家庭でも役立つ食品衛生管理の3つのポイント

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家庭でも役立つ給食業者の食品衛生管理 ~大切なご家族を食中毒から守る3つのポイント~

 

こんにちは。あなぶき社宅サービスの丹治です。

弊社は施設の管理業者以外に、給食業者としても仕事をさせて頂いており、主に企業様の寮や保養所・研修所などで食事提供をしています。食事を提供していますので、当然のことながら、大切なお客様の命と健康を守る為、「食中毒」を出さないように、提供する食事の衛生管理には万全を期しております

「食中毒」は私達給食業者の最大のリスクでありますが、実はご家庭の調理での食事でも起こっています。
そこで、今回はご家庭でも役に立つ「食中毒予防のポイント」についてお話させていただきます。

 

食中毒は結構おきている

みなさんもテレビなどで「食中毒」のニュースを何度かご覧になったことがあるかと思いますが、「食中毒」というものは結構日常的に起こっており、厚生労働省が公表している統計によりますと、過去10年間で下記表の通り起こっています。

《年別食中毒件数・患者数表(施設毎)》

(『厚生労働省HP 食中毒統計資料』より)

 いかがでしょう?これほど衛生的になってきた社会ですが、なかなか食中毒の件数も患者数も減って行かないというのが、私の感想です。2013年からの5年間を見ても毎年、ほぼ1000件の食中毒事故が起こっていて、約2万人の方が食中毒に罹っているといえます。
家庭でも毎年約100件の食中毒が起きていますので、油断は出来ません。
これはあくまで病院から保健所を通じて厚生労働省が把握した数値ですので、実際の食中毒はもっと多いと言われています。

また、食中毒が一番多いのは、今や夏場ではなく、これから迎える12月です。これは毎年11月頃から急激に流行を始めるノロウイルスによるものです。

 

家庭でも役立つ食中毒防止の3つのポイント

ただ今説明しましたことから、弊社が給食業者として行っている食中毒防止策の中で、一般のご家庭でも役立つポイントをご紹介したいと思います。

【1つ目】 正しい手洗いを行う

食品衛生は手洗いに始まり、手洗いに終わると言われるほど、重要な作業となります。ただ、やはり食中毒を防止する効果のある手洗いをしようとしますとちょっとしたコツがいります。

(1)外から帰ったら、手に食中毒菌が付いてると思って石鹸で手を洗う。
外には菌が多く存在します。外で何か触った場合は手に菌がついたと思った方がよいでしょう。その菌を台所に持ち込む前に、帰ってきた段階で「しっかりと手から落とす」という考え方です。菌が付いてないと思って洗うより、付いているかもしれないと思って洗った方が、気合が入ります。

(2)弊社でお勧めする手洗いは以下の通りです。
 ①石鹸を手に付ける (必ず石鹸を使う)
 ②爪周り、指の股、親指周りを意識して20秒以上よくこする
 ③手に付いた泡をしっかり落とす (泡に菌や汚れが浮き出ている)
 ④きれいなタオルで手をふく (濡れたタオルには菌がいっぱい)
 ⑤アルコールで消毒する  (乾いた手にアルコールを付けてよくこする)
(弊社では調理開始時の手洗いは上記①~③を2回行っています。)

 

【2つ目】 食品の温度管理をしっかりとする

食中毒は菌やウイルスが食品についてそれを食べてしまう事によって起きる事が大半です。それを防ぐ為には食品(食材・調理品など)の温度管理を適切に行うことです。温度管理というと難しそうですが、日頃みなさんもやってらっしゃる事が多いと思います。
弊社がお勧めする温度管理は以下の通りです。

(1)食材毎に適温で保管する
・冷蔵品は5℃以下、冷凍品は-18℃以下。
・思い込みで保管せず、商品ラベルをよく見ましょう。
(最近はしょう油も「開封後は要冷蔵」となっています。)

(2)加熱をしっかりする
・勘に頼らず、中心温度計で確認しましょう。
・ 中心温度で75℃、1分の加熱をしましょう。
(85℃以上あれば75℃、1分以上とみなしてもOKです)

(3)調理後の食事も適温で保管する
・加熱調理品を常温に2時間以上置かない。(早目に冷蔵し、レンジで加熱して食べる)
・非加熱の調理品は要冷蔵。

【3つ目】 調理器具類の消毒をする

手を洗って、しっかり加熱して安全に調理した料理を、菌の付いたトングで盛り付けてしまったら、元も子もありません。食材が直接触れる調理器具の衛生管理も重要となります。お勧めする調理器具のお手入れ方法は以下の通りです。

(1)調理器具使用前にアルコールを噴霧する。(乾いた状態で噴霧)
(2)きれいなフキンでアルコールを拭き取る。
(3)使用後はしっかり洗浄し、水分を拭き取って保管する。
〔Point〕調理器具に使用するアルコールは「食品添加物」と表記されているものをお勧めします。

 

以上、食中毒予防の主なポイントを3つ紹介させていただきました。勿論これだけで食中毒を完全に防ぐことは出来ませんが、このポイントを頭に入れて調理するのとしないのでは、安全性は全く異なってきます

大切なご家族に安全なお食事を作る為の一助になれば幸いです。

 

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