マンション管理員の指導・研修を行っている岡田です。
前回紹介しました床清掃では、掃き掃除をしっかりしないと床を汚してしまうこと、そしてモップは固く絞って使うことを説明しましたが、今回はその点についてもう少し詳しく紹介してみたいと思います。
廊下床
写真の壁の下の部分を見て下さい。汚れが付着して黒くなっているのが分かると思います。
清掃によりキレイになりましたが、意外とこの部分が汚れているマンションが多いです。
タワシなどでこするとキレイになりますので問題はありません。 それよりも問題なのは“何故このように汚れるのか”ということです。
原因はハッキリしています。
原因1 掃き掃除がしっかりされていない
塵や埃が床に残っている。
原因2 絞りのあまいモップで拭き掃除を行っている
床の汚れを水でのばしている。
原因3 モップを壁にぶつけている
床の汚れを壁にこすり付けている。
以上のような原因でこのような汚れが付きます。
自然に汚れるのではなく、自分で汚しているケースがほとんどです。
上記の3つのコトを意識して清掃を行えば汚れは付きません。汚れが付かなければ清掃の必要はありませんので、その時間は別な所を清掃することができます。
このような状況は毎日モップ掛けをしている管理員が担当しているマンションで多く見受けられました。 決して掃除をサボっているわけではないんですか…
現地研修では、掃き掃除とモップ掛けについて毎回講習を行っています。
上記写真の廊下のように、床と壁の下の部分が仕上材が違う(巾木といいます)マンションも多くあります。
こちらの場合はあまり目立ちませんが、汚れている場合の原因は同じです。
エントランス床
エントランスはマンションの顔です。明るくきれいな方が良いに決まっていますよね。
しかし、エントランスの床では廊下床と違い、注意しないといけないことが一つあります。
それは『モップを掛けても良い床材かどうか』です。石材の床で表面がザラザラしていてモップ掛けを行うとモップの毛が床についてしまい、乾いてから綿ゴミが発生する床があります。
エントランス床では全体的に少しずつ汚れて行きますのであまり気付く居住者様はいませんが、意外と汚れているのが現実です。
汚れの見分ける方法としては、床材の色を良く見比べてみて下さい。
外側の床材の方が明るく白いはずです。なぜなら外部は風や雨で自然に洗われるからです。
それと内部のようにモップを頻繁に掛けない事も理由の一つです。
下の写真は私が実際に管理員業務の代行に入ったマンションのエントランスです。
分かりやすいように清掃を半分した段階で撮影しました。明るい方が本来の床材の色です!!
モップ掛けの意味
前回もご説明しましたが、モップを掛けるのはホウキによる掃き掃除で取りきれなかった塵・埃等をとるためです。ですからモップは固く絞る必要があります。
絞りのあまいモップで毎回モップ掛けをしていた結果が上の写真のようなエントランスの床状況になります。床の汚れを延ばし全体に拡げたのであって、床の汚れを取り除いていません。
まとめ
掃除は誰にでも出来ますが、一生懸命掃除をしても間違った掃除方法ではキレイになりません。それどころか汚してしまうこともあるのです。
私たちは掃除のプロとしての知識と技術を磨き快適な住生活を提案し続けます!
岡田洋二
分譲マンションは管理員さんで決まる!ライフサポート課では管理員(ライフサポーター)の採用・指導・研修を行っています。清掃は“心”をモットーに、ライフサポート課6名で力を合わせ、ライフサポーターのスキル向上を目指しておりますので、宜しくお願い致します。これからマンション管理員の清掃や指導・研修などの現場に関する情報を発信していきます。
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