マンションリフォームを行う前に注意したい5つのこと

葛西健太郎 葛西健太郎

あなぶき実重(さねしげ)建設の葛西です。「初めてお部屋をリフォームする」という方のお役に立てればと筆を走らせております。

今回はマンションリフォームでトラブルになりやすい事例をまじえながら、事前に注意しておきたい5つのことをお伝えしていきたいと思います。

 

禁止事項の確認

分譲マンションには管理規約および使用細則という決まりごとがマンション毎に定められており、それらの記載事項に反するような行為は基本的には出来ません。

「基本的には」というのも、大きく言えば現在の管理規約に反していても、マンションにおすまいの皆様の相当数の同意が得られれば規約自体が変更可能という部分であったり、軽微な事項であれば理事会や総会で承認を得ることができれば許可が下りるケースもあるということです。

代表的な記載事項としては「床の防音性」「躯体壁への穴あけ等」があります。

具体的に申し上げますと床の防音性が低いと騒音で上下階トラブルになりやすいので、「フローリングの遮音性能はL-45相当以上の防音性能を備えること」といった内容です。

チラシやネットなどに乗っているフローリングの中にはこの遮音性能を満たしていない商品も多数見受けられます。マンションリフォームに詳しくないリフォーム会社や、知っていながらマンションリフォームに適さない商品を進めてくる会社も実際にありますので、お気をつけいただく必要があります。

また「躯体壁への穴あけ等の禁止」も順守されていないケースが多々あります。躯体壁というのは、お隣の住戸に面している壁や、玄関、バルコニー側の壁のことです。それ以外の間仕切り壁は自由にして構わないのですが、建物自体を支えているこの躯体壁は各種加工が禁止されています。なぜならこの躯体壁に好き勝手に穴をあけられたりすると耐久性が本来あるべき状態を保てず、大袈裟ですが最悪倒壊などの可能性もあるからです。

これらに反してしまった場合、管理組合から要求された場合、自費で工事のやりなおしや補修を行わなければいけないケースもあり得ますので気を付けていただきたい部分です。「そんなことは知らなかった」「言ってくれないリフォーム会社が悪い」という意見もありますが、なかなか「知らなかった」では管理組合には通用しないでしょうし、リフォーム会社も善意の会社ばかりではありませんから「知らなかった」と逃げられてしまうとつらいところです。

マンションの購入以来、管理規約に目を通していない方もおられるとは思いますが、リフォームの前には一度目を通しておかれることをオススメ致します。

 

共用部と専有部

次に知っておきたいのが、共用部と専有部です。専有部とは一般的に住戸内のことで所有者は購入された皆様で、共用部とはマンションのエントランスやエレベーター、共用廊下(エレベーターから玄関までの通路)などが該当し、マンションに住まわれている方みんなのものになります。当然、個人がリフォームを行っていいのは専有部のみとなりますが、しかし、皆さんが専有部だと思いがちな場所で、実は共用部という場所がけっこうあります。

例えば

・バルコニー

・玄関ドア

・サッシ(窓)

などです。

ということは原則的にはこれらの部分に勝手な変更を加えることは出来ません。特にありがちなのが現状と色や性能が異なる窓ガラスの勝手な取替や、バルコニーに棚やサンシェードなどの造作物の設置をススメてくる悪徳なリフォーム業者もありますのでご注意下さい。

マンションに詳しい企業や、マンションの管理会社なら、きっちりあれはダメ、これならOKと管理規約などに沿って提案をしてくれますので、まずは相談してみるのがいいかもしれませんね。

 

管理組合への事前申請

マンションの専有部リフォームでは管理組合への事前申請が必須となるのですが、これをおこたるケースも見受けられますのでご注意いただきたいところです。

なぜ必要かというと

・工事内容が管理規約にそったものか

・工事が共用部にあたえる影響が無いか

・工事によって他の入居者に与える影響は無いか

などを判断してもらう為なのですが、この申請を行わずリフォームを行うと、前述したような「管理規約の禁止事項に触れたり」「共用部への影響が強い工事内容」になってしまう可能性が高いのです。

