「自主管理の役員様必見！管理会社委託への移行② ～管理会社に何をお願いするか～」

みなさんこんにちは！あなぶきハウジングサービスの仲西です。さて今回は、自主管理の分譲マンションの管理組合が管理会社に業務を委託する場合、何の業務を頼むか（頼めるのか？）書いてみたいと思います。

管理会社に委託する以上、今までご自身達で行ってきた業務を全てお願いできるのでは？と思われている方も経験上かなりいらっしゃいます。管理組合と管理会社が信頼関係を築いていくためにも、最初に正しい理解が必要です。

１　管理会社に委託できること、できないこと
２　管理組合（理事会）の受け持つ役割の変化
３　まとめ

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2. １　管理会社に委託できること、できないこと
3. ２　管理組合（理事会）の受け持つ役割の変化
4. ３　まとめ

１　管理会社に委託できること、できないこと

多くの管理会社が国土交通省が推奨する「標準管理委託契約書」に基づき契約書を作成し、記載された仕様に基づいて業務を行います。ここでは業務の詳細の説明については割愛しますが、今までお客様から見聞きしてきた点を中心に書いてみたいと思います。

■委託できること

・通帳の管理、記帳等　・・・・・ある理事様は委託前はバスに３０分乗り記帳に行かれていたそうで、大変楽になったと言われています。その他会計に関する業務は帳簿の作成、支払、督促等多岐に渡りますが、基本的に管理会社が行いますので、皆さんはチェックする役割のみになりますので負担は随分減ります。

・理事会、総会の支援　・・・・・議案・案内の作成、配付、出席の確認、会場のセッティングなどなどお手伝いできます。管理組合の皆様が議事に集中できる「環境づくり」をすることが管理会社の仕事となります。

・各種届出書類の受付　・・・・・入退去、駐車場・駐輪場の申し込み、解約届等の受付・処理を行います。入退去の管理を担当する理事がいる場合など、負担が軽減されます。

・工事、点検の立会い　・・・・・修繕工事等が問題なく進められているか立会いを実施します。立会い手間を減らし、チェックする責任負担の軽減につながります。

■委託できないこと

・自治会の業務　・・・・・・・・管理組合の業務と自治会の業務の区分が曖昧になっている管理組合は結構多くあります。基本的には管理会社は自治会の業務にタッチしません。まずはそれぞれの業務を明確に分ける作業が必要です。そのお手伝いは管理会社でできると思います。

・夜間見回りなど特殊業務　・・・ある管理組合様では、敷地内の違法駐車が多いことから、夜間理事が交代で見回りを実施されていました。常駐の警備員などを委託すればできないわけではないのですが、費用が発生しますので、費用負担の割合から小規模のマンションでは難しいでしょう。これは一例ですが、組合の特殊業務は管理会社の通常業務としての取り組みは難しいのが一般的な現状です。

２　管理組合（理事会）の受け持つ役割の変化

管理会社に委託することによって管理組合（理事会）の仕事は変化します。理事会ですとこれまでは実業務を担当してきたので、この大部分が管理会社への委託になり業務負担は軽減されます。

しかし、一番大切な意思決定の役割までなくなるわけではございません。むしろ業務負担が減ることによって、意志決定に至るために必要な協議に時間をかけられるのは、管理会社に業務を委託する非常に大きなメリットです。ただし、上記の自治会の業務など今までの理事会ではこなしていた業務が残るかもしれません。こちらについては次年度から別途担当する当番を選ぶなど、少しでも個々の負担を減らす工夫が必要となります。

３　まとめ

皆さんのマンションではいかがですか。参考になれば幸いです。

今回のポイントです。

・管理組合と管理会社で一番大切なものは信頼関係。まずは正しい理解を。

・管理組合（理事）の主な役割は実施役からチェック役へ。

・意思決定に必要な協議の時間が増えることも管理会社委託のメリット。

次回は「管理会社変更事例　～役員が消極的な場合～」について書きたいと考えています！

プロフィール
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仲西誠

あなぶきハウジングサービス　開発事業部　仲西　誠（なかにし　まこと）
分譲マンションデベロッパー勤務を経て、入社以来、分譲マンションの管理変更についてのご相談を専門に担当。
築年数問わず、マンションライフでの様々なご相談に対応しています。
現在は九州エリア全体の営業担当として、各地を行脚する日々。
皆様との新しい出会いに喜びを見出しています。
■入社８年目　■福岡勤務
■所有資格：管理業務主任者、宅地建物取引士