大規模修繕工事の「ゲンバ」はなにをしてる?現場の1日!

稲田優哉

皆さま、こんにちは。

あなぶき建設工業の稲田です!

大規模修繕工事が始まると、毎日のように「カンカンッ」と足場の上を歩く音や作業員の掛け声が聞こえてきて
「今日は何をしているんだろう?」
「現場ってどんな流れで動いているの?」
と感じられる方も多いのではないでしょうか。

私たちあなぶき建設工業は、毎日マンションの“ゲンバ”で色々な仕事をしています。
けれど、外から見えるのはほんの一部。
実は、工事というのは朝から晩までたくさんの工程が重なり合い、チームプレーで進んでいるんです。

今回のブログでは、居住者の皆さまが普段見ることのない“現場の1日”をご紹介してみます。


■ 8:30 現場事務所に集合。まずは「朝礼」からスタート

工事の1日は早いです。
朝の8時ごろからそれぞれの職人さんがゾロゾロと現場事務所前に集まりはじめます。

塗装班、防水班、タイル班、足場班…
団体競技のように、いろんな専門職の人がここに集まるのですが、その光景は何回見ても気が引き締まります。

朝礼では、全員参加のもと各工種の職長がその日の作業内容、注意事項を伝えます。

「〇〇工業 今日は〇面で〇〇をします。〇〇に注意しながら作業します。人員は〇人です。」

こういう共有をしっかり行うことで、事故を防ぎ、安全に作業を進められるようにしています。

他の職種の方々も頷きながら、今日の仕事を頭の中で組み立てているように見えます。
この“朝の静かな集中”が、なんとも現場らしい時間です。


■ 9:00 作業開始。「音がし始める理由」はここにあります

9時になると各班が足場へ向かい、いよいよ作業が始まります。

特に大規模修繕の前半は、どうしても音が出がち。
理由は、外壁の劣化の状態を確認する「調査」や、浮きや欠けを取り除く「斫り(はつり)」が多いからです。

タイルが浮いている部分に打診棒という小さなハンマーを当てると、“コンコン”と空洞音が返ってきます。
こんなふうにして、見えないところまで丁寧に状態を確かめています。

高圧洗浄の日は、マンション全体にシャワーのような音が響きます。
「今日は何かの掃除かな?」と感じられたら、大体この作業です。


■ 絶妙なチームワークで進む「午前の作業時間」

午前中はとにかく集中して作業を進める時間帯。
足場を上がったり下りたり、材料を運んだり、塗料を配ったり、タイルを貼ったり…。

外から見ると、ただ“作業している人たち”ですが、実はそれぞれに役割があります。

一つの工種にも複数の工程があり、誰かが一つ遅れると後ろの作業が全部詰まってしまいます。
自然と、お互いのペースを見ながら動くようになるんです。

現場に長年いる職人さんは、言葉がなくても「今はあっちを手伝った方がいいな」と気づいたり、若い職人さんに声をかけたりしています。

こういう“阿吽の呼吸”みたいなものが、ゲンバの肝だったりします。


■ 12:00 お昼休憩。現場が一番静かになる時間

正午になると作業をキリよく止め、各自お昼休憩へ。

居住者の皆さまにも少し静けさが戻る時間帯です。

休憩所で弁当を広げる人、車で休む人、近くの定食屋に向かう人。

時にはみんなでご飯を食べに行くこともあります。
そこには“人間らしい風景”があります。

現場でよく話題になるのは、

「今日寒いな〜」
「昨日の雨で塗膜乾きにくいな~」
「〇面のタイル、結構悪いな~」

など、本当に飾り気のない会話ばかり。
でも、この何気ないコミュニケーションが、午後の安全にも繋がります。


■ 13:00 午後作業スタート。午後は“仕上げの時間”

午後になると、午前中に行った下地処理を踏まえた“仕上げ作業”が増えてきます。

ここで大切なのは“仕上がりの丁寧さ”。
どれだけ下地を丁寧に作ったとしても、最後の一手で雑になってしまうと意味がありません。

私たち作業所長や担当者も、この時間帯は足場を何度も上がり下りしながら、全体の仕上がりを確認します。

「ここ少し色が薄いな」
「このラインはもう少し揃えたほうが綺麗だ」
「タイルの目地がわずかにズレてる」

言葉にすると細かいですが、この“差”が全体の仕上がりに繋がります。


■ 16:30〜17:00 清掃と片付け。現場は「終わりが肝心」

夕方が近づくと、作業を止めて片付けに入ります。

現場では「片付けまでが工事」とよく言います。
特にマンションでは、居住者の皆さまが毎日使われる場所で工事をしているため、

・ホコリの清掃
・資材の整理整頓
・足場通路の安全確認

これらを念入りに行います。

片付けを適当にすると、翌朝の作業がスムーズに始められませんし、なにより居住者の方が危険にさらされてしまいます。

「よし、これなら安心して帰れるな」と思える状態にして、1日が終わっていきます。


■ 作業完全終了 最後に事務所で“軽い反省会”

工種によって終わりの時間にばらつきがあります。各工種でその日の振り返りをします。

「明日雨っぽいから後ろにずらします」
「明日は〇〇〇号室をやりたいので案内出してください」

こうした密なコミュニケーションがいい現場を作っていきます。

現場の仕事は、ただ“塗って貼って直す”だけではなく、
毎日の天気、居住者の生活、劣化の状態、作業員の動き…
たくさんの要素を組み合わせて成り立っています。


■ 見えないところで、今日も現場は動いています

改めて書き出してみると、現場の1日はけっこう慌ただしいものです。
でも、これは「マンションを大切に直したい」という気持ちがあるからこそ自然と動けているのだと思います。

工事中は音や制限があり、ご不便をおかけすることも多いですが、
現場の職人さんたちは居住者の皆さまの大切な住まいをより安全に、長く住めるように仕上げるため、日々真剣に取り組んでいます。

このブログが、少しでも「現場ってこんな風に動いてるんだな」と感じていただくきっかけになれば嬉しく思います。


最後までご覧いただき、ありがとうございました。
少しでも「あなぶき建設工業」が気になった方は気軽にお問い合わせください!

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稲田優哉

あなぶき建設工業 岡山支店
稲田優哉(いなだ ゆうや)
愛媛県出身 2023年入社
愛媛県のインテリア・建築科の専門学校卒業後入社。
入社以来、大規模修繕工事担当として日々取り組んでおります。
普段知ることのない工事のあれこれを発信いたします!

保有資格:二級建築施工管理技士補
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