足場を設置する重要性や流れ、役所への申請など・・・

はじめに

まず、大規模修繕工事は建物の老朽化を防ぎ、安全で快適な生活環境を維持するために欠かせない工事です。特にマンションなどの大きな建物では、工事を効率的かつ安全に行うために足場の設置が重要な役割を果たします。足場工事は単に作業のための「足元」を整えるだけでなく、作業員や周囲の人々の安全を確保し、工事の品質を保つためにも欠かせない仮設です。この記事では、大規模修繕工事における足場工事の重要性、設置の流れ、安全性の確保、また最近の技術動向について詳しく解説します。

1. 大規模修繕工事とは？

大規模修繕工事とは、建物の構造や外装などに対する大規模な修繕工事のことです。

一般的には築年数が経過した建物が対象となり、外壁の塗装、タイル工事や防水工事、屋上の補修などが行われます。マンションなどの集合住宅では、特に定期的な修繕が求められ、建物の寿命を延ばし資産価値を維持するために必要不可欠な工事です。

大規模修繕工事は、建物の価値を保つために欠かせないものであり、その工事で実施する様々な作業の中で「足場」の設置が大きな役割を果たします。足場は高所での作業を安全に行うための基盤であり、工事の円滑に進めるための仮設になります。

2. 足場工事の重要性

足場は、大規模修繕工事の作業を安全に、効率的に行うためのものです。特にマンションの外壁やバルコニー、屋上の修繕作業では、足場が不可欠です。足場が適切に設置されていない場合、作業員の安全が確保されず、工事が遅延するリスクや事故の原因となります。

2.1 安全性の確保

足場工事は、入居者様や作業員の安全を守るために非常に重要です。足場がしっかりと組まれていないと、高所で作業する際に資材の落下や作業員の転落、事故のリスクが高まります。足場は作業員が安全に移動できるだけでなく、必要な作業道具や資材を効率的に運ぶための道具としても機能します。

2.2 工事の効率化

足場がしっかりと組まれていれば、作業員は高所での作業をスムーズに行え、作業の効率が向上します。また、足場は工事に必要な工具や資材の運搬のため機能し、作業の進行を迅速にします。

2.3 法的規制の遵守

工事着工前に足場設置に伴う「機械等設置届」を労働基準監督署を提出する義務があります。その規定には足場工事に関する厳格なものがあり、作業現場における安全基準を遵守することが求められます。例えば、労働安全衛生法や建設業法においては、足場の設置に関する詳細な規定があり、安全性の確保が義務付けられています。このため、適切に設置された足場は、法的な遵守を果たすためにも重要です。

3. 足場設置の流れ

大規模修繕工事における足場の設置は、以下のような流れで進行します。

3.1 設置計画の立案

最初に、工事に必要な足場の種類や構造について、足場業者と協力して計画を立てます。建物の高さや形状、工事内容に応じて最適な足場を選定します。設置計画には、安全性を確保するための基準や、周囲への影響を最小限にするための対策も含まれます。この計画を基に労働基準監督署へ届け出を設置30日前までに申請します。

3.2 足場の組み立て

足場の設置作業が開始されると、組み立て作業が行われます。申請した図面を基に足場の部材を順番に組み合わせ、最終的に建物の外側にしっかりと固定します。マンション等高層な建物の場合、足場部材を上昇させるためにウィンチ等を使用します。

3.3 安全確認

弊社では足場の組み立てが終わった後、作業員が安全に作業できるかを確認するための「足場組立検査」を行います。足場の強度や安定性、各部材の結合状態などがチェックされ、問題があればすぐに是正します。

3.4 足場の維持管理

こちらも弊社では足場は工事日は毎日巡回により点検します。作業中に足場が崩れたり、部材が緩んだりすることがないようするためです。

3.5 解体作業

工事が完了すると、足場は解体されます。解体作業も安全かつ計画的に行わなければならないので、入居者様や作業員の安全が最優先されます。

最後に

街中で車を走らせているとよく目にする「足場」ですが、これを設置するにあたり事前の計画や申請、工事中の安全計画など多くのストーリーが組み立てられています。足場だけに。ｽﾐﾏｾﾝｯ

業務上では一番頭を抱える業務の一つですが「足場」なしでは工事が進められないので弊社で最も尽力している工程の一つでもあります。

お住いのマンションや通りかかったマンションで大規模修繕工事が実施されているとき足場が必ず設置されていると思うのでよく見てみてください！

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• プロフィール
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稲田優哉

あなぶき建設工業 岡山支店
稲田優哉（いなだ　ゆうや）
愛媛県出身　2023年入社
愛媛県のインテリア・建築科の専門学校卒業後入社。
入社以来、大規模修繕工事担当として日々取り組んでおります。
普段知ることのない工事のあれこれを発信いたします！

保有資格：二級建築施工管理技士補

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