こんにちは。
あなぶきハウジングサービスの篠原です。
先日、あるマンションの役員様との話の中で『長期修繕計画』とはどのようなもので、マンションにとってどのように役立ち、そもそも必要なものなのでしょうかとのご質問がありました。
修繕積立金の額の設定にも関係するとても重要な内容でありますが、意外と知らない方は多いのではないかとの感想を持ちました。
ということで、今回はこの『長期修繕計画』にスポットを当てて、できる限りわかりやすく解説していこうと思います!
作成の目的は?
ズバリ、この二つです。
① マンションを維持するための修繕工事や改修工事を適時適切に円滑に実施すること。
② その工事に要する費用を充当するための修繕積立金の額の設定をすること。
最大の効果は?
ズバリ、この三つです。
① 将来に見込まれる修繕・改修工事の内容、おおよその時期、概算の費用等が明確になる。
② 計画修繕工事の実施のために積み立てる修繕積立金の額の根拠が明確になる。
③ 修繕・改修工事に関する長期計画について、あらかじめ合意しておくことで、工事の円滑な実施が図れる。
基本的な構成は?
長期修繕計画の基本構成
① マンションの建物・設備の概要
② 調査・診断の概要
③ 長期修繕計画の作成、修繕積立金の額の設定の考え方
④ 長期修繕計画の内容(計画期間の設定、推定修繕工事項目の設定、修繕周期の設定、推定修繕工事費の算定、収支計画の検討)
⑤ 修繕積立金の額の設定
計画期間は?
新築マンション⇒30年以上
既存マンション(見直した時点から)⇒25年以上
工事項目と修繕周期は?
(出典:国土交通省 長期修繕計画作成ガイドライン)
推定修繕工事費とはどんなもの?
注意点ですが・・・
長期修繕計画は工事の内容、おおよその時期、概算の費用を定めるものであり、工事項目の数量を詳細に算出して積算するものではありません。
したがいまして、長期修繕計画用に算出した概算の数量に、調査データや実績等を基にした単価を乗じて算定した概算の工事費となりますので、見積費用ではありませんのでご注意ください。
見直しのタイミングは?
5年程度ごとに調査、診断を行いまして、その結果に基づいて見直しを行います。
(出典:国土交通省 長期修繕計画作成ガイドライン)
修繕積立金の額の設定は?
一般的に、マンションの分譲時では分譲事業者が長期修繕計画と修繕積立金の額を購入者へ提示しているが、修繕積立金の当初月額については著しく低く設定される例も見られ、必要な修繕積立金が十分に積み立てられず、修繕工事費が不足する事例も生じています。
このため、平成23年4月に国土交通省において『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』が公示されました。
次に専有面積当たりの修繕積立金の平均額を示す表を記しますので、ご自身の部屋の床面積から算出して実際の修繕積立金の額と比較してみてください。
(出典:国土交通省 マンションの修繕積立金に関するガイドライン)
最後に
正式に管理組合にて承認された長期修繕計画は、今後の計画修繕工事の実施や修繕積立金の額の算出根拠となる重要な資料となります。管理規約同様に、希望者が居ればいつでも閲覧できるよう管理員室等に大切に保管して対応されることをお勧めします。
※これまでの他の関連したブログもご参照ください。
https://anabuki-m.jp/information/25593/
篠原準
埼玉県出身。2004年入社。
入社以来、一貫して分譲マンションの管理部門に従事しています。これまでマンション管理という仕事を通じてお客さまのお役に立ちたい、お客さまからの信頼を高めたいという思いで務めて参りました。今回はブログを通じて読者の皆様へ価値と感動をお届けしていきたいと思います。どうぞ宜しくお願いします!
保有資格:管理業務主任者、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士
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