ペンキってどんな種類があるの?用途別の塗料の紹介

こんにちは!
日装・ツツミワークス 第三事業部 杉下です。

一般的に皆さんは塗料の事をペンキと言い、塗装業者さんの事をペンキ屋さんと言っていますが塗料はあらゆるものに使用されており様々な種類がございます。
今回は建物外装に使用されている塗料からその他の塗料を紹介させて頂きます。

何のために塗装は必要か

1. 物を保護する
雨、紫外線、水などから保護する役目があります。

2. 物をきれいに見せる
カビやコケ、汚れがない状況は綺麗ですね。

3. 特別な効果を付与する
防カビ、防虫、防腐、防錆、などの効果を持った材料もあります。

 

どんな塗料があるか

水性・・・水に溶ける、乾燥してしまうと水をかけても溶けない。
溶剤・・・シンナー系の材料、薄め液(シンナー)で薄めて使用
自然塗料・・・ひまわり油や亜麻仁油を使用した材料
シーラー・・・吸い込みの多い素地(下地)に対して吸い込み防止と密着性を高める為に塗装します。新築時は何も塗装されていないコンクリートだったり、ボードですのでシーラーは必要です。
フィーラー・・・凹凸の多い素地(下地)を平滑にする役割がありひび割れを埋める効果もあります。
上塗り・・・仕上げの色になります。シーラーやフィーラーの塗装工程を抜いてしまうと上塗りの剥がれの原因になります。

 

どんな道具があるか

刷毛(はけ)・・・絵の具の筆の大きいもの。幅や形、塗る塗料により数多くの種類があります。

ローラー・・・転がして塗装をする道具

バケット・・・塗料を缶から移す容器 移した後、水やシンナーで希釈して塗装します。

吹付ガン・・・色を付けるガンと模様を付けるガン等いくつかあります。エアコンプレサーを接続して空気圧により塗料を飛ばし塗装します。

養生・・・体を休めるではありません。塗装しない箇所をビニールや紙テープなどで囲い、塗料が付着しないようにすることです。
 

 

用途別の塗料の種類

外壁等に使用される塗料

大規模修繕工事などで使用される外壁塗装材料

水性微弾性フィーラー+水性シリコン樹脂塗料2回などの仕様になります。水性の材料です。

新築の場合はコンクリート下地にはシーラーを塗布します。シーラーを塗布する理由は、上に塗るためのものの密着を良くするためになります。

大規模修繕工事は現状新築時の塗膜が残っている為、フィーラーから塗装します。フィーラーは下地を調整する役割があり、小さなひび割れを補修したり、ひび割れを起こしにくくする材料です。

現在改修工事では水性材料を使用しローラーで施工するのが一般的です。(新築時は吹付で塗装するのが一般的ですが、改修工事では駐車車両への塗料飛散事故防止の事からローラーで施工する事が多いです)
 

天井等に使用される材料

大規模修繕工事などで使用する天井塗装材料

水性透湿型軒天専用塗料2回などの仕様になります。
こちらも同様に改修塗装時には旧塗装がある為、シーラーレスで塗装できるものもあります。水性の材料です。

現在改修工事では水性材料を使用しローラーで施工するのが一般的です。(新築時は吹付で塗装するのが一般的ですが、改修工事では居住者の駐車車両への塗料飛散事故防止の事からローラーで施工する事が多いです)

鉄の扉や鉄のフェンス、鉄製街灯ポール

下塗りは錆止め塗料を塗布し、上塗りを2回塗布が一般的

ケレン、変性エポキシ錆止め、弱溶剤形樹脂塗料などの仕様になります。溶剤の材料です。
さびている個所はケレンといって良くサンドペーパーなどで削ってさび落としを行ってから錆止め塗装を行い、上塗り塗装を行います。
  

道路標識支柱、信号機支柱

溶融亜鉛メッキと言い、通称ドブメッキとも言います

工場にて熱で溶かした亜鉛に鋼材を浸し、表面に亜鉛の被膜を形成させたメッキ塗装です。
マンションの鉄骨階段や大規模修繕工事で使用する足場材にも使用されています。

表面に生成される亜鉛の被膜は水や酸素を通しにくい性質の為、優れた防食効果を発揮します。
表面の模様は独特な模様になります。
 

車両の塗装

新車車両の塗装は工場にて塗料が溜まったプールに車を浸し、プールに電気を流すことによって塗装が出来る、電着塗装と言われているそうです。

車の事故等で部分的に車両の塗装を直す際には塗らない部分を養生して吹付にて塗装を行います。

自然塗料

聞きなれない言葉かと思いますが、樹木などから分泌液が固まった天然樹脂(松脂等)、天然オイル(ひまわり油、亜麻仁油)、天然ロウ(蜜蝋など)、柿渋や漆も自然塗料になります。
自然の素材を使用し環境にやさしい材料を使用したい方には人気です。

木に染み込ませて施工する方法が一般的ですが、使用したウエスなどが発火する事がありますので取扱いは注意です。

 

塗装とは違い塗材になるが

砂などを塗料に混ぜたジョリパットや植物系プランクトンの化石を使用した珪藻土、日本では昔から使用されている消石灰を使用した漆喰などなどがあります。

ジョリパット

アイカ工業株式会社が製造・販売する内外装壁面仕上げ用の塗材
左官コテ、専用ローラー、刷毛など使用し動きのある壁面を作れます。

出典 アイカ工業株式会社 デジタルカタログより

 

珪藻土

珪藻土は藻類の一種が死滅した死骸が海や湖沼などの水底に沈殿し化石化したもの。
左官ごてにて施工、内装壁に利用。室内の調湿効果があり快適な湿度に保ってくれる。湿度を保つことによって結露やダニの発生も抑えられる。消臭効果もあり

 

漆喰

石灰に布海苔(海藻)・粘土を混ぜたもの。
珪藻土と同様に左官ごてにて施工、内外装壁に利用。調湿効果は珪藻土よりは無い。
和風の建物の壁や屋根の棟瓦に使用されている。

写真は姫路城 漆喰が外壁に使用されている    瓦屋根の棟瓦の下に使用されている

 

まとめ

ペンキといっても様々な種類があります。
大規模修繕工事では居ながら工事の為、においや飛散を考慮し計画されています。
但し、塗るものによっては溶剤系(シンナーのにおいがする)を使用しなければならない箇所もあります。
工事関係者以外はあまり溶剤のにおいに慣れている方もいらっしゃらない事から施工場所、施工日程などを記載した広報文を配布、掲示等しながら住まれている方に周知しながら工事を行っています。

DIYで塗装する方もいらっしゃると思いますが、綺麗に塗装するコツは養生をしっかりする事です。
塗装するより養生を行っている時間の方がかかる場合もありますが、塗装しない場所に塗料がはみ出ていると綺麗ではありません。
私も今度のお休みにカウンターを塗装しようかと思います。

それでは、またお会いしましょう。

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杉下宜久

日装•ツツミワークス 
工事統括本部 第三事業部
杉下 宜久(すぎした のりひさ)

埼玉県出身 2011年入社
大規模修繕工事の現場管理に従事しております。
貴方に任せて良かったと言われる仕事を心がけております。
皆様が快適マンションライフを送れるよう頑張っていきます。

保有資格:一級建築施工管理技士
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