またやはり工事中は物の出入りでエレベーターを長時間使用したり、工事による音が出たりしますので他の方々にも少々は御迷惑をかけてしまいます。

しかしながら、それはマンションという同じ屋根の下に暮らしている限りお互い様ですので、これらを防ぐためにも、事前に工事の申請を管理組合に行い、理事長さんや管理会社の見解をあおいでおくと、リフォームを発注する側の皆さんも安心ですよね。

 

工事前の挨拶廻り

工事の1週間~2週間前ぐらいを目安に他の入居者の方々に工事のお知らせをするのが一般的なマンションのルールです。オーソドックスなのは掲示板等に「部屋番号、工事内容、工事期間」などを貼り出す形での皆様へお知らせする方法です。工事内容の大小や共用部への影響が軽微な場合、掲示のみで充分という場合もあります。(マンションによりますが)

しかし、大きな工事でなおかつ長期間の場合はやはり、近隣住戸の方への影響が気になってしまいますよね。

絶対に行わなければいけないわけではありませんが、円滑にリフォーム工事を行うために、工事を発注された入居者さんと工事会社の担当の方で一緒に、上下左右のお部屋ぐらいは御挨拶に伺うのが良いと思います。

その際、何か手土産を・・というのは最近ではあまり見かけない気がしますが、これも工事会社さんと相談してみてもいいかもしれませんね。

また大きな音がする工事の場合はななめ下、ななめ上の住戸もまわっておくとより安心ですね。

 

共用部の養生

養生というのは本来工事に関係ない部分が工事作業によって傷がついたり汚れたりしないようにする壁や床の保護のことです。

例えばキッチンのリフォームとなれば、大きな収納や大理石の天板なんかをお部屋まで運ぶわけですから、マンションのオートロック扉やエレベーターの壁にぶつける危険は多々ありますし、重い材料を台車で運んだりしますので、万が一、台車から落下した時を考えるとお部屋までの床も養生しておかないと危険ですよね。

ただ、この養生がやはりリフォーム会社によって大きく差がでます。

養生をするにしても、その素材の厚さや丈夫さ、色味や清潔さなど、その品質は千差万別ともいえます。あまりに薄い素材で壁を養生していたら、ぶつけた時に壁に傷はつくでしょうし、厚みのあるしっかりした養生材でも、中古の汚れたものでは美観の面で他の方々に大きな迷惑をかけてしまいます。

安売りのリフォーム会社には最悪この養生を行わない会社もあり、その分お値段が安かったりするのです。

ですので、「養生費用」が見積りに無い場合、きっちりと確認する必要がありますし、養生についてきっちり説明してくれる会社はいい会社だともいえます。

そもそも共用部の養生がざっとしている会社はお部屋の中の養生や清掃も不安があると思いますので、本当にお気を付け下さい。

 

まとめ

リフォームを行う前に気をつけておきたいことを5つに分類してお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

面倒くさいと思われるかもしれませんが、リフォームを初めてする方がトラブルを防ぎ、自身を守る為にはやはりこういったことをきっちりと一つ一つ行っていくことが大切だと思います。

長く住まわれるマンションだからこそ、しっかり準備をして、気持ちのよいリフォームが出来るとよいですね。

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葛西健太郎

葛西健太郎

あなぶき実重建設 インテリアリフォーム部 葛西 健太郎(かっさい けんたろうう)
香川県の建築系の専門学校を卒業し、その後、あなぶきグループにて新築マンション購入者様に向けてカーテン・照明などのインテリア商品の販売を経て、現在は主にマンションの室内リノベーション工事を担当しています。
インテリア販売で培った知識と経験で、リノベーション工事の際にも家具等のインテリア商品との調和までしっかりとご提案致します。
学生時代はずっとテニスに明け暮れていました。現在の趣味は各都道府県のご当地麺類を食べることです。(福岡はラーメンだけじゃなくうどんもおススメです!)

保有資格
宅地建物取引士 管理業務主任者 福祉住環境コーディネーター3級 第2種衛生管理者
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