消防消火設備 マンションの皆さまを災害から守るツヨイ味方

こんにちは!! あなぶきクリーンサービス 高杉です。
寒くなってきましたね~。そろそろ雪も舞い始める頃ですね。「師走」年末もすぐそこ。
新しい年に向けてご家庭でも会社でも慌しくされていらっしゃることと思います。
暖房設備を使う頻度も増えてきましたね。前回ご紹介しましたエアコン・カーペット、
床暖房・ストーブ・ヒーターなどなど。お食事についてもご家庭やお店で鍋を囲んだり
あたたかく過ごす為の工夫をされていると思います。(※こちらのブログもご覧下さい↓)
季節の変わり目におススメ!エアコンクリーニング3つのイイこと
「匠」のマンションクリーニング 共用部のカーペット清掃3つのポイント

1年を通じて「火」「熱」を最も多く活用する時期です。安全・適切な利用により
あたたかく快適な空間で過ごすことができます。
しかし、ちょっとした油断や取り扱い方によって、火災を引き起こしたり、地域によって
大規模火災にまで至る可能性もあります。平成30年12月16日に札幌市豊平区で発生
しました爆発火災は記憶に新しいところです。多数のけが人も出ました。
皆さん、年間どのくらい火災が発生しているか想像つきますか?
参考までに平成29年の火災に関する統計を見てみましょう。総務省の消防白書によりますと、
【出火総件数】    39,373件(前年比6.9%増)
【総件数での出火原因】1位「たばこ」2位「放火」 3位「コンロ」4位「たき火」
【建物火災の出火原因】1位「コンロ」2位「たばこ」3位「放火」 4位「ストーブ」
【件数の多い都道府県】1位「東京」 2位「神奈川」3位「千葉」
12月~3月にかけての寒い時期に発生割合が高いようです。大都市を抱える人口の多い
都道府県で高い割合を示しているそうです。(引用:総務省 消防白書)

万一火災が発生した場合、「初期対応」が重要です。すばやい初期対応ができるか
どうかで被害の規模が大幅に変わります。特にマンションのように多くの方が住まわれる
共同住宅や商業施設などのように不特定多数の方が出入りする場所(特定防火対象物
といいます)においては、火災の発生を早く知らせ、消火、避難することで、多くの
命が救われ、建物周辺への延焼を防ぐことができます。
今回は、マンションに住まわれている皆さんを守る消防設備のお話をピックアップ!!

消防消火の役割分担

皆さんのマンションはいろいろな役割を持った方々や設備、法律で火災から守られています。

消防法

「火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から
保護する
とともに火災又は地震等の災害による被害を軽減するほか、災害等に
よる傷病者の
搬送を適切に行いもって安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に
資することを
目的とする。」(消防法第1条抜粋)
難しい言葉が並んでいますが、皆さんを火災から守る為の消防設備の設置基準、防火の
建築基準、防災計画の策定などが定められているバイブルです。法律が皆さんを守ります。
(※こちらも参照⇒)マンション役員必見!消防訓練のときに役立つ消防法等のポイント

消防士

皆さんご存知、「火災の鎮火」と「人命救助」で皆さんを守ります。火災や災害
発生時、高度に訓練された消防隊員や救助隊員が消防車や消火器具、特殊車両や機材を
駆使し、消火活動・救助活動を行います。
また、マンションや建物において、消火設備が正しく設置されているか?避難経路の
確保はできているか?などの監督・指導も行います。さらに防災計画作成や避難訓練
のサポートも行っています。

消防設備士

消防設備の整備・設置・工事を行います。万一火災や災害が発生した場合、
消防設備によりいち早く災害発生を知らせ、初期対応を行い、避難する為の消防設備が
正常に機能するよう整備することでみなさんを守ります。
建物の用途、規模、収容人員に応じ、自動火災報知機、スプリンクラー設備、消火器、
避難器具の設置が義務づけられています。整備や工事を行うには、消防設備士の資格
(国家資格)が必要です。消防設備点検資格者も消防設備の整備や工事を行います。
6ヶ月に1回の「機器点検」1年に1回の「総合点検」によって、マンションの
消防設備の整備を行います。(※こちらもクリック!!↓)
【マンション居住者様向け】消防設備点検って何するの?

防火管理者

「防火管理」の責任者です。「自主防火管理」の役割を担います。
防火管理とは、「火災の発生を未然に防止し、万一火災が発生した場合でも被害を
最小限に
とどめる為の必要な方策を立て実践する」ことです。
消防計画や防火に関する維持管理を行うことで、マンションのみなさんを守ります。
建物の規模、収容人員により「甲種防火管理者」「乙種防火管理者」に分けられます。
【業務の内容】
消防計画作成,消防訓練実施,消防設備点検,火気使用監督,消防設備点検結果報告
避難・防火上必要な構造と設備の維持管理(共用部に障害物がないか?ゴミ置場が
乱雑で放火の
危険性はないか?など)

消防設備ってどんなもの?

