分譲マンショントラブル|ゴミ出しトラブルの事例と解決方法

松井 久弥

マンションでゴミ出しに関するトラブルを経験されている管理組合は非常に多いのではないでしょうか。

今回はマンションでのゴミ出しトラブルについて、事例と解決方法をご紹介いたします。

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トラブルの発生状況について

マンショントラブル

国土交通省が5年に1度、マンションの管理状況を調査しています。
上のグラフはその調査の中のマンションで発生したトラブルの状況です。居住者間のマナーが平成11年から見ても最もトラブル件数が多くなっています。

今回ご紹介するゴミのトラブルも居住者間のマナーに含まれるのではないでしょうか。

ゴミ出しトラブルが発生する原因とは?

ゴミ出しトラブルが発生する原因として、最近24時間ゴミ出しが行えるマンションが多くなっていることが挙げられます。

いつでもゴミ出しができることによって、臭い・分別・粗大ゴミの不法投棄などが主なトラブルとして発生しています。

臭いトラブル

24時間ゴミ出しが出来るマンションが多くなっていることにより、可燃ゴミ(生ゴミ)の臭いがゴミ置場に充満し、ハエなどが発生しているケースが多くなっています。
また、ゴミ袋が破けて廊下などに生ゴミの汁が垂れてシミになってしまうケースもあります。

【解決方法】

マンション館内の掲示板だけではなく全戸へ書面でゴミの出し方についてお知らせをして、改善を図ることが大切です。

・生ゴミの汁漏れを防ぐためには、水切りをしっかりすること。
・水切りが難しい場合には、ゴミ袋を二重にして出すようにすること。

上記2つのことを徹底することで、多くの管理組合が臭いトラブルを解決することができました。

また管理組合によっては原則当日の朝のゴミ出しを居住者へ呼びかけ、出張などの長期不在の時のみ事前ゴミ出しを認めるなどの対応をすることで改善したケースもあります。

 

分別のトラブル

ゴミを分別していない居住者が多く、清掃局に出したゴミを回収をしてもらえないケースがあります。

このようなマンションではゴミを清掃局が回収する前に管理員が一つ一つ開封して分別する作業が発生するため、管理員業務として行うべき日常清掃に時間が掛けられなくなってしまいます。

そうするとマンション館内をキレイに保つことが難しくなってしまうという問題も発生しています。

【解決方法】

最近のゴミの分別は以前よりも細分化されているので、ゴミ出しの分別ができていない居住者の方も故意ではなく分別方法を誤って認識している可能性があります。

まずは清掃局が発行しているゴミの分別方法資料を理事会で用意し、ゴミの分別に関するお願い文と一緒に配付して再認識してもらうことから始めましょう。

改善が見られない場合には分別されていないゴミを例として写真に残し、居住者に写真とともにお知らせしているマンションもありました。

このほかにも分別のトラブルに厳重に取り組んでいる管理組合では防犯カメラでゴミ出ししている画像を確認し、違反している方へは出したゴミを戻しているところもありました。
これは全く改善が見られない場合の最終手段となりますが、そこまで徹底してしまうと住みにくいマンションになってしまいます。

居住者の方々のモラルの改善を促し、快適なマンション生活を送れる環境を整えていきましょう。

 

粗大ゴミの不法投棄

ほとんどの市町村では粗大ゴミの処分は有料での申込制になっていますが、そのことを知らずに申込みをせず粗大ゴミを出している居住者の方がいます。

誰が出した粗大ゴミなのかが分からずに、結局管理組合が費用を払って処分しているということも少なくありません。

【解決方法】

ゴミの分別と同様に粗大ごみについても清掃局が発行している処分方法資料を理事会で用意し、粗大ゴミの処分に関するお願い文と一緒に粗大ゴミの処分が有料で申込制になっていることを再認識してもらいましょう。

申込されてない粗大ゴミが出されてしまった場合は出した居住者を特定し、正しく処分してもらわなければいけません。

最近のマンションでは防犯カメラをエレベーター内に設置していることが多いので、その映像から居住者を特定し正しく処分してもらいましょう。

 

まとめ

今回はマンションのトラブルの中でも多いゴミ出しついてご紹介しました。

快適なマンション生活を送るためには、居住者の方々一人ひとりの協力が欠かせません。

マンション管理会社とともに快適な環境づくりをしていきましょう。

 

 

関連記事はこちら
「分譲マンションにおけるゴミ問題|ゴミを分別しない住民への対策」

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松井 久弥

あなぶきハウジングサービス:松井 久弥(まつい ひさや)
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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