【保存版】マンションの設備を修理相談するときのメーカー・品番の調べ方を知りたい!

和田典久

こんにちは。あなぶきコールセンターの和田です。
当センターでは月間で約7,000件の様々なお問合せ・ご相談・ご依頼を受け付けています。
その内容は、マンションライフに関わることから、少し離れた内容まで多岐にわたりますが、その中から、皆さんが関心がありそうなこと、知っていそうで意外とご存じ無いこと等々を取りまとめて発信していきたいと思います。どうかお付き合いください。

 

今回のテーマは、『【保存版】マンションの設備を修理相談するときのメーカー・品番の調べ方を知りたい!』です。
皆さんは、お住まいのマンション内の設備機器が故障した際に、まず一番にどこへ相談されますか?
取扱説明書を探してきてご自身でメーカーの修理窓口に問い合わせる方も居られるでしょう。しかし賃貸マンション・アパートの方であれば、自分で勝手に修理手配することができないですし、分譲マンションの方でも、どこへ問い合わせればよいか不安な方は、まずは管理会社へ相談される方が多いようです。

当センターは、分譲・賃貸双方の管理を行うマンション管理会社のお客様センターですが、実は問い合わせ比率の約20~25%は、このような修理手配・修理相談についてなんです。

そして、ご自身で手配するにせよ、管理会社を通すにせよ、メーカーでの修理が必要な故障の場合には、必ずメーカー名と型式品番を尋ねられることになります。
ここで初めて『え?そんなの知らないよ。どこを見たら書いてあるの?』と、逆に質問されるケースは結構多いです。

さあ、皆さんなら、ご自宅の設備機器のメーカー名や型式品番を尋ねられた時に、スムーズに答えられますか?
今回は、いざ修理!となった時に慌てなくても済むように、メーカー名と型式品番の調べ方を予め確認していきたいと思います。

 

1.そもそも、品番の確認は、取扱説明書があれば十分じゃないの?

購入直後の新築時ならまだしも、5年、10年と長期にわたってお住まい頂くうちに、取扱説明書が見当たらなくなるケースは少なくないでしょう。もしも『取扱説明書は大切にファイリングして、いつでも確認できるようにしているよ』という方は、どうかそのまま大切に保管してください。
取扱説明書には、日常使用時の操作説明だけでなく、お手入れの方法や故障時に役立つ情報が掲載されています。そして表紙のページには、メーカー名と共に型式品番が記載されているでしょう。

しかしその場合でも、これからお伝えする調べ方を知っておいて損はないと思いますよ。
例えば、取扱説明書ってこういうことが無いでしょうか?

*表紙に複数の型式品番が列記されていて、どれが自宅にある機器の品番か結局のところよく解らない。
*表紙に機器のブランド名やシリーズ名の記載はあるが、肝心の型式品番が見当たらない。

最近は一冊の取扱説明書に、一種類の型式品番だけが載っているケースの方がむしろ稀かも知れませんね。それなのに、いざメーカーに修理依頼しようとすると、型式品番や、それに続く製造番号まで確認されるケースがあります。
取扱説明書をお持ちの方も、念のために確認方法をおさらいしておきましょう。

 

2.そもそも、修理の時って必ずメーカーと品番が必要なの?

『さっきは、必ずメーカー名と型式品番を尋ねられることになるって言ったじゃないか?』とのご指摘が聞こえてきそうです。
結論から言うと、どんな修理であっても必ずメーカー名や型式品番が必要な訳ではありません。
”メーカーでしか修理できない設備機器や故障内容の場合”には必要になる、と覚えておけば良いでしょう。

例えば『トイレの排水が詰まったので修理したい』というようなケースでは、品番はもちろんメーカー名の情報すら不要です。
トイレに限らず、キッチン、浴室、洗面化粧台などの排水詰まりも同様ですが、設置の機器が故障している訳ではなく、排水管で何かが詰まっているような修繕の場合、当センターでは原則メーカーを手配することはありません。提携の水道設備業者で対応できるし、一般的にメーカーよりも対応がスピーディだからです。

『トイレのタンクから便器内に水が流れ続けて止まらない』という修理相談はよく受付けますが、このケースも当センターでは原則メーカーを手配することはありません。先程のケースと違って設置の機器そのものの故障ですが、トイレの修理部品は異なるメーカーにも適合できる汎用部品が多くあります。またメーカー純正部品を使う場合も、様々な品番のトイレに適合できる部品があるので、メーカーを手配しなくても修理可能な場合が多いからです

同じトイレでも、『温水洗浄便座(いわゆるウォシュレット)』の故障修理はメーカーでなければ対応できません『トイレの床に水が溜まっている、どこかで漏れていると思うが、どこから漏れているか解らない』というケースでは、漏水原因の特定のために、まずは提携の水道設備業者を手配しますが、原因が温水洗浄便座からと判明したら、そこから後の修理はメーカー対応です。

『キッチンのシャワー水栓のホースから水漏れしているようで、流し台下の収納部が濡れている』という相談の場合は、当センターでは必ず「水栓のメーカーはどちらですか?」と確認をします。
メーカーが『タカギ』の製品か否かを確認するためです。
タカギの浄水器一体型水栓の場合は、メーカーのタカギでないと修理が出来ないんです。

 

水回りの事例が続きましたが、ガス給湯器の故障の場合は、当センターではメーカーではなく、ガス会社へ点検修理の手配を行っています。
理由は何点かありますが、第一にガス会社の多くはガス漏れなどの緊急時に備えて、24時間当直スタッフの方が居られるからです。部品交換が必要な修理はできませんが、応急処置を電話でアドバイスしてくれたり、実際に現場を確認してくれたりするので、メーカーの受付時間が終わった夜間や休日でも、最低限の応急対応が可能です。
また、ガス会社はガスの開栓時などに必ず一度はお宅を訪問しているので、設置のガス機器のメーカーや型式品番、何年前に設置して、その後に交換した履歴があるか等の情報を把握していることが多く、その後の手配対応がスムーズというのも理由です。

