【簡単解説】中古マンション売買時の固定資産税精算

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こんにちは、あなぶきハウジングサービスの岡田です。

さて前回までは皆さんに身近な消費税のお話と、それに関連して「すまい給付金」を説明しました。
【増税】中古マンション売買にかかる消費税まとめ
【シミュレーション】中古マンション購入時のすまい給付金

また本ブログをご覧になられている方は、マンションを所有している・これからマンションを購入するといった方も多いと思います。

そこでマンションなど不動産を所有すると毎年かかってくる、固定資産税についてご説明していきます。いくつかの記事に分けて紹介していきたいと思いますので、どうぞお付き合いください。

さっそく本日は、マンションを売買するときの固定資産税の取り扱いについてお話ししていきます。

※2018年12月1日に公開した記事を加筆・修正し、2019年11月25日に再度公開しています。

固定資産税とは

固定資産税は、市区町村から土地や住宅の所有者に課せられる地方税のひとつです。
(ただし東京23区内は都が課税します(地方税法第七三四条))
毎年1月1日時点の所有者として固定資産課税台帳に登録されている方が、納税義務者となります。

つまり年の途中で売買によって所有者が変わったとしても、その年の固定資産税は1月1日時点の所有者である売主が納付しなければいけません。

実際の売買の場合

しかし年の途中で所有者が変わっているのに1年間の税金をすべて負担するのは、売主にとって一方的に不利となります。そこで不動産売買では商習慣として、「固定資産税の精算」を行い売主・買主間の公平性を保っています。

例えば1月1日を起算日として、2019年5月31日にあるマンションを売買したとします。

そうすると売主の所有期間は1月1日から5月31日までの151日、買主の所有期間は6月1日から12月31日までの214日となります。

具体的にこのマンションにかかる固定資産税が14万6千円だったとすると、それぞれの負担額は以下の通りとなります。

あくまで市町村に納税するのは売主なので、売主は買主から85,600円を受け取ることで固定資産税の精算とします。

こうすると1年分の固定資産税をそれぞれの所有日数分ずつ負担することができ、不公平感がなくなりますね。

精算の起算日には2種類ある

先ほどの例では1月1日を起算日として、それぞれの負担額を算出しましたが、地域によっては慣例的に4月1日を起算日として計算することがあります。

起算日が変わると、固定資産税の負担額ももちろん変わります。

 

起算日が2種類あってどちらが正しいの?と思われるかもしれませんね。

そもそもこの精算は商習慣として行われており、法律等によって定められているものではありませんので、どちらかが間違っているというわけではありません。

現在マンションの売買をご検討中の方は、どちらを起算日とするか、不動産会社や担当者に確認すれば教えてもらえるので聞いてみましょう。

固定資産税精算の注意点

固定資産税は1月から3月の間に金額を計算して、毎年4月から5月にかけて市町村から納税通知書が届きます。そのため1月から3月の間に引き渡しを行うと、固定資産税の精算を正確に行えない場合があります。

そのような場合いくつかの方法で精算を行います。
①固定資産税の額が確定してから別途精算
②前年の固定資産税額を基に精算
③前年の税額を基に精算をして、確定後に差額を精算

②や③の方法を取る場合には、前年の納税通知書が必要になりますので、マンション売却の際には用意しておきましょう。(紛失していても市役所等で発行できます)

また①や③の方法を取る場合には、引渡し後にさらにお金のやり取りが発生します。
事前に取り決めをしておくとトラブルを回避できるでしょう。

まとめ

さて本日は、マンション売買の際の固定資産税の取り扱いについてご説明しました。

・あくまで固定資産税を市町村に納めるのは1月1日時点の所有者である
・慣例として、所有期間により売主・買主それぞれが負担する
・所有期間を算出する起算日には1月1日と4月1日の2種類がある

次回はマンションにかかる固定資産税の額が、どのように算出されているかをお話ししたいと思います。

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