こんにちは。
あなぶきハウジングサービスの中島です。
今回は「大家さん必見!お部屋探しのお客さんが少ない時期にこそ考えるべき、入居率アップ大作戦」と題しまして、入居率アップの改善策をご紹介して参ります。
読んでくださった方に少しでもお役にたてればとの思いで記事を書いてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
春先の空室には要注意!?
お持ちの物件の立地や間取りにもよるかと思いますが、一般的には、会社の人事異動(転勤にともなう転居)や入学・就職が重なる春シーズンがお部屋探しをするお客さんの多い時期かと思います。
ですので、GW明け~梅雨頃に空室が多くなってしまうと、
「次にお客さんが増える時期まで、まだ半年以上ある!どうしよう!」と心配になってしまいます。
まずもってお部屋探しをするお客さんの数が少ない時期に、その少ないお客さんを他のライバル物件と競合する訳ですから、少しでもライバル物件との差別化を図りたいものですよね。
そこで今回は、この時期にこそ考えるべき、「すぐにでも始められる」他の物件との差別化を図るための改善策について考えてみましょう!
ターゲットとなるお客さん像を具体的にイメージする
まずは、お持ちの物件の立地・間取り・構造・意匠などから、どのような方が「住みたい」と思う物件なのか、どのような方に住んでほしいのか、を考えてみましょう。
このようにお客さんの像をイメージすることで、「どのような物件にすれば喜んで借りてくれるか?」という具体的なイメージが湧いてくるとおもいます。
具体的なイメージが湧いてくれば、ご自身の物件をそのイメージに近づけるように、着手するポイントが見えてくるのではないでしょうか。
私が過去に拝見した実例を踏まえまして、改善策をご紹介してまいります。
ハード面の改善策
入居者募集におけるハード面(有形要素)の改善策といえば、外観・共用部・屋内といった「建物に対しての付加価値」の提供ではないでしょうか。
単純に設備機器の新品取替や追加設置でも価値の向上になると思いますが、できれば他のライバル物件があまり取り入れていないサービスを付加できるとより効果的です。
私(大家)がバイク好きなので、バイク専用置場を敷地内に新たに設けました
賃貸物件では、自転車置き場はあっても、バイク専用の置き場を設けているケースは少ないです。
スクーター程度の大きさであれば、「自転車置き場に置いても良いですよ」となることもありますが、中型以上のサイズになると他の自転車の駐輪にも迷惑をかけかねませんのでなかなか駐車する場所に困るものです。
そんな実情に着目したこの大家さんは、バイク専用の置き場を敷地内に新設したのです。
私ども不動産業者から見ても、「お部屋探しのお客さんが10人いた時に半数以上の方がバイク置き場を希望している」とはなかなか思いませんが、「お部屋探しのお客さんが10人いたならば、かならず一人や二人、ある一定数のバイク駐車ニーズは存在する」と感じています。
実際にこのバイク置き場を利用されている入居者さんからは、「なかなか大型バイクを置ける物件が見つからなかったので、この物件の大家さんに感謝しています」と好評いただいているそうで、とても良いアイディアだなと感じたのを覚えています。
ソフト面の改善策
入居者募集におけるソフト面(無形要素)の改善策といえば、賃料・契約金・募集要項の変更といった「募集条件の変更」ではないでしょうか。
単純なプライスダウンでも差別化にはなると思いますが、これまでに取り込めていなかった新しい層のお客さんに検討してもらえるようにすることが効果的です。
ペット飼育ニーズに着目して、ペット飼い主に喜ばれるマンションを目指した
以前は、入居率が低迷している物件だったそうのですが、ペット関連の専門学校が近くにあるため、毎年一定数のペット飼育ニーズの反響があったことに着目したこの大家さん。
その当時の入居状況は、ペットを飼っている部屋もあれば、ペットを飼っていない部屋もあり、ターゲットとするお客さん像も定まっていなかったため、
「いっそのこと、ペット飼育ニーズのお客さんに特化して、ペット飼い主に喜ばれるマンションに変えていこう!」
と舵を切り、共用部に足洗い場やドッグランなどの設備・スペースを新設したらしいのです。
結果的には、ペット飼育の反響ばかりが増えた訳ではなかったようですが、近所の不動産業者の間でこの物件が有名になり、お客さんの見学数が増えたことで入居率が大幅に改善したらしいのです。
当初の狙いとは違う要素で結果が出ることもあるんだと勉強になったことを覚えています。
(注意)長期間「ペット飼育NG」の条件で入居者募集している物件の場合、いきなり大家さんが一方的に「これからは、ペット飼育OKで入居者さんを募ります!」と条件変更してしまうと、すでに入居されているお部屋から、「ウチはペットアレルギーの親族がいるから、ペット飼育されたら困ります!話が違いますよ!」といった具合に、苦情トラブルに発展してしまう場合も考えられますので、管理会社や既存の入居者さんとも相談したうえで検討なさってください。
まとめ
入居率アップのための改善策について、いかがでしたでしょうか?
「駅前の一等地に立地している」「同じエリアにはあまりマンションが新築されないので、うちの物件はこのエリアでは新しい方だ」といった具合に、何も心配しなくてもライバル物件と差別化できている場合は良いのですが、そうでない場合の方が多いかとおもいます。
そして、各物件の特徴を活かしながら、創意工夫によって魅力的な物件に商品化していくことが大家業の面白さ・やりがいではないでしょうか。
ぜひ、ご参考になさってみてください。
中島英喬
中島 英喬 (なかじま ひでたか)
高知県出身 2007年入社
オーナー様からの依頼をいただき、賃貸マンションの入居者様募集や建物管理の業務を担当しています。
入社して10年超が経過しますが、いまだに初めての業務に携わることも多く、勉強勉強の毎日です。
読んでいただいた方に、少しでもお役にたてる文章を心がけていきますので、よろしくお願いいたします。
保有資格: 管理業務主任者、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士
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