消防設備には、初期消火の段階から鎮火の段階に至るまで役割に応じて多くの機器が
あります。万一火災が発生した場合に、みなさんが身を守るべき行動は「知らせる」
「消す(初期消火)」「逃げる」の3つです。それぞれの行動において必要な
設備をご紹介しましょう。

「知らせる」設備(火災報知設備)

いち早く火災を発見し、まわりに知らせることが最も重要です。
【 感知器 】
火災により生じる熱や煙を自動的に感知し、火災信号を送る装置です。
ガス漏れを検知し、ガス漏れ信号を送る装置もあります。
【 発信機 】
火災を発見した人が手動で火災信号を発信できるようにした装置です。
共用廊下やエントランス、学校や商業施設などでよく目にする赤い非常ボタンのついた装置です。
【自動火災報知設備】
感知器・発信機からの火災信号を受信する装置です。マンションの管理室などに
設置されています。ブザーやランプで火災の発生をみなさんに知らせ、避難を
促す装置です。火災の発生区域(警戒区域)を表示し、火災発生場所を知らせます。
ブザーについては一斉鳴動(全区域を鳴らす)が原則ですが、建物の規模によっては、
区分鳴動(発生区域を鳴らし、自動的に全区域へと鳴らしていく)もあります。全館
一斉鳴動により、階段や非常口に避難者が殺到し、パニックになるのを防ぐためです。

「消す」設備(消火器)

消火設備には様々な種類があります。代表的な消火設備をご紹介いたします。
【 消火器 】

みなさんご存知の「消火器」です。火災初期段階で消火する為の設備です。
消火器には火災の種別「普通火災」「油火災」「電気火災」に応じたものがあります。
よく目にされるのが、上記すべての火災に対応した粉末消火器です。
【屋内消火栓設備】
少し大きめの消火栓ボックスに収納されたホースにより初期消火をする設備です。
起動ボタンを押すと、消火ポンプが起動し、収納されているホースで消火を行います。
【スプリンクラー設備】
天井に配管を敷設し、スプリンクラーヘッドから火災発生時に自動的に散水し消火する設備です。

「逃げる」設備(避難器具)

火災の際に、煙や炎で避難の為に設けられている階段等の避難施設が利用できない場合や
建物の内部の状況により避難困難な場合に、安全で確実な避難を補助する器具です。
【避難はしご】
みなさんがよく目にされるベランダやバルコニーの床にある「避難ハッチ」もその一つです。
ハッチの中に避難はしごが格納されており、下階へ避難できるようになっています。
【緩降機 かんこうき】
使用者がご自身の自重により自動的に降下することができる避難器具です。
調速器・ロープ・ベルトで構成されています。
【 救助袋 】
建物の上階の窓やバルコニーと地上の間を帆布製の筒状の袋で連絡し、その中を滑り
降りて避難
する器具です。

災害の備えのプロフェッショナル

自主防火管理・避難訓練の推奨

防火や消火のため、それぞれの役割に応じたプロがみなさんを災害から守っています。
火災や災害が発生した場合、初期対応の速さで被害の影響が大きく左右されます。
もちろん災害に至っては自然の力にかなわない場合もありますが、私たち自身が日頃
身を守る為の準備、防災への備えをしておくことは十分可能です。
消火器の使用方法ご存知でしょうか?避難器具の使用方法ご存知でしょうか?
避難経路は?備蓄庫の場所は?中身は?ご存知でしょうか?
災害発生時は時間との勝負です。普段とは異なる状況下になりますので、パニック
状態になる可能性も考えられます。マンションには多くの方々が住まわれています。
みなさんで協力する場面も出てくると思います。
管理組合を通じた避難訓練を利用することで、消火設備や避難設備の使用方法、
避難経路、避難時に必要な物資を知っておくと、いざという時の行動が変わります。
また、マンションの防火管理者を中心に防災計画や、自衛組織(居住者の役割分担)を
整えておくことで、避難や情報伝達の正確さ、スピードも変わってきます。
自主防災と避難訓練をぜひお勧めします。
(こちらもチェック!!⇒)【事例紹介】マンション管理組合で初めての消防訓練 

BCP(事業継続計画)

企業においても災害に対する備えが必要です。BCP。事業継続計画です。
「企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合、
事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは
早期復旧を
可能とするために平常時に行うべき活動や緊急時における
事業継続のための方法、
手段などを取り決めておく計画」
(中小企業庁BCP策定計画指針抜粋)
災害発生時、国レベルでの救助、インフラ復旧が最優先されます。特にインフラに
関わる企業(電気・ガス・水道・医療・通信・建築など)の動き方が重要です。
すでに多くの企業や病院などでBCPの策定が進み整備されております。災害時の
緊急体制への移行手順や各拠点の役割分担の明確化、復旧フェーズにあわせた
タイムチャートの策定、また実際に立てている計画が本当に機能するかどうかの検証も
必要です。企業のわたくしたちの生活への影響力は大きいものがあります。
企業レベルでの災害への備えも必要です。

まとめ

今回は消防にスポットを当て、みなさんを災害から守る為に、どのような役割が存在し、
どのような設備があるのか。また、自主防災の考え方についてご紹介しました。
いざという時の備えは大切です。ぜひ管理組合のみなさま、マンションにお住まいの
みなさまで、防災の備えについてお話しされるのも良いと思います。
普段見えなかったものが見えたり、新しい発見も出てくるかもしれません。
弊社では消防設備の整備点検、設置工事も行っております。
マンション管理に携わる
消防設備のプロが消防設備についてご相談を承っております。
ぜひお声かけ下さい!!

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高杉顕広

あなぶきクリーンサービス 福岡支店 高杉 顕広(たかすぎ あきひろ)
広島県出身。福岡にて清掃管理業務を担当。
これまで電力・通信・医療業界の情報システムの構築、コールセンターの運営、建築設備・住宅設備業界の経営企画業務を経験。
現在、あなぶきグループにて"清掃"という視点から「快適空間の提供」を追求しています。
福岡に住み始めて8年。多彩な経験を活かしながら、"人と地域にやさしさと安心"をお届けしてまいります。

【得意分野】人材育成
【モットー】感謝報恩
【保有資格】第1種衛生管理者,消防設備士,福祉住環境コーディネーター,情報処理技術者,システムアドミニストレーター,建設業経理事務士,中学・高等学校教員免許
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