あなぶき実重建設の葛西です。「分譲マンションに住んでいて、室内リフォームをするのは初めて」という方のお役に立てればと筆を走らせております。
今回はマンションリフォームを検討されておられる方から一番といっていいほどお問い合せの多い「マンションリフォームは住みながら出来るのか?」「住みながらリフォームするときはどのように工事を進めていくのか」
についてお話していきます。これからリフォームをされる方は、是非参考にしてください。
目次
- マンションリフォームは住みながら出来るのか?
- どのように工事を進めていくのか
- 工事期間の目安
- 住みながらリフォームをするメリット・デメリット
- まとめ
マンションリフォームは住みながら出来るのか?
結論から行きますと、大体の工事は住みながら出来ます。当然リフォームの範囲や規模によりますが、範囲や規模の大小によって住みづらさが変わってくるだけで、実際に私の経験上、95%以上の方が住みながらのリフォームを選択されています。
やっぱり子供の学校のことであるとか、高齢の親と同居されている場合には「仮住まいでの生活」は難しいでしょうし、当然仮住まいに住むためには、お金もかかってしまいます。少し住みづらくてもこのような理由で住みながらのリフォームを選ばれる方は非常に多いですし、私もお客様のコスト面や体力的な負担を考えて、極力「住みながらのリフォーム」をおすすめしております。
(ただし、スケルトンリフォームなど大がかりな解体を行う場合は住みながらは非常に困難ですが・・)
どのように工事を進めていくのか
では、実際にどのように住みながらリフォームをするのかというと、例えばお風呂やキッチンなど水回りを工事するときは、使用できない期間が数日ありますので、その間だけ使用制限を行うようになります。
お風呂ですと「初日と翌日はお風呂に入れない」といった具合です。
水回りすべてをリフォームする場合でも、全ての箇所を一気に解体してしまうと、家中どこからも水が出なくなりますので、
「まずはお風呂と洗面化粧台を取り替え」
「それが終わったらキッチン」
「最後にトイレ」
というふうに順に取り替えていくような工程を組ませていただくことが住みながらのリフォームでは主流です。
また、壁紙やフローリングの貼り替えなどの工事の時も同様で、一気に全室施工を行うと寝る場所も無くなってしまいますので、
「まずはリビングの荷物を和室や北側の洋室に動かす」
「リビングの貼り替えから行う」
(その間は荷物を運び入れたのと別のお部屋でお布団をしくスペースを確保してご家族皆さんで寝ていただく)
「リビングが終われば、次は洋室の施工に入るので、リビングに荷物を全て移す」
(またいずれかの空いているお部屋でお布団スペースを確保)
といった具合で進めていきます。
工事期間の目安
ご参考までに工事期間中の制限事項の目安も記載しておきますね。
トイレの取替 トイレが使えない期間 ⇒ 約6時間
洗面化粧台の取替 洗面化粧台が使えない期間 ⇒ 約6時間
キッチンの取替 キッチンが使えない期間 ⇒ 約3日(3日目のお昼には使用可能)
お風呂の取替 お風呂に入れない期間 ⇒ 約3日(3日目の夜には入浴可能)
壁紙の貼り換え 1部屋で約1日(その間は入室が困難)
フローリングの貼り替え 1部屋で約1日半(その間は入室が困難)
いずれも選んだ材料や施工方法(トイレや洗面などでいうと壁紙や床まで施工するかしないか、壁紙やフローリングの工事は広さなど)によって期間は伸びてきますが、目安の時間としてご参考にして下さい。
住みながらリフォームをするメリット・デメリット
次は、住みながらの場合、仮住まいに引っ越す場合のメリットやデメリットを一部ですが整理しておきます。
住みながらのリフォームのメリットとなる部分
・通勤、通学などの精神面の負担が少ない(生活スタイルが変わらない)
・仮住まいの契約金や家賃などのコストがかからない
・毎日、施工管理担当者、職人さんとコミュニケーションがとれる
デメリットとなる部分
・常に人が出入りするので、常時と比べると緊張感がある
・工期が少し長くなる
・施工途中でのチェックが難しい
住みながらのリフォームですと、いつもと同じ我が家ですので、当然ながら家の中が少し窮屈なこと以外は、通勤・通学・お買いものなどはいつも通りの生活が送れます。「引越しして仮住まい」に比べると精神面の負担はかなり少なくなります。
例えばお風呂をリフォームしている間、2日間ぐらいは銭湯通いになるでしょうし、キッチンやダイニングを工事している間は、外食やお惣菜になってしまいますが、これはこれで皆さん楽しんでいるように感じます。
「近所に新しくできたスーパー銭湯に行ってみたけどすごかったよ。会員になっちゃった」
「久しぶりに家族で外食できて楽しかった」
というお話もお聞きするぐらいです。
