冬になると窓や壁にびっしょり水滴がつき、気づけばカビが広がっていた……そんな経験はありませんか。マンションの結露は、室内外の温度差と湿気が重なって起こる自然な現象です。この記事では、マンションで結露が起きる原因をわかりやすく解説し、今日から始められる対策方法もあわせてご紹介します。
マンションの結露は室内外の温度差と湿気が原因で起こる

マンションで結露が起きるのを見ると、単に窓が濡れているだけと思いがちですが、実はきちんとした仕組みがあります。空気は目に見えなくても、その中にたくさんの水蒸気を含んでおり、温度が高いほど多くの水蒸気を含める性質があります。反対に空気が冷やされると、含みきれなくなった水蒸気が水滴となって現れます。これが結露の正体です。
例えば、暖房で暖められた室内の空気が冷たい窓ガラスに触れると、そこだけ急激に温度が下がります。この空気の温度差が大きいほど、結露は発生しやすくなります。空気中の水蒸気が保持しきれなくなり、水滴となって窓に付着してしまうのです。
つまり、マンションの結露の原因は「温度差」と「湿気(湿度)」というふたつの要素が重なることにあります。次の章からは、マンション特有の事情がこの2つの原因をどのように強めているのか、詳しく見ていきましょう。
マンションで結露が起きる理由

マンションで結露が起きやすいのには、大きく3つの理由があります。断熱性能などによる室内外の温度差、日々の暮らしで生まれる湿気、そして換気不足による湿度の上昇です。これらが絡み合うことで、結露はより発生しやすくなります。ひとつずつ見ていきましょう。
気密性や断熱性の高さによる温度差
マンションは鉄筋コンクリート造が多く、戸建て住宅に比べて気密性や断熱性が高い建物です。外気の影響を受けにくいというメリットがある一方で、室内の暖かく湿った空気が外へ逃げにくいという特徴も持っています。
さらに、コンクリートは熱を伝えやすい性質があるため、外壁に面した部分は冬になると表面温度が下がりやすくなります。室内の暖かい空気がこの冷えた壁や窓に触れると一気に温度差が生まれ、結露として現れるのです。
料理や洗濯で発生する室内の湿気
結露のもうひとつの原因は、日々の暮らしの中で生まれる湿気です。お鍋やお味噌汁を作るときの湯気、お風呂上がりの浴室、部屋干しの洗濯物など、私たちの生活は思っている以上に多くの水蒸気を室内へ放出しています。
加湿器を使う季節も、湿度が上がりやすくなるため注意が必要です。室内の湿度が高くなるほど空気が含みきれる水蒸気の量にすぐ達してしまい、窓や壁で結露が起きやすくなります。次は、この湿気がこもりやすくなる換気不足について見ていきましょう。
換気不足による湿度の上昇
気密性の高いマンションは、換気を怠るとあっという間に室内に湿気がこもってしまいます。窓を閉め切ったままの生活が続くと、料理や入浴で発生した水蒸気の逃げ場がなくなり、湿度がどんどん高まっていきます。
近年のマンションには24時間換気システムが備わっていることが多いですが、フィルターの汚れや設定の見直し不足で十分に機能していないケースも見られます。換気が不十分だと室内の湿度が下がらず、結露の発生を後押ししてしまいます。次の章では、実際にどの場所で結露が起きやすいのか具体的に見ていきましょう。
結露が発生しやすい場所と原因の具体例

結露が起きる原因を踏まえると、マンションの中でも特に結露しやすい場所が見えてきます。代表的なのは窓ガラスやサッシ、北側や角部屋の壁、そして押し入れやクローゼットの中です。それぞれの特徴を見ていきましょう。
窓ガラスやサッシ
窓ガラスは室内の暖かい空気と外気が直接触れ合う場所のため、マンションの中でも特に結露が起きやすい部分です。ガラス1枚を隔てて温度差が生まれるので、水滴がつきやすくなります。
特にアルミサッシは熱を伝えやすい性質があり、冬場は表面が冷えやすいため結露しやすい傾向にあります。一方で、樹脂サッシや二重窓、複層ガラスは熱を伝えにくい構造のため、結露を抑える効果が期待できます。窓まわりの結露が気になる場合は、サッシの種類を確認してみるとよいでしょう。
北側や角部屋の壁
日当たりの悪い北側の部屋や、外壁に接する面が多い角部屋は、ほかの部屋に比べて室温が下がりやすい傾向にあります。太陽の熱が入りにくく、外気の影響を受けやすいためです。
室温が下がると壁の表面温度も一緒に下がり、室内の暖かい空気と触れた瞬間に結露が発生しやすくなります。壁紙の裏側やクローゼットとの間仕切り部分など、目につきにくい場所でカビが広がっているケースも珍しくありません。方角や部屋の位置によって結露のリスクが変わる点は、マンションならではの事情といえます。
押し入れやクローゼットの中
押し入れやクローゼットは扉を閉め切ることが多く、風通しが悪いため湿気がこもりやすい場所です。特に外壁に面している収納は壁面が冷えやすく、結露やカビが発生しやすくなります。
衣類や布団を詰め込みすぎると、さらに空気の流れが悪くなり湿気の逃げ場がなくなってしまいます。定期的に扉を開けて風を通す、除湿剤を置くといった工夫で湿気をこもらせない対策が大切です。次の章では、こうした場所ごとの結露を防ぐ具体的な対策方法をご紹介します。
今すぐできる結露の対策方法

