皆様、こんにちは。
株式会社ヨコイ 立駐事業本部 工務部 工務課の熊野です。
機械式駐車装置の保守・修繕を主に行っております。
このブログを通じて機械式駐車装置に関する作業員ならではの内容をお伝えし、
皆様にほんの少しでもお役に立てれば良いなと思っております。
初回となった前々回は機械式駐車装置においての車両事故防止についてご紹介させて頂きました。
車両事故を防止する為には
・ドアミラー(サイドミラー)はたたむ、装置動作中はドアロック・トランクの開閉操作をしない。
・全高オーバー車両を入庫しないように注意する。(代車等)
・タイヤ止めを乗り越えないようにする。
という内容でした。
第2回目となる前回は
機械式駐車装置を使用する際の注意点についてご紹介させて頂きました。
・強風・積雪時の使用は注意!
・装置動作中は操作盤から離れてはいけない!
・装置周辺のゴミを放置しないで!
・入出庫の際はゆっくりと丁寧に!
・操作キーはコピーキーではなく正規品を使用する!
という内容でした。
知っておいて欲しい大事なことなので、またもや1回目と2回目の内容を、復習の意味合いでご紹介しました!
ここでのご紹介はほんのさわり程度ですので、詳細につきましては、私、熊野の過去の投稿をご確認頂けると幸いです!
・第1回目投稿内容 機械式駐車場の車両事故について | もっとわくわくマンションライフ|マンションライフのお役立ち情報
・第2回目投稿内容 機械式駐車場使用時の注意点について | もっとわくわくマンションライフ|マンションライフのお役立ち情報
第3回目となる今回は、私個人の記憶に残っているインパクトの強い緊急対応をいくつかご紹介させて頂きます。
装置内から猫の声が・・・!?
地下に車を格納するタイプの装置を納入している物件の管理人様から「装置の地下から猫の鳴き声がする」。との連絡を頂きました。現場に到着し、耳を澄ますと、確かに地下から猫様のお声が!大至急救出しなければ!!と、地下に降りるのですが、大体の場合、捜索は難航します。それは、収容台数によって変わりますが、装置の地下部分は思ったより広く、猫が隠れる場所も梁の上や入庫車両の下だったりと多数あります。さらに、人間が迫ってきている事もあり、警戒して鳴き声を出す事が少なくなってしまいます。
人間VS猫様の大捕物は数時間に及ぶ場合もあります。
ほとんどの場合は装置内で悪戦苦闘の上、捕獲して外に出してあげるのですが、なかには入庫車両のエンジンルームに逃げ込んでしまい、まったく出てこないシャイな猫様もいらっしゃいます。その場合には、そのパレットを1Fに着床させて、利用者様にお願いし、ボンネットを開けてもらって、ご自分で外の世界へお散歩に行ってもらった。という事もありました。
大雨で地下ピットが・・・!?
地下に格納するタイプの装置にて、地下ピットから膝上くらいまで浸水した状態の装置に遭遇した事があります。装置は排水ポンプ等のおかげでピットに水が溜まる事は基本的にはありません。ですが、極稀に、ポンプの故障がおきていたり、排水部分が目詰まりしたり等で排水スピードよりも流入スピードピットが浸水する事もあります。普段水のない状態の装置しか見ていなかった為、浸水した状況があまりに衝撃的だったのを覚えております。
ちなみに、排水ポンプは、他社にて設置し、点検も設置業者で行っている為、我々ヨコイの機械式駐車装置のメンテナンス員は基本的には触りません。故障・不具合等がわかった場合は報告を上げる程度としております。
極寒のなか・・・!?
屋外に設置している機械式駐車装置は、寒さの影響を受けることがあります。
その装置は周りに風を隔てる建物などもなく、冬の寒さがまともに装置及び作業員を襲う立地条件の所にありました。不幸にも、冷え込みが厳しい日の夜に、装置が動かないと利用者様からの通報がありました。装置で使用しているチェーンが凍ってしまって動きが悪くなった事が原因でした。復旧させる為には凍ったチェーンの動きを良くしないといけないので、ガストーチを使用して軽く炙りながら清掃・注油をする必要がありました。冷え込みに加えて強風。さらに、手に持つチェーンも鉄なのでかなり冷たい。悪戦苦闘は深夜にまで及ぶという事がありました。
余談ではありますが、この作業が終わり、冷えきった身体を温めようと食べたコンビニのカップ麺の味は格別だった事まで覚えております。何度も食べた事のあるカップ麺なのに、食べる時の状況でここまで味が変わるものなのかと実感しました。
おわりに
皆様、いかがでしたでしょうか。
計3回に渡って機械式立体駐車装置について、注意点等々ご紹介させて頂きました。
ほんの少しでもお役に立てていれば幸いです。
さて、次回の株式会社ヨコイ立駐事業本部のブログにつきましては、私熊野は一旦お休みとさせて頂きます。そして、私の交代要員には、我が社が誇る期待の超新星の登場となります。皆様、次回をご期待ください!

熊野佑矢
立駐事業本部 工務部 技術課
熊野佑矢
2008年入社 自社製機械式立体駐車場の現場作業員だからこそ知るような事を配信できればいいなと思います。

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