はじめまして。あなぶき建設工業の朝野です。
九州の福岡で大規模修繕工事の工事監理を行っています。
入社するときに、修繕工事のイメージが湧かず、どんな工事をしているんだろう。と感じていました。
ですので、もうすぐ大規模修繕工事が始まっちゃうけど、何を準備したらいいのかわからない!
大規模修繕工事って何のためにするの?大規模修繕工事までにする準備は?工事期間は?
などなど、入社して1年目の目線で大規模修繕工事について記事にしていきたいと思います。
今回は、大規模修繕工事の「マーキング」について記事にしたいと思います。
いきなりですが、皆さんは大規模修繕工事のマーキングって知っていますか?
マンションの修繕工事をご経験されたことがある方はわかる方もいるかも知れません。
私は、今の会社に入って初めて知りました。
「マーキング」とは、建物の打診調査をして建物がどのような劣化が起きているのかを
見えるように色テープを貼ったり、ペンで印をつけたりすることです。
工事が始まるとペンやテープ、スプレーなんかで落書きのように見える「アレ」です。
そんな、落書きのような「アレ(マーキング)」について解説していきます。
マーキングをする意味ってなに?
例えば、今私が担当している物件ではこのような劣化が見られます。
タイル張りの面でタイルにヒビが入っていたり、、、
タイルが下地から浮いていたり、、、
塗装されている面でヒビが入っていたり、、、
塗装が下地から浮いていたり、、、
建物によって劣化の状況が異なり、様々な劣化が起きています。
それらを調査し種類分け行い、適切な施工をするためにマーキングを行います。
マーキング凡例表
まず、工事が始まる前に主な補修項目の凡例表のようなものを作成します。
実際に見たほうがわかりやすいので、ご紹介します。
私が担当している現場では補修は大きく分けて、コンクリート・モルタル補修とタイルの補修の2つに分かれます。
コンクリート・モルタルの補修
コンクリート・モルタルの補修では、クラック補修(ヒビ割れ補修)が3種類と、
モルタル層の浮きの補修、欠損・爆裂の補修があります。
コンクリートひび割れ部分の補修では、ひび割れの幅で補修方法が異なるため、
マーキングの色を変えています。
・0.3mm未満はフィラーと呼ばれる補修材での擦り込み処理 ※緑色の線
・0.3mm以上1.0未満ではエポキシ樹脂の低圧注入処理 ※赤色の線に印入り
・1.0mm以上ではUカットシーリング処理 ※赤色の線
モルタル部分の補修方法は3種類あるので、マーキングの色を変えています。
・モルタルの浮き部分をエポキシ樹脂とアンカーピンと呼ばれる金物で固定する補修 ※黄色の枠線
・欠損箇所を樹脂モルタルで形成し平滑にする補修 ※青色の枠線
・鉄筋の露筋部分や鉄筋周囲の爆裂部分をケレンし防錆処理後、樹脂モルタルで形成する補修 ※赤色の枠線
磁器タイル面の補修
磁器タイル面では、張替え工法とエポキシ樹脂ピンニング工法の2種類があります。
・広範囲でタイルが下地から浮いている箇所のタイル張替え補修 ※黄色のテープ
・ひび割れていたり、欠損している箇所のタイル張替え補修 ※青色のテープ
・小範囲でタイル部分が浮いている箇所で行うエポキシ樹脂注入工法 ※緑色のテープ
これだけでも、かなりの種類分けを行っている事がわかると思います。
それでは、一体なぜこんなに種類を分けてマーキングをしているのか解説していきたいと思います。
マーキングの種類が多い理由
部位や施工場所ごとの特性や状態の違い
マンションの構造や各部位の状態が異なる場合、それに適した工法を選ぶことが重要です。
例えば、外壁の修繕と屋根の修繕では、使用する材料や補修方法が異なることがほとんどですので、種類を分けなければなりません。
予算やコストの配分
各部位の修繕に必要な予算やコストが異なる場合や、予算の制約がある場合には、
工法を分けることで予算を効果的に配分し、より多くの項目で修繕を行うことができます。
耐久性やメンテナンスの容易さ
施工方法や材料によって耐久性やメンテナンスの頻度が異なることがあります。
それぞれの場所で、それぞれの場所に最適な工法を選ぶことで、修繕後の長期的な管理がしやすくなります。
規制や法律の適合性
地域や法律によって、特定の工法が義務付けられている場合があります。
建築基準法や地方自治体の規制などを考慮する必要があります。
さいごに
私が所属するあなぶき建設工業は、マンションの管理会社である「あなぶきハウジンググループ」に所属しており、マンションの修繕工事をメインにしている会社です。あなぶきハウジンググループならではの迅速な対応と、弊社の豊富な経験と高品質なサービスを提供しており、信頼性のある作業を行っています。
マンションの大規模修繕工事を実施する際は、お客様に満足いただける工事を提供するため、ぜひ私が所属するあなぶき建設工業をご検討いただければ幸いです。
朝野監
朝野 監 (あさの あきら)
2021年に新築マンション工事の現場管理業務を経て入社。
現在は主にマンション大規模修繕工事の管理業務をしております。
まだまだわからないことだらけで日々学び、日々成長中です。
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