うのが管理費です。みんなから集められた管理費は、主に共用部分の維持管理(清掃、点検等)や共用部分の水道熱費、管理会社に支払う管理委託料などに使われています。ここでもチェックしておきたいポイントが3つあります。1つ目、2つ目は修繕積立金と同様で、『滞納者の状況と滞納額を把握しておくこと』『管理費の値上げの予定(計画)があるかどうか確認すること』です。3つ目は、『管理費会計が赤字になっていないか確認すること』です。分譲マンションには決算報告書というものがあり、それを見れば、年度ごとにそのマンションの収入と支出の状況を把握することができます。

収入より支出の方が多ければ、収入を増やすために管理費の値上げをしたり、支出を減らすために維持管理のグレードを下げたりしなければならないこともあります。収支状況も健全であるかどうか確認しておきましょう。

 

管理の委託先等

ここでは管理の形態と管理を委託している管理会社のことが記載されています。

管理の形態とは、マンションの管理を管理会社に全部委託してるのか、一部委託しているのか、管理会社には委託せずに自分たちで管理しているのか(自主管理といいます)ということです。近年ではほとんどのマンションが管理会社に管理を委託していますが、一部自主管理のマンションもありますので、確認しておきましょう。

管理会社は分譲マンションで生活していく上でパートナーともいえる存在です。自分のマンションの管理会社名と、万一、緊急事態が発生した際の管理会社の連絡先を確認しておきましょう。

 

建物維持修繕実施状況の記録

ここでは共用部分と専有部分(買うお部屋)の修繕記録の有無、またその内容が記載されています。共用部分の記録があれば、長期修繕計画に沿って修繕されているか確認してみましょう。専有部分は、もし記録が無くてもヒアリング出来る範囲で教えてもらいましょう。特に設備等の修繕歴を知ることができれば、あと何年くらいでどの設備が壊れるだろうという予測もすることができます。

 

その他

その他の項目では、先ほどポイントとして紹介した事項と重複する部分もありますが、管理費や修繕積立金の値上げの予定、大規模修繕工事の予定、自治会費等の有無、管理組合での討議事項等について記載されています。

 

今回のポイントは購入を検討しているマンションの『管理費、修繕積立金のことを将来の値上げも含めて把握しておくこと』『将来の修繕計画と現在積み立てられている額が適性であるか把握しておくこと』『管理費や修繕積立金等の滞納の状況について把握しておくこと』『管理組合の収支状況を把握しておくこと』『修繕実施状況を把握しておくこと』です。管理組合のことは、仲介する不動産会社よりも管理会社の方が詳しく知っています。管理会社にヒアリングできる機会があれば、管理会社に聞いてみるのも一つの方法ですね。

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生山 亨

生山 亨

あなぶきハウジングサービス イノベーション戦略本部:生山 亨(いくやま こう)
分譲マンションの管理担当(フロント)を経て賃貸仲介・賃貸管理・売買仲介・総務業務を経験。長年やってきた賃貸業務、中でも特に空室の改善、対策は得意分野です。
会社に地域に、そして日本に少しずつ“わくわく”を創ります!
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