こんにちは!あなぶきハウジングサービスの松岡です。
マンションでは、自動的に「管理組合」という組織が出来ます。
そして、管理組合の一員は区分所有者(マンションを買った人)ですが、管理組合の中には「理事会」という組織があります。
「理事会役員の輪番がまわってきました」
「理事役員就任をお願いします」
といった連絡があったり依頼があったりした方もいるのではないでしょうか?
しかし、「うちは仕事で忙しいので、、、」「理事会に出席できないのでご迷惑おかけするので、、、」といった形で理事役員の就任をお断りされてしまうこともあります。
特に、分譲マンションの購入が初めての方やマンションに初めて入居する方は馴染みの無いことですよね。
具体的にどんなことをするのか・どんなことをしないといけないのかということが分からなくて不安と感じている方も多いかもしれません。
今回は理事会役員になる前に知りたい!なったときに知りたい!内容をご紹介します!
理事会とは
理事会とは、マンションのいろいろな内容(修繕やルールなど)を決めていくにあたり中心となる組織です。
エントランスや集会室などで居住者が数名集まって会議している光景を見かけた方もいるのではないでしょうか?
「理事会」では、現在のマンションの問題点や居住者からの要望について共有を行っていきます。
その後、理事会の範疇で進められること(例えば、小修繕など)はその会議で決定し進めて行くこととなります。
理事会の範疇を超えること(例えば、大型修繕・管理規約の変更など)は総会へ上程する為の案を検討していきます。
マンション管理の主体は管理組合ですので理事会にて検討事項をさばいていくこととなります。
専門的な知識が無くて不安、、、という方もいらっしゃると思いますが、修繕見積や資料の作成などは管理会社にてご協力させていただきますし、居住者で詳しい方がいる場合はご協力をお願いすることもあります。
尚、自主管理で運営しているマンション管理組合では見積取得から発注、ルール案の検討まで全てを区分所有者自身で行っているマンションもあります!
理事役員の役職と仕事
理事長
マンションのリーダー的な立場となります。
管理規約で定められている内容を実際に行っていくとなると「しんどそう、、、」と感じる方も多いと思いますが、管理会社でもサポートさせていただきます。
マンションの窓口となり、居住者からのご意見やご要望を共有させていただきます。
また、緊急時の対応(災害や事故の発生時など)もご相談させていただきます。
併せて、マンションの収支・出納関係の確認も行います。
副理事長
理事長のサポート役となり、理事長に事故や入院、海外転勤などの万が一の出来事があった際は理事長の代わりとなります。
会計担当理事
主に、支払い内容の確認などを行います。
また、理事会にもご出席いただきます。
会計担当理事を設置していないマンションもあります。
理事
理事会にご出席いただき、協議事項についてご検討いただきます。
会計担当理事としてご対応いただいたり、町内会などの地域活動担当としているマンションもあります。
監事
管理組合の1年間の収支状況をご確認いただき、監査していただきます。
その後、通常総会にて監査報告をしていただきます。
また、理事会にも特段意見が無くてもご出席いただくこととなります。
主な役職は上記の通りですが、マンションの戸数や区分所有者数によっては、
・防災担当(防火管理者就任や消防設備点検実施の指揮など)
・植栽担当(マンション内の植栽管理に関する業務)
・駐車場担当(駐車場や駐輪場の管理に関する業務)
など様々な役職を設置しているマンションもあります。
また、戸数の多いマンションほど理事役員の人数は多く、戸数が少ないほど少ない傾向にあります。
戸数が多いマンションでは人数も多い為、合意形成に時間がかかることもありますが、その分理事会ではいろいろな知識・意見・アイデアを共有することが出来ます。
戸数が少ないマンションでは役員就任までの期間が短かったり、独裁政権・万年理事長といったこともありますが、比較的合意形成がしやすく和気あいあいと理事会を開催するマンションが多いです。
管理会社は管理委託契約書に則って理事会運営の補助をしております。
自分が理事役員になるのはいつ?
理事役員は基本的にマンションの居住している区分所有者が就任することが多いです。
その際に特に多いのが「輪番表に基づいて回ってくる場合」と「理事会や管理会社から直接依頼がある場合」です。
輪番表に基づいて回ってくる場合
マンションによっては輪番表を作成しているところもあります。
この輪番表では、お部屋の上階から順番に・下階から順番になど理事役員就任の順番が決まっており、比較的区分所有者へ均等に回ってきます。
また、住戸の多いマンションでは部屋ごとにグループ分けをしており、そのグループの中で理事役員就任の順番が決まっている場合もあります。
メリットとしては、比較的公平に順番が回ってくるため、各戸において就任時期が読めること・理事役員就任の募集や依頼の声かけを省きやすいことなどがあります。また、理事役員の独占的な就任が比較的無くなる為、独裁政権のようなことがほとんどないです。
デメリットとしては、順番の中で区分所有者の入れ替わりがあった際などはマンションに住んで間もない場合も理事役員の就任が回ってきやすいこと・急な繰り上げで理事役員就任がまわってくることなどがあります。
理事会や管理会社から直接依頼がある場合
輪番表が無いマンションで多い方法です。
過去の理事役員就任履歴を確認しながら区分所有者の方へ直接依頼することとなります。
また、理事会の推薦で就任依頼をすることもあります。
メリットとしては、理事役員就任に前向きな方や立候補したい方が就任しやすいことなどがあります。
デメリットとしては、理事のなり手不足が深刻化する場合があり、万年理事長化となってしまったり、管理組合運営が滞ってしまったりする場合もあります。
賃貸として入居している方は理事役員にはなれませんが、その部屋の区分所有者の方はマンション管理組合の一員ですので理事役員が回ってくることもあります!
理事役員の就任が難しいとき
理事役員の就任がどうしても難しいときもあると思います。
その際に理事会も管理会社も助かる方法が、
「理事長へ報告後、(場合によっては理事会に出席し、)理由等を申し入れる」です。
また、理事役員就任を辞退する場合は役員免除金を導入している管理組合もあります。
理事役員の就任はいつもの生活に加えて理事会の業務もあるわけですからそれなりに負担もあります。
但し!役員就任依頼や連絡を無視することだけは絶対にやめてください!
理事会としても管理会社としても集会の運営が滞ってしまうため、かえってマンション全体に影響してしまいます、、、
マンションに住む以上はできる・できないの意思表示だけは必ずお願いいたします!
理事役員についてご理解いただけましたでしょうか?
特に、築年数が高いマンションでは居住者の高齢化から「理事のなり手不足」が深刻化してきております。
管理会社として就任依頼のお手伝いをさせていただくこともありますがお断りされやすいのが現状です。
管理会社としても理事会運営のサポートをさせていただきますので就任依頼があった際はご協力をよろしくお願いいたします!!
松岡佳澄
松岡 佳澄(まつおか かすみ)
2019年入社。
マンションとは無縁の瀬戸内海にある島出身です。
そんな田舎っ子が都会で分譲マンションの管理部門にて勤務しております!
フロント担当として管理組合様の運営サポート・お手伝いが主な業務です。
皆様のお力になれるよう努めて参ります。
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