結露の原因や発生しやすい場所がわかったところで、今日からすぐに実践できる対策を4つの視点でご紹介します。換気、除湿機やエアコンの活用、断熱グッズ、家具の配置を見直すだけでも結露はぐっと抑えられます。
こまめな換気で湿気を外に逃す
結露対策の基本は、こまめな換気です。窓を1か所だけ開けても空気はあまり流れないため、2か所以上の窓を少しずつ開けて空気の通り道を作るのがポイントです。
24時間換気システムがある場合は、常に稼働させたままにしておきましょう。また、料理中や入浴後、洗濯物を部屋干ししたあとは換気扇を回して湿気を素早く外へ逃がすことが大切です。こうした小さな習慣の積み重ねが、結露の発生を抑えることにつながります。
除湿機やエアコンで湿度を下げる
換気だけでは湿度が下がりにくい梅雨時期や真冬の夜などは、除湿機やエアコンの除湿機能を活用するのがおすすめです。結露の発生する要因として、室内外の温度差と室内の温・湿度があげられます。これらをうまくコントロールすることが、結露の発生を防止する方法となります。室内外の温度差そのものを調整するのは難しくても、空気中の水蒸気量を減らせば結露は起きにくくなります。
就寝前や外出前など、湿度が上がりやすいタイミングであらかじめ運転しておくと効果的です。湿度計を置いて数値を確認しながら使うと、除湿のタイミングがつかみやすくなります。
断熱シートなど結露防止グッズを使う
窓の結露が気になる場合は、市販の断熱シートや結露吸収シート、吸水テープなどの結露防止グッズを取り入れてみるのもひとつの方法です。ガラス面に貼るだけで断熱効果が生まれ、水滴の発生を抑えられます。
ただし、断熱シートはガラス面には効果がある一方で、サッシ部分の結露までは防げない点には注意が必要です。また、網入りガラスに断熱シートを貼ると熱割れを起こすリスクがあるため、事前に対応可否を確認してから使うようにしましょう。
家具の配置や隙間を見直す
窓際に背の高い家具やソファを置いていると、冷気がそのまま当たって結露を招きやすくなります。また、家具の裏側は風通しが悪く湿気がこもりやすい場所でもあります。
家具は壁から数センチ離して配置し、空気の通り道を作ってあげるだけでも湿気のこもりを防げます。窓際の家具配置を見直すことは、手軽にできる結露対策のひとつです。次の章では、結露を放置した場合にどのようなリスクがあるのか解説します。
結露を放置するリスクとカビへの対処法

結露をそのままにしておくと、水滴が窓枠やカーテンにたまり、そこからカビが発生しやすくなります。カビはさらにダニの発生源にもなり、壁紙のシミや建材の腐食など建物そのものの劣化を招くこともあります。
また、カビの胞子やダニは、アレルギー症状や喘息など健康面への影響も心配されます。小さなお子さまや高齢の方がいるご家庭では、特に注意しておきたいポイントです。
賃貸マンションにお住まいの場合は、結露を放置したことによるカビの拡大が原状回復費用の負担につながる可能性もあります。結露を放置したことにより拡大したカビは通常の使用による損耗を超えると判断されることが多いとされているため、気になる結露やカビを見つけたら早めに管理会社や大家さんへ相談することをおすすめします。
すでに発生してしまった軽いカビは、乾いた布で水滴を拭き取ったあと、中性洗剤を薄めた布でやさしく拭き取ることで対処できます。ただし、カビが広範囲に広がっている場合や拭いても取れない場合は、無理に自分で対応せず専門業者への相談も検討してみてください。
まとめ

マンションの結露は、「室内外の温度差」と「湿気(湿度)」というふたつの原因が重なって発生します。マンションは気密性や断熱性が高い分、この2つの原因がより強く現れやすい住まいともいえます。
日々のこまめな換気や除湿、家具の配置の工夫を続けることで、結露はぐっと抑えられます。それでも改善しない場合は、断熱リフォームの検討や管理会社への相談も選択肢のひとつです。ご自身の暮らし方に合った対策を見つけて、カビや建物劣化のない快適な住まいを目指しましょう。
マンションで結露が起きる原因についてよくある質問

マンションは何階でも結露しやすいのですか?
高層階か低層階かよりも、方角や日当たり、外壁との接し方の影響が大きくなります。特に北向きの部屋や角部屋は室温が下がりやすく、結露が起きやすい傾向があります。
賃貸マンションで結露によるカビが発生した場合、費用は誰が負担しますか?
結露を放置したことで拡大したカビは、通常の使用による損耗を超えると判断されることが多く、状況によって入居者側の負担となる場合があります。日頃から換気や掃除を行い、気づいた時点で管理会社に相談しておくと安心です。
新築マンションでも結露は起きますか?
断熱性能が高くても、生活で生まれる湿気や換気不足が重なれば新築マンションでも結露は起こり得ます。入居直後はコンクリートに含まれる水分が抜けきっておらず、室内の湿度が高くなりやすい時期がある点にも注意しましょう。
結露が特に発生しやすい季節はいつですか?
結露は、梅雨のような高温多湿の環境や、気温の低い冬に多く見られる現象です。季節を問わず、換気と湿度管理を意識することが大切です。
分譲マンションの結露は管理組合に相談できますか?
共用部分に関わる断熱不良や設備の不具合が原因と考えられる場合は、管理組合や管理会社に相談することで対応してもらえることがあります。専有部分の生活習慣が原因のケースも多いため、まずは原因を整理してから相談するとスムーズです。
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