保険事故申請していますか?マンションの「窓ガラス熱割れ」について

後藤隆史

みなさんこんにちは。あなぶきハウジングサービスの後藤です。

みなさんがお住まいのマンションで、お部屋の窓ガラスが

何もぶつかったり、ぶつけたりしていないのにいつの間にかひびが入っていた…”

ということはありませんでしょうか?
それは“熱割れ”という現象の可能性があります。

マンションの共用部で加入している火災保険でその熱割れが保険の適用対象となる場合があるのをご存知でしょうか?
今回は窓ガラスが熱割れした時の保険について紹介します。

 

 

窓ガラスの熱割れとは

熱割れ写真

窓ガラスが熱割れする原因は、窓ガラス内の温度差によるものと言われています。
太陽の陽があたる中央部分は熱を吸収して温度が高くなり、ガラスが膨張します。
一方、太陽の陽があたらない端の部分は温度が変わらないため膨張しません。
この中央部分と端の部分の引っ張り合う力により、窓ガラスにひび割れが発生します。
この現象を熱割れと呼びます。

<熱割れのメカニズムイメージ図>

熱割れのメカニズム

 

なぜ、熱割れが補償対象となるのか

火災保険の補償の中には「破損・汚損損害特約」という補償が付帯されているケースがあります。(実際にお住まいの共用部マンション火災保険に付帯されているかは管理会社にご確認ください。)
この破損・汚損損害特約は、「不測かつ突発的な事故による損害」を補償するという内容が含まれています。
これは、被保険者が予想できなかったであろう損害(事故)に対して保険金が支払われるものですので、熱割れの場合には予測できなかった損害(事故)と認定される場合があります。
ただし、熱割れについては複数箇所発生しているケースが多くみられますが、保険会社としては1箇所を1事故と判断される場合があり、その場合免責金額も1事故に対して発生しますので、まとめて事故申請した場合には注意が必要です。

 

免責金額に注意

免責金額とは損害の金額から差し引く金額を言います。被保険者が自己負担する金額と思ってください。
この「破損・汚損損害特約」の免責金額は保険会社によって設定金額が異なります。(おおよそ1万円~10万円内で設定されています。)
熱割れした窓ガラスの工事費用は一般的なガラスで1万円前後で、ペアガラスや強化ガラスなどの特別な窓ガラスの場合には5万円以上する場合もあります。
工事費用が免責金額を下回る場合には支払い対象外となるため、工事をして保険申請する際には注意が必要です。
この機会に加入している保険の免責金額を確認してみましょう。

 

まとめ

今回は窓ガラスの“熱割れ”について紹介しましたが、窓ガラスの破損といっても熱割れだけではありません。
台風や強風による破損、泥棒による破損、鳥が衝突しての破損など様々なケースが考えられます。
これらの破損はその原因によって補償内容が異なりますので、また別の機会に紹介します。

ぜひ、この機会に一度ご自宅の窓ガラスを点検してみてはいかがでしょうか。
熱割れと思われるひび割れを発見したら、管理会社へ連絡してみましょう。

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後藤隆史

あなぶきハウジングサービス 後藤隆史(ごとうたかし)
北海道出身。管理組合様用火災保険の提案や管理委託契約書の作成、各種設備点検の発注業務を行っています。
フロント担当者の経験を生かし管理組合様の費用負担軽減ができるような火災保険の更新提案や各種設備点検項目の見直しなどを目指しています。少林寺拳法有段者(小学校2年生からやっていました)。火災保険や点検項目の見直しの際にはぜひとも御用命ください!
保有資格:管理業務主任者・宅地建物取引士
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