賃貸マンションをペット飼育可にする方法と注意点

木村千春 木村千春

こんにちは。あなぶきハウジングサービスの木村です。
今回は賃貸マンションを経営されている方に向けて『賃貸マンションをペット飼育可にする方法と注意点』についてお話しできればと思います。

ペット飼育可にする方法

入居されている方から「ペットを飼えるようにならないですか?」と相談されたり、空室が目立ち入居促進としてペット飼育可とするか悩まれる方も多いと思います。

先ずはペット飼育可にする為にどのような手順が必要かをお話しいたします。

 

①ペットの種類・頭匹を決める(オーナー様・管理会社)

②入居者様にアンケートを実施する

③アンケート結果により「ペット可」とするか決定する

④入居者様にアンケート結果を通知する

 

以上が大まかな流れとなります。

一番重要なのは、現在ご入居されている方の了承を頂く事です。ペットアレルギーの場合等「ペット不可物件なので入居した」と言われる方もおられます。反対される方がおられる場合は飼育可とすることはできません。了承を取らず飼育可にすると、トラブルが大きくなったり、現在入居されている方の解約に繋がりますので、十分注意が必要となります。

 

又、アンケートの中に【反対】理由を記載して頂く様にすると、改善して賛成頂けるか等の相談を持ち掛ける事も可能です。実際に反対されていたご入居者様との協議の上、マンションの階層によって飼育可か否かを分けた事もございます。

 

 

 

ペット飼育に関する注意点

次に、ペット飼育に関して注意する点についてです。

トラブルの事例を加味して規定や条件、契約書条項文言を作成する事でリスク軽減となります。

 

予想されるトラブルの類型

■犬の場合:鳴き声による騒音、糞尿の放置、室内の破損・匂い、他の入居者への噛付き

■猫の場合:ベランダへの脱走、室内の破損・匂い(犬よりも強い場合がございます。)

 

ペットの種類によって気を付ける点は異なります。

犬の鳴き声の対策とすれば、構造を鉄筋コンクリートのマンションに限定する等。他の入居者への噛付きの対策は『狂犬病予防接種』『ワクチン接種』実施を条件としております。

 

猫のベランダへの脱走は「ベランダへ出さない」事の契約条項の追加、室内の破損・匂いについては『去勢避妊手術』実施を条件としております。手術を実施しているか否かで猫の気性も変わり、室内の匂いが軽減されているケースが多い様に感じられます。

 

 

ペット飼育規定等

アンケート実施時に飼育規定・条件を記載し、ペットを飼育する予定がない現在お住まいの入居者様にも安心して頂けるようにしております。下記は実際の飼育規定の記載例となりますので、ご参考にして頂けますと幸いです。

 

【飼育可能ペット】 頭数〇匹まで

・小型犬 (成犬時10キロ目安)

・猫

【ペット飼育条件】

1) 敷金 〇ヶ月分追加

2) 家賃 月額〇〇千円増額 (入居促進の場合は増額しない事もあります。)

3) 写真提出

4) 提出書類:

犬→狂犬病予防接種証明書、ワクチン接種証明書

猫→去勢・避妊手術必須(証明書をご提出頂きます)

5) ベランダ・共用部へ出すことは禁止致します。

6) 別途「ペット使用規則」を取り交わし、遵守するものとする。

 

私が経験したペットに関するトラブル実例

余談ではございますが、前職の会社で管理していたマンションでのトラブル事例として、ペット不可物件の一室で許可なく猫を飼われていると思われる入居者様がおられました。ペット不可物件で許可なく飼われていた事もあり、先程お話ししました条件も守られていない状況です。その為入室した際に悪臭と見たこともない様な壁・床の傷が至る所に見られました。(壁紙だけでなく、下地のボードまでひっかき傷で割れておりました。)

 

又、許可なくペットを飼育している方の契約解除につきまして、契約条項にあれば解除できると思っておりましたが、相手方が「預かっていただけ、飼育していない」(これも契約違反ではなります)などと認めない場合は簡単には契約解除となりませんでした。
裁判官の方にも聞いた話ではありますが、裁判等で強制退去とする場合は「ペットと一緒にいる写真を何枚か証拠として納める」など確固たる証拠が必要となるとの事でした。これは散歩をしない猫の場合はなかなか難しくあります。

ペットの傷等による室内の原状回復については、契約違反で飼育されていたとしても経過年数(入居年数)の方が優先され、許可されていないペットによる破損でも入居年数が長いと入居者負担とならない事例も出てくるでしょう。

 

  まとめ

以上の事から【ペット飼育可】とするのであれば、規約・条件をしっかりと定めた方が入居者様の意識にも影響し、トラブル軽減につながる事が見込まれます。

近年のペット人気に伴い、賃貸物件でもペットを飼いたいと言われる方も増えたと感じますので、確りと事前対策を検討した上で空室対策の一環としてご検討するのもよいかと思います。

又、新築時から「ペット共住型」としているマンションは、ペット仕様のお部屋(クロスを上部と下部で分けて張替えやすくする、床をクッションフロアに変更、ペット用柵・くぐり戸の設置、コンセント位置を高くするなど)や共用部にドッグランやペット足洗い場・汚物流しを設置している物件もあります。

既存物件の空室対策の場合は、ペット飼育可とするかと併せて「ペット飼育仕様の室内リフォーム」も検討するとより【選ばれやすい賃貸マンション】になるのではないかと思います。

お忙しいなか最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

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木村千春

木村千春

あなぶきハウジングサービス
木村 千春(きむら ちはる)

香川県出身。20年近く県外に出ておりましたが、
Uターンを機にあなぶきハウジングサービスに入社しました。
2002年より不動産(賃貸管理)業務を経験し、現在は賃貸物件の管理業務に従事しております。
建築営業にも携わっておりました。
今までの経験を生かして様々な事をお伝えできればと思います。

保有資格:宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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