やはり仮住まいとなると引越し先の代表的なものはウィークリーやマンスリー契約のマンションやホテルなどがあげられますが、ご想像の通り、結構な費用がかかります。
リフォーム代金が200万円掛かるうえに、仮住まいでさらに30万円とか言われるとつらいですよね・・・
また人の引越だけではなく、場合によっては家具や家電も一時的に引っ越さなければいけないケースもありますので、レンタル倉庫などを契約しなくてはならないケースも発生します。
あと住みながらのリフォームで、リフォーム会社の施工管理担当者や職人さんと日々コミュニケーションがとれるのは意外と大きなポイントだと思います。
専業主婦の奥様ですと、多くの時間を施工管理担当者や職人さんと過ごすので、人の目があってストレスだな~と感じる方もいらっしゃるでしょうけれども、デメリットばかりでもありません。
施工をする側(リフォーム会社)としても施工の最中にはいろいろ悩みます。「この扉の位置は打ち合わせの時は壁の中央で決めたけど、いざやってみるともうちょっと左に寄せたほうがいいかな~」とか思うことがあります。そんな時もお客様がそばにいれば一緒に確認してもらって、当初のプランよりも、使い勝手や見栄えがより良いものができたりします。
毎日コミュニケーションをとれるので、リフォームが終わるころには職人さんと仲良くなってきます。そうすると、奥様が「ここの部分はもうちょっとこうしてほしいな~」というような部分も、気軽にお願いできるようになりますし、手間もお金もかからないことは職人さんも気前よく作業してくれたりします。(契約外のことで手間もお金(材料)もかかるものは難しいですが・・・)
そうやってコミュニケーションをとりながら進めていくリフォームのほうが、一緒に仕上がりを高めていけますので完成時のお客様の満足度も高いですし、その後のアフターサービスもより良好な関係の中で進めていけると思います。
正直、おうちの中が空っぽのほうが職人さんたちは気が楽ですし、作業もスムーズですが、お客様の思い出に残るのは断然「住みながら」だと思います!
反面、先ほど延べた「日中は常に人の目があるので窮屈に感じてしまう」というデメリットもあります。(奥様が朝の工事開始時と夕方の引き上げの時間だけ立ち合い、日中はランチやショッピングなどにお出掛けされるパターンも多いですが。)
まとめ
冒頭でもふれましたが、スケルトンリフォームのような大掛かりな解体をともなう工事等は住みながらでは難しいですが、それ以外であれば前述したようにお客様のご要望にお応えしながら、柔軟にやりくりしています。
住みながらのリフォームだとずっと家にいなくちゃいけないと思っている方も多いようですが、そんなこともありません。家を安心して留守にできる信頼関係が築ければ、お仕事に出かけたり、買いものにいったりと、いつも通りの生活を送っていただいて大丈夫だと思います。
だからこそリフォーム会社選びは料金の安さだけではなく、安心できる会社を選ぶことが大切です。
決して仮住まいを借りてリフォームをすることがいけない、と言っているわけではありません。そのほうが早く工事も終わるでしょうし、途中経過をあえて見ずに、完成した時に初めて改修後の家を見た際には、相当な感動があると思います。
しかし、信頼できるリフォーム会社を見つけて、一緒に「ああでもない、こうでもない」と言いながら一緒に工事を行っていく作業は初めてのリフォームですと特にかけがえのない時間・思い出になるのではないでしょうか。
人生で何度かしかない経験しないリフォーム。最初の一回は思い出作りに職人さんたちと一緒に「現場」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
葛西健太郎
葛西 健太郎(かっさい けんたろうう)
香川県の建築系の専門学校を卒業し、その後、あなぶきグループにて新築マンション購入者様に向けてカーテン・照明などのインテリア商品の販売を経て、現在は主にマンションの室内リノベーション工事を担当しています。
インテリア販売で培った知識と経験で、リノベーション工事の際にも家具等のインテリア商品との調和までしっかりとご提案致します。
学生時代はずっとテニスに明け暮れていました。現在の趣味は各都道府県のご当地麺類を食べることです。(福岡はラーメンだけじゃなくうどんもおススメです!)
保有資格
宅地建物取引士 管理業務主任者 福祉住環境コーディネーター3級 第2種衛生管理者
最新記事 by 葛西健太郎 (すべて見る)
- 初めてのDIY|ピクチャーレールを自分でつけてみよう【動画付き】 - 2023年9月20日
- 初めてのマンションリフォーム「住みながら出来るの?」「それとも引越?」 - 2019年10月19日
- あなぶきグループのリフォームショールームをご紹介【動画付き】 - 2019年8月27日