分譲マンションを賃貸に出すときに入るべき保険【後編】~孤独死対策~

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こんにちは!あなぶきインシュアランスの香川です。
前回に続いて、オーナー様が入っておくと安心! な保険についてお話します。

前回の記事はこちら→分譲マンションを賃貸に出すときに入るべき保険【前編】

 

オーナー様が部屋をどんなに頑張って維持管理したとしても、オーナー様自身では避けられないことの一つが住宅内での事故死です。自殺、犯罪死、孤独死などがそうですね。
一度事故が発生すると賃貸住宅のオーナー様はどうしても費用を負担する必要がでてくるため、オーナー様にとって無視できないリスクです。
今回は、その中でも高齢者の孤独死を中心にお話をします。

1.高齢者の単独世帯(1人ぐらし)の増加について

日本の総人口は、2018年10月1日時点で1億2,644万人。65歳以上人口は、3,558万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も28.1%となりました。
日本の総人口は、長期の人口減少過程に入っている一方、65歳以上人口は増加傾向が続いているため高齢化率は上昇を続け、令和47(2065)年には38.4%に達して、国民の約2.6人に1人が65歳以上の方となる社会が到来すると推計されています。

また65歳以上の方がいる世帯の世帯構造について見ると、昭和55(1980)年では世帯構造の中で三世代世帯の割合が一番多く、全体の半数を占めていましたが、平成29(2017)年では夫婦のみの世帯が一番多く約3割を占めており、単独世帯と合わせると半数を超える状況なのがわかります。

資料:内閣府ホームページ 令和元年版高齢社会白書
「65歳以上の者のいる世帯数及び構成割合(世帯構造別)と全世帯に占める65歳以上の者がいる世帯の割合」

2.高齢者の孤独死の増加と賃貸住宅経営の新たなリスクについて

高齢者の単独世帯や夫婦のみの世帯が増加していることにより、誰にも看取られることなく最期を迎えてしまう孤独死の問題が取り上げられる機会も増加しています。
資料:東京都福祉保健局東京都監察医務院
「東京都23区内における一人暮らしの者の志望者数の推移」

賃貸住宅内において孤独死が発生するとオーナー様は様々な費用負担が生じるリスクがあります。
・相続人や連帯保証人に連絡がつかない
・原状回復費用がかかる などなど・・・

たとえば部屋の原状回復費用。
孤独死が発見されるまでの期間は、東京監察医務院の調べによると2~3日もしくは1週間以内に発見されることが多くなっています。
発見されるのは近隣住民からの臭いによる苦情が多いようです。
臭いの除去には特殊清掃が必要ですし、季節や発見されるまでの日数によっては腐敗が進みますのでさらに金額が追加になることもあります。
相続人や連帯保証人に賠償を求めることはできますが、場合によっては全額支払われないこともあり、オーナー様が負担しないといけないケースがあります。

また相続人や連帯保証人に連絡がつかないことも。
相続人がそもそもいなかったり、連帯保証人も高齢で入居者よりも先に亡くなっていたり…。
原状回復費用や遺品整理費用等すべてをオーナー様が負担しなければならないこともあるでしょう。
ほかにも、その後借り手が見つからずに家賃収入が減少することも想定しておかなければなりません。
このように孤独死の問題は賃貸経営をされる上で無視できないリスクとなりつつあります。

3.入居者死亡に備える保険について

そんな一人暮らしの高齢者による孤独死といった問題を緩和するために、最近は大家さん向けの保険商品があります。
前編でお話した、オーナー様が建物(部屋)にかける火災保険に特約としてつけることができるものや、事故死対策のため単独で加入できる商品もあります。
補償は
・家賃損失 ・原状回復費用 ・遺品整理費用 ・火葬費用や葬祭費用 が主です。
また、空室期間の短縮を目的とした改装費用や、相続人がなかなか遺品整理をしてくれなければ賃貸借契約の解除および建物明渡請求訴訟をするための費用までカバーしてくれる商品もあります。
こうした入居者死亡に備える保険を活用することで、孤独死などに備えることができます。
また、高齢者という理由で貸すのをためらっている大家さんもこうした保険を活用することで間口を広げることができ、空き家対策にもつなげることができるのではないでしょうか?

4.まとめ

今回は、少子高齢化の進む日本において避けては通れないリスクについてお話しました。
オーナー様にとって金銭面でも精神面でも大きな損害となるリスクがありますので、せっかくの資産を負債にしないためにも、万が一のための予防策をとっておくことが必要です。

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