マンション共用部火災保険の保険料を抑える一つの案(個人賠償包括特約を外す)

後藤隆史

みなさんこんにちは。あなぶきセザールサポートの後藤です。

近年上昇傾向にあるマンション共用部火災保険料についてはマンション管理組合役員の皆様は一つの悩みどころではないでしょうか?
共用部火災保険料を抑える方法としては内容の変更等さまざまあります。
今回は一つの案として最近増えてきているマンション共用部火災保険の特約として付保している個人賠償責任包括特約を付保しない選択について紹介します。

 

目次

  • 損害保険料率の変動
  • 個人賠償責任補償特約とは
  • 外した場合の対応方法
  • まとめ

 

損害保険料率の変動

冒頭に記載したとおり、近年火災保険料や地震保険料は上昇傾向にあります。
直近では2015年10月に損害保険料率算出機構が参考準率の改定を実施し、それに伴い各損害保険会社が保険料や商品の改定を行っております。

さらに地震保険についても2017年1月に改定があり、今後は2019年にも再改定の報道がされております。
改定についてはただ単純に保険料が値上げするだけではなく商品内容の改定もあるため、一概に悪いことばかりではありませんので、よく確認する必要があります。

 直近の地震保険改定についてはこちらをご覧ください。

 

個人賠償責任補償特約とは

マンション共用部火災保険の特約として付保されている個人賠償責任保険包括特約について紹介します。
通常個人賠償責任保険は各人で加入するのが基本でありますが、マンション管理組合が包括(区分所有者全員)で契約をしているものです。

個人賠償責任保険の詳細についてはこちらをご覧ください。

しかし、この個人賠償責任保険についてはマンション共用部火災保険では事故率が高く保険料も高めに設定されている場合があり、全体の保険料を上げている要因の一つです。

最近の傾向としてはこの個人賠償責任保険包括特約を補償から外して個別に個人賠償責任保険を契約するとの総会決議を行っている管理組合様も出てきています。

 

外した場合の対応方法

そんな個人賠償責任保険をマンション共用部火災保険の特約から外してしまった場合にどのように対応すればよいのでしょうか?

ほとんどの区分所有者はマンションを購入する際に火災保険に加入しており、その加入内容の中に個人賠償責任保険補償が付保されているはずです。

しかし、中には火災保険に加入していない方もいるため、理事会としては総会上程する際に加入していない方用に代理店などの紹介先を合わせて記載しておく必要があります。

管理会社が保険代理店を兼ねている場合が多くありますので、部屋タイプ別に保険料算出を依頼しておくとスムーズかもしれません。

 

まとめ

今回は個人賠償責任保険包括特約をマンション共用部火災保険の特約から外す一つの案を紹介しましたが、基本的には包括で付保していれば、漏水の発生時などにもスムーズに対応できる面もあります。管理組合様の収支状況などによっては一つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

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後藤隆史

あなぶきハウジングサービス 後藤隆史(ごとうたかし)
北海道出身。管理組合様用火災保険の提案や管理委託契約書の作成、各種設備点検の発注業務を行っています。
フロント担当者の経験を生かし管理組合様の費用負担軽減ができるような火災保険の更新提案や各種設備点検項目の見直しなどを目指しています。少林寺拳法有段者(小学校2年生からやっていました)。火災保険や点検項目の見直しの際にはぜひとも御用命ください!
保有資格:管理業務主任者・宅地建物取引士
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