皆さんこんにちは。あなぶきハウジングサービス開発事業本部の仙波です。
本日は、管理組合で出来る、防災対策について皆様と確認できればと思います。
阪神淡路大震災から30年が経ち、南海トラフ地震の発生も言われております。
私が管理組合にて準備していたほうが良いと感じた2つの物品のご紹介と当社の取り組みをご紹介します。
■防災の三助
まず災害時における防災の三助について説明いたします。
『自助』、『共助』、『公助』からなる三助について確認していきます。
『自助』
⇒自分(家族)の身は自分(家族)で守る」という考えに基づき、日頃から対策を行うことです。
主な事例
・非常用持ち出し袋の準備
・食料品、飲料水などの準備
・災害時の安否確認方法
・家具、家電などの転倒、落下、移動対策
『共助』
⇒近隣住民や地域で互いに助け合うことです。
阪神・淡路大震災では共助により、助かった事例が数多くあるようです。
主な事例
・近隣との良好なコミュニケーション
・地域行事への参加(子ども会、お祭り、町内会など)
・地域の防災訓練への参加
・自主防災活動への参加
『公助』
⇒市町村や消防、警察などが行う公的援助のことをいいます。
主な事例
・防災マップ作成、提供
・避難所の設置・提供
・救援物資の配付
・復旧作業の実施
管理組合にて行うのは【共助】になりますので、日頃のコミュニティ形成が重要になってきます。
■準備しておくと便利な備蓄品
私が管理組合にて備蓄すると良いと感じる2つの備蓄品は下記2つです。
① 災害用トイレ
昨今の防災対策では、ご自宅で飲料水や食料品をストックされている方も多数おられるかと思います。
意外と見落としがちなのがトイレです。
断水が発生すると、トイレが流せなくなってしまいます。仮に断水が復旧しても、排水管に異常があると逆流してしまったりする危険性があります。
私も、熊本地震の際にトイレに入ると、使用ができない、流せない状態になっており、異臭がする状況だったのを覚えています。
そのために、災害用トイレを管理組合にてストックしておくのが良いかと思います。
マンホールトイレや凝固剤で固めるタイプなど様々ありますので管理組合にてどのタイプをストックするのか協議をしておく必要があるかと思います。
マンホールトイレの場合、マンションでは1階まで降りる必要があり、プライバシーの配慮などがあるため、注意が必要です。
携帯トイレであれば、各戸に配付して使用ができますし、捨てる際に凝固剤で固めますので、衛生面においても安心して使用いただけるかと思います。
特に、地震が発生した際に、ゴミの収集がストップする可能性があります。
収集がストップすると、マンションのゴミ置場、駐車場やデッドスペースに災害ゴミが溢れてしまう可能性があります。
管理組合として、収集が再開されるまでゴミ置場へのゴミの搬出を取りやめるなど対策が必要です。
ご自宅でゴミの保管、感染症の予防策としても有効です。
② ホワイトボード、模造紙、マジックなどの文房具類
管理組合で準備しておくと有効活用できます。
地震が発生後、1階エントランス等にホワイトボードの設置を行います。
マンション設備の復旧状況、近隣での救援物資等の配付状況、マンションに訪ねて来られた方への安否確認掲示板など用途が多岐にわたります。
災害時には、インターネットが使用できない可能性もありますので、重要な役割を担います。
費用も安価で済みますし、組合員の皆様の了承も得られやすいと思いますので、ぜひ検討をしてみてください。
■当社の取り組みについて
当社では、下記のような防災に関する取り組みをしています。
取り組みの一部ですが、参考にしてみて下さい。
① 防災ファイルの配付
当社の管理物件では、各管理組合様に防災ファイルの配付をしています。
マンションの管理室に保管をしており、災害時に利用ができるようにしています。
防災ファイルには、マンションのパンフレットの写し、共用部保険証券、災害時に利用する掲示物などを保管しています。
管理組合様にて使用することも可能ですし、当社の社員が防災ファイルを確認しながら、復旧に当たることも可能です。
② 災害時のバックアップ体制
当社では、災害が発生した際に、各拠点、グループ会社の枠を飛び越え復旧対応を実施しています。
2016年の熊本地震の際には、延べ300名の社員が復旧応援に駆けつけ、現況確認・復旧対応、水の配給などをおこないました。
2018年の西日本豪雨災害の際には、当社の管理エリアにて断水が発生しており、
大型トラックにて飲料水の配付を行いました。
■まとめ
いかがだったでしょうか。
これから、台風が発生する季節でもありますし、南海トラフ地震についても30年内
に発生する可能性が高いと言われています。
今一度、ご自宅での対応の確認、管理組合としての対策など見直す機会にしていただ
ければと思います。
防災対策について、当社では上記のような取り組みに加え、防災セミナーの実施など
様々な取り組みを行っていますので、ぜひご活用いただければと思います。

仙波奨真
仙波 奨真(せんば しょうま)
兵庫県神戸市出身 2016年4月入社。
新卒で入社後、7年分譲管理の業務をしていました。
現在は、管理会社の変更をお手伝いする業務に従事しています。
今までの経験を活かし、私自身が感じた疑問点等をお伝えできればと思います。
【保有資格】 管理業務主任者

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