喫煙者で賃貸住まいの方必見。解約時にどうなる!?室内で喫煙することの問題点と対策

あなぶきハウジングサービスの生山です。
今回は、賃貸マンション・アパートでタバコを吸ったときの問題点とその対策についてお話します。

近頃は本当にどこに行っても「禁煙、禁煙」。おまけにタバコも値上がりして喫煙者の方は大変ですよね。

「お部屋の中くらいは落ち着いて一服。。。」

と思っても、賃貸物件だと解約の時にやっかいなことになります。「もう既に、室内ヤニまみれだ!!」という方は諦めてください・・・
これから賃貸住宅に住む喫煙者の方は参考までにタバコでも吸いながら記事を読んでみてください 笑

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タバコを吸うと解約時にお金を取られる?

賃貸(の室内)でタバコを吸うことの一番の問題は「解約時にお金が取られる」ということです。正式には貸主(大家さん)に対して黄ばんでしまったクロスの原状回復費用を払わなければならないということです。

「契約時に預けた敷金から引かれる…」
場合によっては
「敷金では足らずに解約時に追加で費用を払わなければならない…」
ということになってしまいます。

この敷金の精算については借主と大家さんとのトラブルが多く、国土交通省が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」という指針を定めています。このガイドラインにもタバコに関することが次のように書かれています。

借主負担になるケース

「タバコ等のヤニ・臭い(喫煙等によりクロス等が変色したり、臭いが付着している場合)」
「喫煙等により当該居室全体においてクロス等がヤニで変色したり臭いが付着した場合のみ、居室全体のクリーニングまたは張替費用を賃借人負担とすることが妥当と考えられる。」

つまり、分からない程度であれば請求されることは無いかもしれませんが、変色や臭いが発生したらアウト!ということです。あくまでも参考ですが、クロスの張替費用は大体㎡1,000円前後となっています。気になる方はこっそりとメジャーを持ってクロスの面積を図って1,000円掛けてみてくださいね 笑。

 

喫煙者(吸う人)には分からない「吸っていた痕跡」

基本的にお部屋を解約して部屋を明け渡すときには、賃貸管理会社の人が来て、『退去立ち会い』というものを行います。退去立ち会いのときにタバコを吸っていたかどうかヒアリングされるケースが多いですが、中には「え。すってないよ?」とゴマかす方もいらっしゃいます。ここで管理会社はどこで判断するか、どこを見るか、ケースごとにご紹介します。

「一目瞭然なケース」

これは部屋に入ってドアを開けた瞬間、分かるケースです。「クサっ」と思って部屋に入れば、案の定クロスも真っ黄色…という部屋で、ヒアリングするまでもありません。

「良く見れば痕跡があるケース」

臭いがするような…しないような…壁紙も黄色いような…黄色くないような…というケースではヒアリングを行いますが、実はヤニは壁紙の角に現れやすい傾向があります。壁と天井のクロスの色の違いや、壁と天井の間のコーキングの色(白いゴムのような部分)を見れば大体判断ができます。

クロス

「判断できないケース」

タバコを吸っていても変色もなく、においもない、つまり判断ができないケースがあります。ガイドラインにあるようにこのケースでは借主負担になることはありません。ただ、タバコを吸っている人はタバコの臭いにウトいと言われていますので、客観的に判断してそうである必要があります。

 

室内のタバコ対策

では、「ヤニまみれの部屋にならないためにどうするか」をいくつかご紹介してみます。

 [タバコを吸わない]

何の対策にもなってませんよね・・・。でも健康のためにも吸わないのが一番です、がほとんどの愛煙家の方はそうはいきませんよね。

 

[換気扇の下で吸う]

換気扇の下で吸えば、確かに煙は吸ってくれますが、その煙がベランダから排気されたりしますので、隣の方とのトラブルになることもあります。あまりお勧めはできません。

 

[ベランダで吸う]

これは換気扇同様、隣の方とのトラブルのもとになります。マンションによっては火災の恐れもあり、バルコニーでの喫煙は禁止されているところもあります。お勧めできません。

 

[空気清浄機を使う]

タバコの煙も吸ってくれるようなものもあるようですが、完全に吸ってくれるようなものはないようです。使わないよりはマシ。という程度ですね。

 

[電子タバコ]

色んな電子タバコや加熱式タバコが発売されていますよね。水蒸気タイプのものからさまざまです。電子タバコや加熱式タバコはヤニが出ない、と言われておりますが、それでも色や臭いがつくかもしれませんので、電子タバコだから安心というわけではありません。ですが、電子タバコ+空気清浄機など組みあわせると、比較的効果が期待されるかもしれませんね。

 

 まとめ

結局のところ、「コレ」という対策はありません。解約時に請求されるのが嫌な方は、部屋で吸わないのが一番です。クロス等はタバコに関係なく経年劣化するものですので、大家さんによっては張替費用から住んでくれた年数を考慮してくれる大家さんもいるかもしれません。

あと、入居したときに前入居者のタバコによる変色やにおいなど痕跡があれば、必ずすぐに管理会社(大家さん)に伝えておきましょう。解約時のトラブルのもとになりますので、張替してもらえないときは必ず写真をとっておきましょう。

年々喫煙者の数は減っていると言われていますが、個人的には、数少ない喫煙者のために「室内にタバコ対策の設備を備え付けて解約時にも請求しない喫煙者専用マンション」なんてものがあってもいいのかな、と思っています。

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生山 亨

あなぶきハウジングサービス :生山 亨(いくやま こう)
分譲マンションの管理担当(フロント)を経て賃貸仲介・賃貸管理・売買仲介・総務業務を経験。長年やってきた賃貸業務、中でも特に空室の改善、対策は得意分野です。現在は、あなぶきスペースシェアにおいて宿泊事業・マンスリー事業を行っています。

保有資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・管理業務主任者
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