そ そうじの
う 腕には
じ 自信があります
はじめまして。 あなぶきクリーンサービスの神中です。
ライターとしての初仕事となる今回は自己紹介も兼ねまして
私が経験した【掃除屋あるある】を紹介し、普段皆様の目にはなかなか映らない裏側を
ちょっとだけ知っていただこうかな?と思っております。
皆様がお住まいの住宅やマンションとはあまり関係が無いかもしれませんが
お勤め先やお出掛けに行った先などで関わってくるものもあるかもしれない。
そんなお話を5つご紹介します。
ep1. 大型施設の夜間作業は戦場です
皆様が普段お買い物やお出掛けするスーパーやホームセンター、
ショッピングモールなどの大型施設のお掃除はいつしていると思いますか?
ほとんどの大型施設は【年中無休で夜間しか作業ができない】というのが現状で、
清掃作業員さん達はお客さんのいなくなった夜間に作業をしています。
そんな夜間の作業。…やっぱり早く帰りたいですよね(笑)
それは作業員さん達も一緒です。
いつも昼間の現場ではノロノロ動くおっちゃん作業員も夜間作業になると一変!
まるでDVDの倍速再生を見ているような動き。なんだか10歳は若返ったような…
『ビール飲みたい』『風呂に入って寝たい』『ゲームの続きやりたい』
そんなことを考えながら作業をしているので現場はピリピリイライラ…
しかしそこはプロですから作業はしっかりやってますよ(笑)
もし閉店時間も過ぎた深夜にスーパーの明りがついているのを見かけたら
そこでは作業員さん達が頑張っているのかもしれませんね。
ep2. 高所ロープ作業員はまるでヒーロー
街中などで見かけることが多い高所ロープ作業での窓ガラスクリーニングですが
ドラマの作中で出てきたり、バラエティー番組の罰ゲームだったり
実際に見たことのない人でもどのようなものかイメージできるのではないでしょうか。
使用している機材は各社様々ではありますが、ヘルメットをかぶりハーネスをつけ
ロープ1本に身を任せて作業をしています。
高所恐怖症の方は作業しているのを見るだけで体がすくんでしまうようですね。
しかし子供たちからすると、まるでサーカスでも見るように興味津々な目で見てきます。
海外では病気で入院している子供たちのために窓ガラスクリーニングの作業員さん達が
様々なヒーローのコスプレをして楽しませているそうです。
私自身もロープ作業をしていた時に
「あっ!〇〇の〇〇(←巨人と戦う人気漫画)の立体〇動みたい!すげぇ!!」
と子供たちに言われたことがありコスプレをしてみようか本気で考えましたが、
周りから全力で止められました。
(わからない方…すいません…)
ep3. 記憶がなくなった真夏の高所ロープ作業
これも高所ロープ作業についてになりますが私が高所作業に従事していて1番恐怖を感じた出来事です。
近年、真夏の気温の高さはまさに『猛暑・酷暑』の言葉がふさわしく外で作業を行っている方々は
大変な思いをしていることと思います。
高所ロープ作業で窓ガラスクリーニングを行う作業員にとっても真夏の【南面の作業】は熾烈を極めます。
なにせ後ろに太陽…前にもガラスに反射した太陽…
それはそれはこんがりと真っ黒になりますよ!(笑)
そんな地獄のような暑さの中で私が作業をしていた時に1度だけ
記憶がなくなったことがあります。
正気に戻ったのは家でテレビを見ている時でした。
「あれ?いつ帰って来たっけ?仕事は?現場は?」
よくよく思い出すと、作業の途中で休憩をしたあたりからの記憶がないことに気付き、
それと同時に恐怖で寒気が走ったのを覚えています。
次の日に同じ現場に行っていた作業員さんに聞くと
「普通に作業して『お疲れ様~』って帰ってったよ?」とのことでした。
運よく事故にはなりませんでしたが一歩間違えれば大事故になっていたかもしれません。
この一件以来、熱中症対策には人一倍取り組んでおります。
ep4. お気遣いに感謝!様々な差し入れ
現場で清掃作業を行っているとよく差し入れをいただきます。
夏の暑い時期にはスポーツドリンクや冷たいお茶など
冬の寒い時期にはホットコーヒーや温かい食べ物など
時期によって様々な差し入れをしていただき感謝しております。
特に夏の暑い時期には差し入れをたくさんいただくことが多い気がします。
マンションなどの定期清掃をしていると管理員さんから差し入れをいただき
数分後に住人の方からも差し入れをいただいきトイレが近くなることもしばしば…
今でこそ浸透してきましたが夏の塩分補給の定番に『塩飴』があります。
私の20代の頃のイメージは『お年寄りの食べ物』でした。
(今は違いますよ!!)
