マンショントラブル|自転車置場不足問題と解決方法

松井 久弥

マンションの自転車ラックは居住者数よりも少ないことが多いので自転車置場が不足してしまい、敷地内に自転車が散乱しているマンションも多いのではないでしょうか。

今回はマンションの自転車置場不足の問題について解決方法をご紹介いたします。

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目次

  • 自転車の所有台数を把握して自転車を整理する
  • 自転車置場を有料化する
  • 自転車置場を増設する
  • 自転車の持ち込み制限をする
  • 自転車ラックの貸出を行う
  • レンタサイクルを導入する
  • まとめ

自転車の所有台数を把握して自転車を整理する

まずは入居者の所有台数調査し、所有台数の把握を行います。

管理組合(理事会)は各お部屋が何台自転車を所有しているか把握されていますか?

自転車置場不足問題に直面しているマンションでは意外にこの所有台数を把握していることが少なく、自転車置場に合計で何台の自転車があるのか分からない状態になっているケースが多くあります。

使用していない不要な自転車が場所をとることによって自転車置場が不足していることもあるので、まずは所有台数の確認をしっかり行いましょう。

次にマンション入居者の自転車であることを証明するために自転車シールを配布し、貼付してもらいます。

シールを配布した後に自転車シールの貼付がない自転車は撤去対象となるので、撤去する旨を警告し、その後一定期間経過後撤去します。

東京都で自転車を撤去する場合は粗大ゴミ扱いとなるので500円(市町村によっても撤去費用は異なります)費用が発生してしまいますが、撤去台数がまとまっていれば無料で撤去してくれる業者もありますので活用してみてくださいね。

不要な自転車を撤去しても自転車置場が不足しているようであれば、下記の方法で解決していきましょう。

 

自転車置場を有料化する

自転車置場を有料化とすると、ほとんど使用していない自転車にも使用料を払うことになるので、使用頻度の少ない方は自転車を処分されることが多いです。

不要な自転車が減るので自転車整理にも繋がります。

 

自転車置場を増設する

マンション敷地にゆとりがある場合には、自転車置場の増設を行います。

まず理事会を中心に増設場所の検討を行い、次に増設出来る自転車ラックの数と費用を確認します。
検討している増設数で不足問題が解決するのであれば、総会で自転車置場の増設を審議します。

総会で増設を審議する際は、将来的にまた自転車置場の不足問題が発生しないよう自転車置場の有料化も併せて協議すると尚良いでしょう。

 

自転車の持ち込み制限をする

マンションの敷地にゆとりがなく自転車置場の増設が困難なマンションの場合、自転車置場の有料化に加え自転車の持ち込み制限を行っているマンションもあります。

自転車の持ち込み制限とは、各住戸で2台の割り当てがあれば持ち込みは2台までとすることです。
その台数以上の自転車を共有部に駐輪することは禁止しています。

3台目以降の自転車を持ち込む場合は共用部の自転車置場ではなく住戸内に保管してもらい、自転車置場の不足問題に取り組んでいる管理組合もあります。

 

自転車ラックの貸し出しを行う

マンションには自転車を所有していない方もいらっしゃいます。

自転車所有台数の調査を実施すれば、所有していない方の確認はすぐに出来ます。

所有していない方に割り振られている自転車ラックの貸し出しをお願いします。
貸し出しをしてくれる場合は運用ルールを理事会を中心に協議し、自転車置場運用細則にルールを追加しましょう。

この運用はあくまでも貸し出し者が使用を開始するまでの期間が前提となるので、暫定的な不足問題の処置として認識しておきましょう。

 

レンタサイクルを導入する

最近ではカーシェアにならって、レンタサイクルサービスを導入しているマンションもあります。

カーシェアリングのように自転車もシェアできるので、マンション内の限られたスペースでもみんなが快適に自転車を使用することができます。

自転車の使用頻度や時間は人によって様々なので、数時間の使用で十分という方もいます。
このような方たちが1台の自転車を有効活用すれば、自転車置場不足問題も軽減されます。

このサービス導入は理事会を中心に自転車使用者の使用頻度等をアンケート調査などでしっかり把握したうえで検討してみてくださいね。

 

まとめ

今回は自転車置場不足問題における解決方法をご紹介しました。

自転車置場の不足は多くのマンションで頭を悩ませている問題ですが、解決方法は居住形態や敷地の大きさによって異なります。

ご自分のマンションにあった改善策を管理組合で話し合い、住みやすい環境を整えましょうね。

 

 

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松井 久弥

あなぶきハウジングサービス:松井 久弥(まつい ひさや)
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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