電気温水器やエコキュートの場合は、ガス給湯器よりも一般に高額なので、買取りではなく『リース契約』を結んでいる方も多いでしょう。リース商品の場合の点検修理は、メーカー手配ではなく必ずリース会社に連絡が必要です。お客様に代わって修理費用を支払うのはリース会社だからです。
買取り品の場合は、メーカーへ点検修理を手配する場合が多いです。電気設備業者でも点検修理ができなくはないのですが、トイレ修理のケースと異なり、業者の手持ちの部品ですぐに修理できるケースは、私の経験上多くはないように思います。
修理部品をメーカーへ取寄せなければならないなら、最初からメーカーへ手配した方が良いでしょう。
それに東芝、日立、三菱の3社は、他の設備機器の修理は受付時間に制限がありますが、温水器に限っては24時間受付の専用ダイヤルが設けられています。

ここでは紙幅の関係で、あらゆる設備機器について、このケースはメーカー手配が必要、このケースは不要と網羅的に解説することはできませんが、当センターでは設備機器の種類、故障内容やご使用の年数等をヒアリングして最適な修理依頼先をご手配させて頂いています。
(例えば、ご使用年数が長い場合には、出張点検料をお支払頂いてメーカーに点検を手配するよりも、お取替えをご検討頂くようにご提案させて頂くなど臨機応変に対応しています)

それでは、前書きが長くなりましたが、次からは本題の『各設備機器ごとのメーカー名と型式品番の代表的な表示位置・確認方法』をご案内します。

 

3.メーカー名と型式品番の表示位置・確認方法

マンション専有部の設備機器で、メーカー手配が必要になる主な商品をピックアップして掲載しています。
メーカーによって多少の差はあっても共通のやり方で確認できる場合は、代表的な会社の表示方法のみを掲載します。予めご了承ください。

3-1 温水洗浄便座(いわゆるウォシュレット)の品番の調べ方

各社共に、便座のフタ裏面、または本体側面(本体後面)に貼ってある品番シールで確認することができます。

3-2 インターホンの品番の調べ方

代表的なメーカーである「アイホン」の場合、製品品番はアルファベットと数字の組み合わせで表示されています。
表示位置は製品表面の「アイホン」または「aiphone」と表記されている周辺に表示されています(一部製品には表示されていません)。
「パナソニック」の場合は、製品表面に記載されている場合もありますが、下記図面のように、商品本体の下面に品番シールが貼ってあることが多いです。この場合は本体の下方から見上げるようにしないと、正面だけを確認しても品番が見えないので注意が必要です。

3-3 システムバスルームの品番の調べ方

各社共に、浴室扉の内側(洗い場側)の扉の右上、または左上に品番シールが貼ってあることが多いです。

3-4 ビルトイン食洗機の品番の調べ方

メーカー、機種や扉の形状により、品番の表示位置が様々なので注意が必要です。操作パネルに品番表示が無い場合は、下記を参照にして探してみましょう。

3-5 エコキュート/電気温水器の品番の調べ方

各社共に、本体(貯湯ユニット)の正面の右下などに型式品番が記載されたシール・銘板が貼ってあることが多いです

 

3-6 レンジフードの品番の調べ方

本体の側面や、右側奥などに品番シールが貼ってあることが多いですが、整流板を外さないと見え難い場所に貼ってある場合もあります。

 

3-7 浴室換気扇/浴室暖房乾燥機の品番の調べ方

各社共に、本体カバーの正面に品番シールが貼ってあることが多いです。

4.まとめ

いかがだったでしょうか?毎日使っているはずなのに『へえ、こんなところに品番シールが貼ってあったのか!』と思われた方は多いと思います。品番シールは長年のご使用で剥がれたり、汚れたりして見え難くなることがあります。今のうちに確認してメモなどを取っておくことをお勧めします。
なお、今回記載した代表的な表示位置に品番シールが見当たらない場合は、最低限メーカー名だけ解かれば、メーカーへ問い合わせたり現場調査して品番を特定していくことになります。

今回のまとめで参考にさせて頂いたメーカー各社のサイトを出典として最後に掲載します。今回紹介できなかった機器の品番確認などにお役立てください。

出典:

・タカラスタンダード 製品品番の調べ方
http://www.takara-standard.co.jp/support/after/stock_number/

・TOTO 品番を調べる
https://jp.toto.com/support/number/index.htm

・パナソニック 品番表示ナビ
http://www2.panasonic.biz/es/sumai/jkn/hnavi/index.html

・LIXIL 品番・製造番号の確認方法
https://www.lixil.co.jp/support/purpose/owner_registration/registration_number/

*脚注:掲載している画像は、上記記載の各社ホームページから引用させて頂きました。

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和田典久

あなぶきハウジングサービス 和田 典久(わだ のりひさ)

香川県高松市生まれ。早稲田大学法学部卒。
学生時代は弁護士を志すも夢破れて帰郷し、2001年に入社。最初の配属は賃貸事業部。
高松で賃貸仲介を4年、広島でPM業務を5年務め、2010年12月よりあなぶきコールセンターで全国からのお客様の声に向き合う。
2021年7月からは事業推進本部 業務推進課で分譲・賃貸・CX・コールセンターとも連携した全社的な業務推進を進めていく。
このブログでは、これまでの現場経験を生かしてお役立ち情報を発信していきたいと思います。
珈琲と旅行をこよなく愛する、最近メタボ気味な48歳。

【保有資格】宅地建物取引士 管理業務主任者 賃貸不動産経営管理士
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