こんにちは。あなぶきセザールサポートの久米です。
マンション管理会社が管理組合に委託されて行う会計業務には大きく分けて管理費等の徴収や工事代の支払い等を行う『出納業務』と、月次収支報告書や決算資料・予算案などを作成する『会計業務』があります。以前、『出納業務』についてお話ししました。 今回お話しする会計業務は出納業務のデータをもとに収支報告書や貸借対照表などの資料を作成していく業務です。
- 会計資料の作成
- 請求書や領収証の整理・とりまとめ
- まとめ
会計資料の作成
会計業務の主な内容として会計資料の作成があります。大きく分けて
①月次収支報告書の作成
②決算資料の作成
③次期予算案の作成
の作成などがあげられます。管理組合の資金は区分所有者全員の資産ですので、透明性を保つためにもきちんとした会計報告をしなければなりません。決算資料は総会で他の管理組合員に報告するための資料となります。収支報告書や貸借対照表の作成の他に、月ごとに金額の増減がわかる推移表や支払った工事代など経費の内容が記載されている支払い明細書などもあると良いでしょう。管理費等の未納者がいる場合は未納者一覧なども作成し、毎月の滞納解消などに役立てるようにしましょう。未納者の一覧は毎月作成し、未納が増加していないか確認していくことが大切です。
請求書や領収証の整理・とりまとめ
口座から引き落としになった電気料金や水道料金などの公共料金の領収証、振り込みで支払った工事代の請求書などを整理し、まとめます。
決算期には会計期間1年分をファイルにまとめましょう。会計期間ごとに1冊のファイルにまとめ、過去の分とあわせて保管するようにしましょう。振り込みで支払った場合は振込票の控え等も破棄せず、振り込んだ証明として保管しましょう。また整理するだけでなく通帳や元帳、小口現金を運用している場合は出納帳などとの照合をすることによって不正を防ぐことができます。請求書より多くお金が出ている、実際に支払った金額と保管してある領収証の金額が違う、ということがないようにきちんと確認していきましょう。
まとめ
今回はマンション管理会社が行っている会計業務の中でも、資料作成を行う会計業務についてお話ししました。
理事長や他の管理組合員に報告するための会計資料作成がメインとなりますが、ただ作成するだけではなく会計の間違いや処理におかしなところがないかを確認することができるとても大切な業務です。金額や計上した科目に間違いがないか1つ1つ確認しながら作成していきましょう!
参考記事→『マンション管理組合会計のポイント②|会計業務の1年間の流れ』
参考記事→『自主管理のマンション必見|マンション管理会社に会計業務を委託する』
久米 則子
新卒で入社してから経理一筋。ホテル業の経理、マンション販売の経理、マンション管理業の企業会計とさまざまな業種の経理業務に携わってきました。現在はマンション管理組合の会計業務に従事し、スピードと正確性を重視し、忙しい時こそ笑顔で!をモットーに仕事に取り組んでいます。管理業務主任者を取得し、資格を活かした会計業務のお役立ち情報をお届けしたいと思います。
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