皆さんこんにちは、日装・ツツミワークスの吉橋です。
みなさんのお住まいのマンションでも必ずありますよね。ピンポーン!あっ今日だっけ、忘れてた、立ち合い必要なのに部屋着で頭ボサボサだ、どうしよう!!
今回のテーマは「マンションの法定点検・任意点検」!!
毎回散らかった我が家のまま火災点検に立ち会うわたしと、マンションの点検って何があるのか確認していきましょう~!!
「法定点検」って何ですか
マンションの設備などに対して、定期的に点検をするように法律で義務付けられています。
【建築基準法】上では、マンションの敷地や構造に対しての調査、非常照明・給排水に対しての調査、エレベーターの定期検査などがあります。
【消防法】における「消防設備の点検」、【水道法】における「水質検査」は各戸の居住者の立ち会いや一時的な断水が必要であったりするので、わたしたちも馴染みがあるのではないでしょうか。
それぞれの点検に対して○年に1回、等の周期が定められていますので、在宅のお願いや、断水のお知らせ等が定期的にポストに投函されていますね。
「任意点検」もあります
法定点検のように法律で定められている訳ではありませんが、管理組合による任意の点検もあります。
機械式駐車場の点検などが該当しますが、点検を怠ると死亡事故等に繋がる場合もあるため、任意とはいえ定期的な点検が必要です。法定点検のように点検周期が定められている訳ではないので、各マンション管理組合の判断で定期的に点検を実施します。
それぞれの点検、何のために行うの??
それでは、法定点検の内容を確認していきましょう!
・特定建築物定期調査
建築基準法に定められた調査で、多くの人が出入りするビルやマンションにおいて、安全面で問題がないかを調査します。
敷地等に地盤沈下がないか、ブロック塀の耐震対策はできているか、避難経路の幅員は確保されているか・・・などを3年に1度調査すると定められています。
・建築設備定期検査
こちらも建築基準法に定められており、1年に1度、建物ではなく設備(給排水設備や換気設備など)を対象に調査を行います。
・昇降機定期検査
こちらも引き続き建築基準法で定められた、エレベーターが国交省の定めた基準を満たしているかの調査を行います。
エレベーターの籠内というよりは、機械室内の設備などに不備がないか、1年に1度調査すると定められています。
・自家用電気工作物定期検査
電気事業法で定められている調査で、月に1度の「月次点検」と1年に1度の「年次点検」があります。
漏電の危険性の有無や機器が熱を持ちすぎていないか温度確認など、電気設備に対しての調査が定められています。
・消防用設備点検
そして、わたしたちに馴染み深いのがこの「消防用設備点検」です。
消防法で定められている点検で、「機器点検」という簡易的な点検が半年に1回、「総合点検」という消防設備を実際に鳴らすなどの総合的な点検を1年に1度調査すると定められています。
この「総合点検」で室内の防火設備の点検やバルコニーの避難はしごがきちんと作動するか確認を行うため、各居室内に立ち入る=居住者の立ち合いが必要となります。
その他にも共用部の非常ベルが作動するか、消火器がきちんと設置されているかなどの調査・確認を行います。
・簡易専用水道管理状況検査・専用水道定期水質検査
水道法で定められている調査で、お住まいのマンションが「簡易専用」か「専用水道」かで、どちらかの点検が実施されます。
水質検査などを定期的に調査し、それぞれの調査で周期が設定されています。
貯水槽の清掃などに実施により、一定時間断水を行う場合もあります。実施前は各戸にお知らせが投函されるので、こちらも馴染みがあるのではないでしょうか。
・・・と、ざっくりですがこのような点検が法律で定められています。
どの点検も所定の有資格者がおこなうよう定められており、調査を行わなかった場合には罰則(罰金)を課せられる可能性があるため注意が必要です。
多くのマンションでは管理会社が点検業務の手配を管理組合に代わって実施していますが、どんな点検を何のために行っているのか、自分の住むマンションの為にもちょっとだけ知っておくといいかもしれませんね。
おうちに入ってほしくない・・・そんな場合は?
わたしと同様に、うっかりしていて、点検のお知らせをすっかり忘れてしまうこともありますね。
突然「点検です!」どうしよう、居留守使っちゃう??なんて考えてしまう事もあるかもしれません。
消防点検の実施の義務を負うのは分譲マンションの場合(一般的には)管理組合の理事長、賃貸マンションの場合は大家さん(建物の持ち主)です。
つまり、点検を行わなかった場合に罰則を受けるのは「理事長」もしくは「大家さん」であり、各戸の居住者には義務はありません。・・・つまり居留守でスルーしても罰則はありません。
ですが、仮に消防点検を拒否したとして実際に自分の住居から火災が起きた場合、火災報知器が作動しなかったら・・・隣戸に燃え移ってしまったら・・・??
もし火災報知器が鳴っていたらすぐに消し止められたかもしれない火災が、点検を放置したせいで大火災になる恐れもあるのです。怖くないですか??
きっと点検に訪れる業者さんは散らかった部屋もボサボサの住人も見慣れています。万が一のことを考えて、点検にはきちんと立ち合いましょう!!
安心安全にマンションで暮らすためにも
わたしたち人間に健康診断があるように、建物や設備も定期的に検査が必要です。
しかるべき頻度できちんと検査を行い、安心安全な毎日を送りましょう!!
それではまた来月~!

吉橋麻樹
2015年入社以来、営業部社員のサポートや事務作業を行っています。
第一営業部を陰ながら支える、「縁の下の力持ち」的な存在を目指して日々精進しています。
保有資格は宅地建物取引士と管理業務主任者ですが、実務で使用しないため、学んだ内容はあんまり覚えていません。
みなさまに少しでも「面白い!」「役立った!!」と思っていただけるようなブログを発信出来るよう、1年間頑張りますのでよろしくお願いいたします。

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