さて今回は、前回の記事に引き続き、実際に管理会社の変更を行ったあるマンションの管理組合様の事例をご紹介したいと思います。
前回の記事はコチラです↓↓
【マンションデータ】
・福岡市中央区 ・総戸数45戸 築14年 ・現管理会社 地場中堅管理会社
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目次
- 1 候補管理会社への説明会を実施
- 2 見積提出~プレゼン会社選定
- 3 まとめ
1 候補管理会社への説明会を実施
理事会で5社を選定し各社に連絡、理事会から説明会を行うことになりました。今回は本説明会後、各社から見積を取得予定です。
当日は5社がマンションのエントランスに集合、各社2名~3名が参加されています。ライバル会社同士ですので、説明開始まで独特の緊張した空気が流れます。集合後、時間になり次の流れで説明会は進行していきました。
1.理事長からの挨拶
2.管理会社検討に至った経緯説明
3.管理委託契約見積の依頼と仕様説明
4.現地調査
5.各社からの質問時間
ポイントとしては、見積の仕様説明の際、詳細な仕様を統一しておくことです。一例としてはエレベーター、現在の保守会社がメーカー系なのか独立系なのか、メンテナンス方式はフルメンテナンス方式か、POG方式か確認し、見積仕様として統一しておくのをお勧めします。もちろん各社が独自の提案見積を提出することは自由ですが、比較の際は同じ仕様にしておくことが大切です。
次に、現地調査は別日に設定してもOKですが、各社の時間調整を行い、それぞれに理事が立ち合うのは大変な作業になりますので、こちらのマンションでは今回の説明会の日に実施しました。見積を積算する上で、廊下の面積や受水槽の大きさ、消防点検報告書などを各社が詳細にチェックします。正確な見積作成のために現地調査はぜひ実施してくださいね。
2 見積提出~プレゼン会社選定
各社への見積提出期限ですが、現地説明会から10日後となりました。マンションの規模・設備によっても違うと思いますが、正確な金額算出のためにも、期限は最低でも1週間は設けておいたほうが良いでしょう。
各社から見積提出がなされ、数日後理事会が開催されました。もちろん当社は参加しておりませんので後日お聞きした話をもとに書いています。ちなみに、この理事会は管理会社の比較検討を行うものですので、現管理会社は出席しておりません。ですので、当日の議事録は理事会で作成しておく必要がありますのでご留意ください。※とは言っても難しくありません。日時・場所・参加者(規約により理事会が成立しているか)・議事の内容・署名があれば議事録になります。
さて、理事会ではその場で見積を開封し、比較検討に入ります。まずは金額比較の前に見積に記載されている仕様が各社合っているか確認します。間違って実施回数が少なく(多く)て金額が違っていた!ということを避けるためです。次に合計金額順に各社の見積を並べてみます。その結果、5社中4社が現在の金額を下回っておりました。検討を行い、上位3社にプレゼンテーションをお願いすることになりました。
これで、検討の土台が整いました。そもそも担当者の質や管理会社の担当フォロー体制への不満から比較検討をはじめましたが、まず見積取得を行ったのは、現在より金額が高くなってしまっては、なかなか他の区分所有者の賛同が得られないだろうという理事会の判断によるものでした。
3 まとめ
さて、みなさんのマンションでも比較検討の際の参考になれば幸いです。
今回のポイントです。
・見積の際は仕様を必ず統一すること。
・現地調査は正確な見積金額産出のために必要。
・検討の経過を記載するためにも理事会議事録の作成を行うこと。
いかがでしょうか。次回はいよいよ今回の管理会社変更事例で実施されたプレゼンテーションや検討の結果を書いていきたいと考えています!
仲西誠
分譲マンションデベロッパー勤務を経て、入社以来、分譲マンションの管理変更についてのご相談を専門に担当。
築年数問わず、マンションライフでの様々なご相談に対応しています。
現在は九州エリア全体の営業担当として、各地を行脚する日々。
皆様との新しい出会いに喜びを見出しています。
■入社8年目 ■福岡勤務
■所有資格:管理業務主任者、宅地建物取引士
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