どうしよう!! マンション管理組合の役員になっちゃった!(材料編 鉄部塗装材)

株式会社ツツミワークス神奈川支店の中山竜(なかやまりょう)です。

 

前回外壁塗装工事の使用材料について、ご説明させて頂きました。

 

【材料編外壁塗装材】については、こちらをクリック♪

 

また、前配信者が2021年8月から2022年7月までの1年間にわたり配信を行った『大規模修繕工事準備編から実施編まで』をストーリー仕立てで充実した内容が盛り込まれていますのでまだお読み出ない読者様はぜひ、第一回目のブログ【一体なにからはじめればいいの?】から読んで頂ければと思います。

【 一体なにからはじめればいいの? 】はこちらをクリック♪

今回は、鉄部塗装工事の使用材料について、ご説明させて頂きます。

 

鉄部塗装工事

 

鉄部塗装とは、マンションやアパートの扉や手摺その他、鉄製品全般の塗替えを行う工事となります。また、鉄部塗装には、雨樋などの塩ビ製品なども含まれます。

扉や手摺などは、日々紫外線や、風雨にさらされ、塗装の変色や塗膜の劣化が進行していきます。塗膜が劣化することにより、錆が発生し、錆の浸食が酷くなると、扉や手摺などの本体に穴が開く、また、ボロボロになって破損します。ボロボロになるとマンション居住者などの利用者にとって非常に危険です。

このような、状態を事前に防ぐ為に、定期的な鉄部塗装を行うことが重要になります。

鉄部塗装の塗替え周期は一般的に3年から5年となります。

 

鉄部塗装の材料

鉄部塗装で使用される塗装材料は、外壁塗装で使用される水性系の塗装材料ではなく、多くは相性の良い溶剤系の塗装材料が使用されます。溶剤系の塗装材料は、シンナー(有機溶剤)を使用した塗装材料となります。シンナーを使用している為、臭気が強い塗装材料となります。また、引火しやすい材料となるため、保管する場所にも注意が必要となります。取り扱いや保管に注意しなければならない溶剤系の塗装材料ですが、水性塗装材料と比べて、耐候性、耐久性が高い為、鉄部塗装の主要材料として使用されます。人が住みながらの修繕工事では、内部廊下などの臭いがこもりやすい場所には、水性系の塗装材料は使用される場合もあります。

 

鉄部塗装(錆止材)の種類

錆止材は、油性系、エポキシ樹脂系の2種類に分けられます。油性系は、乾燥時間が長い為、あまり好まれず、(多くの場合は)エポキシ樹脂系の錆止材が使用されます。エポキシ樹脂系の錆止塗料は、エポキシ樹脂に錆止めの顔料を入れたもので、付着性や防食性、耐久性、防錆効果に優れています。エポキシ樹脂は素地の内部に浸透するため脆弱な素地を補強する効果を持っており、塗り替えや新築工事で近年よく使われている錆止塗料になります。

 

鉄部塗装(仕上げ塗料)の種類

鉄部塗装の仕上げ塗料の種類は、外壁塗料と同じく大きく分けて4種類あります。

 

アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、シリコン樹脂塗料、フッ素樹脂系塗料となります。

 

・アクリル樹脂系塗料

光沢が有り、色を鮮やかに見せる効果の有る塗料です。価格は安価ではありますが、紫外線に弱く耐用年数が短くなっています。

 

・ウレタン樹脂系塗料

アクリル樹脂系塗料よりも防水性や耐候性に優れています密着性にも優れています。また、塗料の中でも樹脂が柔らかい特徴を持っているため、伸縮性があり、塗装下地がひび割れを起こしても、塗膜の表面までひび割れしにくいのがメリットです。比較的安価ですが、耐用年数はやや短めで、耐候性はそんなに高くありませ

 

・シリコン樹脂系塗料

耐候性や仕上がりの良さに優れたコストパフォーマンスの高い塗料となります。マンションの大規模修繕工事の外壁塗料の材料として、幅広く使用されている仕上げ材となります。

 

・フッ素樹脂系塗料

耐候性、耐久性、撥水性に非常に優れる塗料となります。デメリットとしては、価格が高い。また、塗装の耐久性が低下していない場合、再塗装した材料との密着性が悪為、塗替えを行う場合は、密着性を高める為、適した下塗り材を選定しなければなりません。

 

 

 

施工手順

 

  • 養生

塗料の飛散がないよう、ビニール等で養生を行います。

  • ケレン

紙ヤスリなどで錆落としを行い、施工箇所の目荒らしを行います。

  • 錆止め材塗

錆止め塗料を塗装します。

  • 中塗り

仕上げ塗装材の1回目を塗装します。

  • 上塗り

仕上げ塗装材の2回目を塗装します。

※仕上げ塗装材を2回塗ることにより外壁全体がムラなく均一に塗装されます。

  • 養生撤去

塗料の飛散防止で行ったビニール養生を取外します。

 

まとめ

今回は鉄部塗装材について、ご説明させて頂きました。説明させて頂いた塗料は、マンションの大規模工事で一般的な仕上げ塗装材となり、これ以外にも多くの種類の塗装材があります。塗装材の選定は、どのような目的をもって外壁塗装を行うのかが、ポイントになってきます。

費用を安く抑えたい、外壁塗装を行って耐久性を持たせたい、今より汚れにくい外壁にしたいなど目的によって選ぶ仕上げ塗装材が違ってきます。また、下塗りの塗装材も重要となってくるため、設計監理者や施工業者と協議検討し、より良い大規模修繕工事を行って下さい。また、鉄部塗装は、外壁塗装より、塗替え周期が短くなるため、どのタイミング(大規模修繕工事と同時期または、鉄部塗装単体で塗替えを行う)が大事になります。日頃から外部に面している扉や手摺などの鉄製品の劣化状況がどうなのかを確認し、適正な時期に塗替えを行うことをお勧め致します。

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