グループホームなどの施設で真夏に作業をしていると職員さんからはスポーツドリンクを
いただくのですが、施設にいるおばあちゃん達からいただくのはなぜか『塩飴』
「おばあちゃん達は塩飴がよっぽど好きなんやなぁ」
くらいにしか思っていませんでした。
しかしそこには熱中症対策というちゃんとした意味があったんですね。
いつもお気遣いいただきまして本当にありがとうございます。
ep5. 感謝のお声が私たちのエネルギーです
まさに掃除屋冥利につきると言いますか、「きれいにしてくれてどうもありがとう」
と言われたときには「やってよかったな」と思ってしまうものです。
当然、掃除・清掃のプロとして【きれいにすること】というのは【当たり前のこと】
ではありますが、自分がした仕事に対して感謝の言葉をいただくというのは
自分の技術が認められたということなのかなと思っております。
「やっぱりきれいになると気持ちいいね」
「プロがやるとこんなにきれいになるんですね」
などのお声はよく言っていただきますが
「こんなにきれいになってしまったら使いづらいですね」
というお声をいただいたときは褒められているのか叱られているのか…(笑)
皆様からいただくお声は感謝の言葉ばかりではありませんが、私達の仕事はあまり
人目につくこともなく、お声を直接いただく機会というのはとても貴重なものです。
ですが、そのようなお声1つ1つが『次はもっとこうしよう』『あの道具があればもっと
きれいにできるのかな』などの探求心に繋がり、私達の技術になっていきます。
そしてその技術が感謝の言葉となって返ってくることで私達のモチベーションが上がっていきます。
私自身もそうでしたが職人は指導者ではなく現場とお客様に育てられると考えております。
時には叱咤を 時には激励を
そしてたまに「ご苦労様です」と言っていただければ幸いです。
皆様からのお声をエネルギーに日々頑張っております!!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
数えきれないほどのエピソードの中から5つご紹介しましたが
近年の『働き方改革』の流れから清掃業界も変わっていっており、ご紹介したエピソード
を経験しない・した事がない掃除屋さんも増えてきています。
変わっていくことが悪いことではありませんが、無かったことにしたくないと私自身は
思っております。今回の記事を書くにあたって「そういえばあんなことあったなぁ」
と思い出す良い切っ掛けにもなりました。
今回の記事の評判が良かったら第2弾がある…かも(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございました。
神中一記
愛媛県出身。広島にて清掃管理業務を担当。
21歳で清掃の業界に入りマンション・アパート・戸建て・テナントビル・製造工場 etc...様々な建物の様々な ”汚れ” と向き合い、高所ロープ作業や樹木の剪定作業にいたるまで現場の最前線で磨いたスキルとキャリアには自信を持っております。
プライベートではわんぱく盛りの2児の父親として子育てに奮闘中。
根っからの職人気質の頑固でせっかちな若造が、『究極のハイスピード・ハイクオリティの探求』をモットーに日々精進しております。
掃除のプロとしての経験や実体験を交えながら皆様のお役に立てる情報を発信していけたらと思っております。
【保有資格】
ビルクリーニング技能士・電気工事士・消防設備士・消防設備点検資格者
高所ロープ作業技能修了・高所作業車技能修了 など
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