共同住宅(マンション)の建築設備定期検査とは?(12条点検)

北村順平 北村順平

こんにちは、テクノ防災サービスの北村です。

今回は、弊社で実施している「建築基準法第12条に基づく定期点検」の中の、
建築設備定期検査について、共同住宅での検査の内容や検査方法をご紹介させて頂きます。

「建築基準法第12条に基づく定期点検」については、以前下記の記事で検査の種類や内容を簡単にご紹介しておりますので、合わせてご確認頂ければと思います。

「建築基準法第12条に基づく定期点検」って??

 

【1.建築設備定期検査について】

建築設備定期検査とは建築基準法12条で定められた法定点検で、
検査方法については、国土交通大臣の告示により定められております。

参考資料:国土交通省告示第二百八十五号

ただし、報告の対象となる建築物の用途や規模、対象設備や検査内容、
報告頻度等は各行政庁で個別に定められている為、詳細は各行政庁のHPを確認する必要があります。

人口の多い3つの都府県で比較をすると、

東京都一般財団法人 日本建築設備・昇降機センター
報告対象設備:4設備(換気設備・排煙設備・非常用の照明装置・給水設備及び排水設備)
共同住宅:対象(5階以上かつ延床面積1000㎡超)

神奈川県【一般財団法人 神奈川県建築安全協会
報告対象設備:3設備(換気設備・排煙設備・非常用の照明装置)
共同住宅:対象外(サービス付高齢者向け住宅は対象)

大阪府【一般財団法人大阪建築防災センター
報告対象設備:3設備(換気設備・排煙設備・非常用の照明装置)
共同住宅:対象(3階以上かつ延床面積1000㎡以上 または 5階以上かつ延床面積500㎡以上、
非常用エレベーターの設置されているものに限る)

このように共同住宅だけを比較しても、
行政庁により対象設備や対象の建築物の規模に違いがある事がわかります。

【2.検査内容・風景】

検査の対象となる設備は、前項でも記載した通り各行政により違いはありますが、国土交通大臣の告示では、
対象となる設備は4つございます。

  • 換気設備
  • 排煙設備
  • 非常用の照明装置
  • 給水設備及び排水設備

今回は共同住宅の建築設備定期検査で対象となる事の多い、換気設備と非常用の照明装置についてご説明を致します。

 

【2-1.換気設備】

共同住宅の換気設備で対象となる事の多い検査項目は、無窓居室と火気使用室です。

■無窓居室

建築基準法では、居室には換気に有効な開口部を居室の床面積の1/20以上設けること、または、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けることと定められております。

無窓居室とは、換気に有効な開口部(窓)が設けられず、換気設備を設けた居室の事を指します。

建築設備定期検査では無窓居室に設けられている換気設備の換気量が、その部屋の用途や使用する人数によって定まる必要換気量を満たしているか等の検査を行います。

共同住宅では集会室で該当する事がございます。
また機械室や倉庫等は人が継続的に使用する事が想定されない為、無窓居室には該当致しません

■火気使用室

火気使用室とはガス器具を使用する部屋の事で、共同住宅では集会室や管理人室に給湯器やミニキッチン等が
設けられている場合に該当します。

建築設備定期検査では換気扇等の換気量が、ガス器具の発熱量によって定まる必要換気量を満たしているか等の
検査を行います。

    
【    風速計    】 【ニ 酸化炭素測定器】

無窓居室と火気使用室の検査では、風速計(左写真)を使用して風速の測定を行い、
必要となる換気量が満たされているかを確認します。

また無窓居室では実際の換気量を測定する他に、
二酸化炭素測定器(右写真)を使用して二酸化炭素濃度の測定を行う事もあります。

【2-2.非常用の照明装置】

非常用の照明装置とは、停電時でも点灯する照明器具で、有事の際に建物から安全に避難が出来るように設置された設備になります。

停電時にも点灯が出来るよう蓄電池を持っており、照明器具が個別に蓄電池を持つ「蓄電池内蔵型」と、大きな蓄電池を複数の照明器具で共有する「蓄電池別置型」の2種類がございます。

共同住宅では一般的に蓄電池内蔵型の非常用の照明装置が設置されています。

    
【   試験棒   】 【   照度計   】

非常用の照明装置の点検の際は、試験棒(左写真)を用いて点灯試験を行います。
そして照度計(右写真)を用いて、床面での照度を測定します。

白熱灯の場合は床面1㏓(ルクス)以上、蛍光灯とLEDの場合は床面2㏓(ルクス)以上の照度が必要となります。

テクノ防災サービス㈱の事務所で実際に照度を測定している様子です。

【3.まとめ】

いかがでしたでしょうか、今回は共同住宅での建築設備定期検査についてご紹介をさせて頂きました。
消防設備点検とは違い共用部のみの検査になる為、皆様にはなじみのない検査になるのではないでしょうか。

今回はこれで終わりになります。
それではまた次回もよろしくお願いいたします。

 

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北村順平

北村順平

テクノ防災サービス 北村 順平(きたむら じゅんぺい)
2007年あなぶきクリーンサービス入社
12年間 マンションの清掃設備維持管理の営業を担当、2019年7月からテクノ防災サービスにて、消防設備点検や特定建築物検査の営業を担当
施設管理に欠かせない法定検査になりますので、漏れの無い提案を心がけております。
初めての東京での生活で、休日には東京観光を楽しんでます。
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