マンション駐車場における5つのトラブル事例と事前防止策

あなぶきコールセンターの藤井です。
コールセンターでは24時間365日マンションご入居者様からのお声を承っています。
その中から今回は、マンションのトラブル相談の中でも上位を占める『駐車場でのトラブル事例』を紹介します。
具体的な対応内容や事前防止策を参考にトラブルの回避策を検討してくださいね。

 

 居住者間のマナーをめぐるトラブル意識調査結果(国土交通省)

国土交通省の「マンション総合調査」の結果報告書に、「居住者間のマナーをめぐるトラブルの具体的内容」が掲載されています。
平成11年度、15年度、20年度、25年度の4回の調査のうち、平成15年度以降「生活音」を抑え、3回連続で「違法駐車・違法駐輪」がトップとなっています。

平成11年度  平成15年度 平成20年度 平成25年度
違法駐車 36.4% 52.8% 52.7% 40.1%
生活音 50.2% 49.6%  37.1% 34.3%
ペット飼育 45.4%  46.6%   34.8% 22.7%

国土交通省「マンション総合調査」

駐車場トラブル事例統計(あなぶきコールセンター)

あなぶきコールセンターでも駐車場トラブルについてご入居者様から様々なご相談を承っています。
その中でも「無断駐車」のご相談は56%を占めています。

 

あなぶきコールセンター駐車場トラブル事例統計

 

具体的な対応内容と事前防止策

あなぶきコールセンター駐車場トラブル事例統計より、各事例の具体的な対応内容を紹介します。

 

1.無断駐車

「契約区画に別の車が駐車していて、車を停める事ができない!」
疲れて帰宅したのに、これでは疲れも倍になってしまいますよね・・・。
要因としては大きく分けて「区画間違い」「無断駐車」の2つがあります。

「区画の間違い」は、同じマンションの方が「ついうっかりとして自分の契約区画の隣に停めてしまった・・・」といったケースです。
このケースについては、契約データを照合し、お相手の方にご連絡を差し上げる事でスピーディに解決する事も多くあります。
間違えて駐車してしまった方にも悪気はなく、気付かずにに駐車しているため、連絡を差し上げると大変恐縮され、すぐに移動していただけます。ご入居者様同士のお詫びもスムーズです。

もう1つの要因である「無断駐車」では、来訪者の方が、来客用区画と間違えて駐車してしまったり、マンションに全く関係のない方が駐車されている事例もあります。
このケースですと、事前に車両データをいただいていないため、管理会社で該当車両の特定をすることができません。
そのため、通報者の方に車両の色やナンバー等の情報を伺い、管轄の警察署へ所有者の方への連絡をとってもらうよう依頼することもあります。ただ、警察でも「盗難車両以外は対応できない」との回答があったり、「電話番号の登録がなく連絡がとれない」との回答となることもあり、解決に時間を要してしまうことがあります。悪意のある無断駐車は論外ですが、来客用駐車場等の運用をしているマンションでは、来訪者の方への正確な情報案内など、事前に少し配慮することで未然のトラブル回避につながる事もあります。

また、無断駐車が繰り返される場合は「掲示板への注意文の掲示」「ポールの設置」「該当車両への注意文の提示」等、管理組合様やオーナー様と相談させていただきつつ対策を検討していきます。

 

2.機械式駐車場

機械式駐車場のご相談で一番多いのは、『感知センサーが作動し、機械式駐車場の操作が出来なくなる』という事例です。
要因としては、

・契約区画を間違えて駐車してしまったためパレットの規格サイズを超えてしまった。
・来客者の車両を駐車したところパレットの規格サイズを超えてしまった。
・車検などで一時的に代車となり感知してしまった。
・いつもより少し駐車位置がずれた事やドアミラーをたたみ忘れた事での感知

など、どれも悪気はなく、入庫した時には気づいていない事が大半です。

センサーが感知した状態で機械式駐車場が作動すると、該当車両を傷つけてしまう恐れがある為、緊急停止状態となり操作が出来なくなります。
他の方が使用できなくなり、大勢の方に影響が生じてしまいますので、入庫の際は事例を参考に車両制限や注意事項・操作方法を今一度ご確認ください。

 

3.事故

「車を降りようとしたところ、隣の車にドアをぶつけてしまいました。お詫びをしたいのですが、どうすればいいですか。」

など、駐車場内での事故のご相談を承ることがあります。

駐車場内の事故については原則当事者間でのやり取りになりますが、該当区画の契約者の方がどなかた分からず連絡がとれないこともあると思います。
お困りの際は、管理会社へご相談いただければ、ご契約データを確認のうえ、お相手の方にご連絡をとらせていただくことができます。

公道での事故同様、警察や保険会社への届け出、お相手へのお詫び・修繕など具体的な対応については、ご本人様での対応が必要となりますが、万が一に備え、日常での挨拶やお声かけなど、日頃から円滑なコミュニケーションがとれるお付き合いが出来ていると、円満解決に繋がる事も多くあります。

 

4.ライト点灯

「車のライトが点灯しているので連絡差し上げてください」

とのご連絡を毎月数件いただきます。
お相手の方に連絡差し上げた際も「ありがとうございます」とお礼を仰っていただけ、良好な生活環境が感じられる事例です。

5.犯罪/防犯

件数は少ないものの、車両被への害が発生しているとの情報を警察や被害に合われたご入居者様からいただくこともあります。
被害の拡大防止を目的にご入居様へ掲示文などでお知らせいたしますので、お気づきのことがございましたら管理会社までご連絡ください。

 

まとめ

生活音のトラブルやペット飼育に関するトラブルと並び、マンションでのトラブル相談において上位を占める「駐車場トラブル」ですが、事前に最新の車両情報やご入居者様のご連絡先等の情報を管理会社へお伝えいただくことで問題がスピーディに解決できることも多くあります。
万が一に備えて、日常での挨拶やお声かけなど、日頃の円滑なコミュニケーションを意識することで、トラブルが発生した際の円満な解決にもつながります。他のトラブル相談同様、良好な関係を築いていけるといいですね。

 

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藤井理絵

藤井 理絵(ふじい りえ)
あなぶきハウジングサービス(あなぶきコールセンター)2006年入社
あなぶきコールセンターにて北は北海道から南は沖縄まで24時間365日ご入居様のお声を承る業務に従事しています。
日々緊張しつつの応対ではありますが、頂いたお声に対してお役立ち出来た時は一番うれしい瞬間です。
コールセンターに頂いたお客様のお声をもとにお役立情報をご案内していけるよう頑張ります。
好きな事:旅行(のんびりと南の島へ行くのが理想です)
保有資格:管理業務主任者・宅地建物取引士・福祉環境コーディネーター2級、電話応対コンクール香川県大会出場
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